二度あることは三度ある

プランD、所謂退職エントリですね。

これまでに二社経験してるんですが、一社目について書こうと思います。二社目はもう既に退職する予定が立っていますが、そもそもが繋ぎを目的として入社していることと、ネタとしてはまったくおいしくないので書くつもりはありません。

1. 今までやってきたこと

普段のツイートで大体駄々漏らしにしてますが、製薬工場勤務の製造職(兼なんでも屋)です。職責として定められた業務以外も大体ほぼ全部やりました。ちなみに一社目は内定通知書に「品管で採用します」と書いてあったのですが、入社式当日に「君製造に配属ね」と言われそのまま製造職となりました。その後も肩書は製造職のまま、社内システム・開発・品証・工務・薬事関連(CTDとかsBLAとか)の業務もしてました。一応本分たる製造のお仕事もしないわけではなかったんですが、製造が一番人数多いからという理由で他の部署の仕事も手伝わされてました。雇用契約書はケツ拭く紙か?

2. 退職した会社のふいんき(何故か変換できない)

のほほんと藻類の遺伝子を弄繰り回して遊ぶアホを、2月も末になってから採用する奇特な会社はここだけでした(当時話題のベンチャーだったせいか100人応募があり、その中から5名を選抜したらしい)。なので入社したんですが、まあすごいすごい。

一応いいところを挙げると、当時の人事が謎の眼力でポテンシャルのある人材を中途・新卒問わず採用しまくっていたので、周りには優秀な人がたくさんいました。あと色んな業界・企業文化を見てきた人が集まってたので個々人の価値観が非常に多様であり、冗談ではなくマジで多角的な視点というやつを間近で見ることができました。その分論争というかくだらない喧嘩も多かったんですけどね。で、いいところってのはそこだけです。

悪いところは挙げれば数限りないのですが、おおむねは下記の三点です。

①折角の優秀な人材が流失:何のために採用したのかわからないほどハイスピードで優秀な人が辞めていきました。というか、私が入社した直後に採用担当が退職しました。兎にも角にも朝出勤したら一人消えてたなんてのもザラにあったので、プロジェクトを動かす時は本当に要注意です。いつのまにか一人プロジェクトになってますからね。人材が消える理由は後述する給与の件も絡んでます。

②給与が絶望的に安い:端的に言って、人を馬鹿にしてるのか?と言いたくなる額面でした。中途採用者に限ってはキャリアを認められれば高額報酬を引き出すこともできたようですが、半年ごとの評価制度が異様に厳しい基準であることもあって、同年齢で比較した場合新卒採用者が中途採用者と同レベルまで昇給できる見込みはほぼゼロです。これで製造以外の仕事も全部やるのはあまりにも割に合いません。

ちなみに、給与改定が入った途端中途採用者の給与も激減し、少なくとも私より社歴の長い中途採用の社員は全員一斉退職しました。金の力を(逆ベクトルで)垣間見たような気がします。

③命の保証が無い:ピーク時の1日18時間労働かつ14連勤をしていた頃などは記憶が殆ど残っていません。労働基準法?はて、何のことやら。また勤務時間だけでも正直死にそうになってましたが、作業環境そのものが最早安全とは言い難いエクストリーム現場とも言うべき様相を呈しており、まさしく地雷がそこら中に埋まっている状態でした。

一例を挙げると、18Nの苛性ソーダ(超高濃度のアルカリ性液体)が流れるパイプラインがありまして、これが頭上を走っております。そして苛性ソーダ自体が猛烈に金属を侵すため、時折パイプから液漏れします。ハゲるどころか頭蓋に穴が空きます。こんなクソみたいなライン設計をしたのが誰かってえと、工場の偉い人です。しかも自分で設計したことを工場見学のお客さんに自慢している。ナイス節穴。

あとはでっかい圧力容器のベントライン(内部の空気を大気中に逃がして圧力を下げるためのパイプ)のフィルタが詰まり、そのまま圧力容器内に水蒸気をガンガン吹き込んで圧力が上がりまくる恐怖の現象も普通に起きてました。幸い速攻で設備を止めて圧抜きしましたが、気付いてなかったらそのまま圧力容器が破裂して部屋ごと蒸し焼きになってるところでした。むしろここで死んでた方が後々楽だったかもしれません。

さすがにこの辺の物理的な危険に関しては、当時工務と一緒にラインやラダーを弄って改良してきましたが、恐らく今でもその手の危険が普通にあるでしょう。こんな工場に業許可出したのは一体どこの厚生労働省なんですかね。しかも補助金使って。いつ犠牲者が出るか楽しm…心配です。

3. 退職の切っ掛け

激務で疲弊しきったところにリーダーから精神攻撃を受けたことで積年のストレスが爆発し精神障害を患ったことを切っ掛けに、五年足らずというところで退職しました。ちなみにリーダーは退職間際に「君は優秀だった」と言ってきたんですが、じゃあ普段はどうかというとくだらない理由でボロクソに叱責するのが当たり前でした。たぶんこれを読んでる人で且つたまに職場の愚痴を書いてる人も、退職間際だけなんか褒められると思います。そうしたら辞めて良かったと思っておきましょう。そんなときだけ褒めるのは意味がない上、大概は上っ面だけの発言ですから。

4. 転職活動

一社目を辞め、繋ぎの二社目も近々辞め、現在は三社目に行くところです。凝りもせず同じ業界の同じ業種を受験してるのは最早狂気の沙汰ですね。

どうやって転職活動したかってえと、最近流行りの転職エージェントに求人票貰って適当に書類送って、面接に呼ばれたら行くだけでした。で、面接の内容は生憎そこまで覚えてはいませんが、一次面接のときはビデオにちらっと映った機器のわずかな特徴から型番と用途について話を広げるとか、今までの業務でどんな工夫してたかとか、そんな程度だったと思います。あとはずっと大中小様々なスケールのクロマトについて話をしてました。寧ろクロマトの話しかしてません。二次面接に至っては最初だけ会社組織の問題点や改善対応などについて真面目に話をしていましたが、15分もしない内に始終お金の話ばかりしていました。どうしてこうなった。

給与交渉の時点では現職を出られればそれでいいやとしか考えてなかったので、当時の年収と同じ額を提示してみたんですが、何故か100万以上上がってました。ちなみにこれは手当なしの最低額で、諸々コミコミの額だと最大200万ほど積み増しされてます。一体何の仕事をさせられるんでしょう。内臓でも売るんでしょうか。

内定を貰えた理由は今でもさっぱりわかりませんが、なんだかんだ言って一社目で叩き上げのベテランたちに「たっぷり可愛がられた」おかげで当局査察を含む知識・経験を積んでいたことが利いたんでしょうかね。そうでないとあの五年がまったくの無意味になってしまうので、せめて何か得るものがあったと思いたいものです(願望)。

とはいえ、まだ入社していない以上スタートラインにも立てていないし、次の会社が合うかどうかは入ってみなければわかりません。せめてまともに仕事できることを祈るしかありません。

まとめ

・明らかにまともじゃない会社はさっさと辞めた方がいい。最悪死ぬ。

・頭が悪くても筆記はどうにかなる(こともある)

・面接がガバガバでも通るときは通る(何故か)

・そんな受かり方をした先で上手くいくかはまだわからないが、最悪の環境に身を置き続けるよりはたぶんまだマシ。

・タイムラインに職場の愚痴を垂れ流し続けるよりは、転職活動するなり定期的に求人票をあさって動向の変化を探るなりする方が建設的だと思う。

20191004:「精神病」を「精神障害」に訂正 両者は定義として別物なので注意(戒め)

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