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【CHC】2023ドラフト指名予想

お疲れ様です、イサシキです。

さて今年もこの季節がやって参りました。MLBドラフト2023は日本時間の7月10日から、オールスターゲームの行われるシアトルで開催されます。

シカゴカブスはドラフトロッタリーの対象チームであり、抽選によって全体13位の指名権を有しています。

果たして今年はどんな選手が新たにカブスのユニフォームに袖を通すのか。今回はありきたりな視点ではありますが、様々な角度から分析してカブスは誰を指名してくるか予想してみようという回になります。

筆者はアメリカなどのアマチュア分野には疎く、かなり現地メディアの出している情報に頼ることになってしまいますが、それでも良いという方はぜひご覧いただければと思います。

今年は大学生野手が豊作

MLB.comがアナウンスしている23年ドラフト候補のプロスペクトランク上位に来ている選手たちはほとんどが大学生の野手で、今季の成績を見ても投手より野手が成績を残していると言っても良いと思います。

その筆頭候補にあがるのはルイジアナ州立大学の外野手ディラン・クルーズでしょうか。

類稀なるヒットツールと長打力を合わせ持ち、走攻守において全てが平均以上の評価を受けている選手で、同大学のポール・スキーンズ投手と共に全体1位指名がほぼ確実視されています。本当に10年に1度レベルの逸材でしょう。大学でのスタッツを見る限り、かなり頭一つ抜けているのではないかと容易に推察できるので全体13位までスリップしてくるということはまずあり得ないでしょう、というより0%と断言できます。

その他では、長打力が魅力のワイアット・ラングフォード外野手、素晴らしいコンタクトスキルを持つジェイコブ・ウィルソン内野手、捕手でありながらも身体能力の高さから内外野での大成もあり得る巧打者カイル・ティール捕手など非常に魅力的なラインアップとなっており、彼らも不測の事態がなければほぼ10巡目以内に消えても何らおかしくない選手たちと言えるでしょう。

もちろん投手陣にも、今季16先発で14勝無敗をマークしている本格派右腕レット・ローダー投手や、速球の力強さとコマンドを両立できるチェイス・ドランダー投手など有力なタレントは揃っていますが、今出ていない野手選手の名前も成績が傑出しており、それほどまでに今季は野手が豊作で上位指名候補の多いドラフトであるということだけでも理解しておくべきでしょうか。

指名傾向について

前任のセオ・エプスタイン氏から現職のジェド・ホイヤー氏に至るまで、実に2020年のエド・ハワード以外は全員大学生もしくは短大生を1巡目指名しており、そのほとんどがアンダースロットorピッタリ満額での契約となっています。
1巡目候補を2人獲得しよう」という魂胆なのかどうかは知りませんが、とにかく1巡目指名選手の契約金を抑えて2巡目以降に指名された選手へとオーバースロットする指名も多々見受けられます。

特に昨年のドラフトはその最たる例全体7巡目と好順位の指名を有していたカブスでしたが、上位指名有力視をされていたブルックス・リー内野手(現ツインズ傘下AA)やケビン・パラダ捕手(現メッツ傘下A+)らをそっちのけで、当時MLB.comプロスペクトランク24位に位置付けていたオクラホマ大のケイド・ホートン投手を指名し会場をざわつかせました。
その後カブスは2巡目(全体47位)でIMGアカデミーの左腕ジャクソン・フェリス投手を指名。もちろんMLB.comプロスペクトランク19位だった選手をここで指名したことによってカブスのやりたかったドラフトは判明したわけですが、このフェリスに対してスロット$1.66MMを大幅に超える$3.01MMで契約している点からも、基本的には1巡目にわけアリややハイシーリングタイプの大学生を指名してアンダースロットに抑え、2巡目以降でハイシーリングな高校生中心にポーナスプールをぶっ放している方向性を裏付ける証拠となるでしょう。

また野手はハイフロアなコンタクトスキルを有する選手投手は荒削りながらもツーピッチ以上のプラス評価を有している選手を好む傾向があります。
近年だとクリス・ブライアント、イアン・ハップ、ニコ・ホーナーなど確実性のある打撃が評価されている選手の指名が目立っているともいえるでしょう。まあKBに関しては10年に1度レベルの逸材であったんですけどね。

今年の指名傾向についての予想

先述した通り、ディラン・クルーズ外野手とポール・スキーンズ投手に関してはほぼ間違いなく全体1、2位で指名されるものだと考えます。

すると3位以降は各球団の好みや選手の成績などが重要になってきます。仮に全体1位、2位指名権を持つパイレーツとナショナルズが上記2選手を指名したとして、3位のタイガースから12位ダイヤモンドバックスまでの間で9選手で誰が指名されるかを的確に予想するのは困難であり、カブスが13位でこの選手を指名するとは断言しにくいのは周知の事実でしょう(当たり前)。

ただ前述した通り今季は大学生野手の成績が秀でており、逆に投手が不作気味であることを考えれば、少なくともカブスの手前で8人前後の有力野手は指名されてしまうのではないかと思います。

じゃあカブスはどんな指名が考えられるの?

今までのカブスの指名傾向を考えれば今年も1巡目指名選手にはアンダースロット契約を結ぼうとする可能性は高いでしょうが、何せQO案件だったダンズビー・スワンソン内野手をFAで獲得したため、2巡目指名がFA補償ラウンドである全体68位まで下がっていることを考えると、迂闊なスイーパー指名は数年後の編成に大ダメージを与えかねません。

今季は全体13位、68位、81位と2ケタ順位で指名できる選手が3人であることも加味すれば、全体13位で指名する選手には$8.962MMのボーナスプールで約54%を占める$4.8485MM近く、いわゆる満額に近い契約金を支払ってでも安定的な指名をする可能性はあるでしょう。

また、カブスのプロスペクト層からの指名候補も考えてみましょう。
現在MLB.comが発表しているトッププロスペクトランクでは、全体100位以内にピート=クロウ・アームストロング外野手(10位)、ケイド・ホートン投手(50位)、ベン・ブラウン投手(77位)の3人がランクインしており、球団内トッププロスペクトでは30位以内に右投手9人、左投手が4人の合計13人。捕手が3人、内野手が9人、外野手が5人となっています。最新版でも既にMLBデビューを果たしているマット・マービス内野手やミゲル・アマヤ捕手、ケイレブ・キリアン投手らがランキングに残っているため何とも言えない部分もありますが、構造的には球団内トップ10に4人いる外野手、将来の先発候補が順調な成長を見せている左右投手陣は視界良好な反面、インターナショナルFA時にはプロスペクト時代のアレックス・ロドリゲス内野手やマニー・マチャド内野手と比較されていたクリスティアン・ヘルナンデス内野手のようになかなか成績が伴わない選手の多い内野手は暗い側面を見せているのかなと思います。

上記より、おそらく世代も重なって渋滞を起こしつつある外野手をドラフト上位で獲得することは可能性が低いと予想し、ここ最近の育成には目を見張るものがある投手育成部門を信じて投手指名でいくか、それとも大きなアップサイドが見込めなくても将来的にはOverall50前後でヒッティングツールに定評のある内野手を狙うのどちらかに候補を絞りました。

カブスのドラ1はこの選手だ!

ということで私のカブス全体13位指名予想選手は

ジェイコブ・ゴンザレス(内野手・ミシシッピ大)

にします。

ゴンザレス内野手は堅実な打撃能力と天性のバットコントロールで短長打を量産する内野手。大学では1年次よりスタメンを勝ち取って試合に出場するとそのポテンシャルを遺憾なく発揮。2年次にはハーレムベースボールウィークのUSA代表として選出されるなど、その実力は上位候補として申し分ないものを持っているでしょう。
ちなみに同大学出身では、ホワイトソックスのランス・リン投手やパドレスのドリュー・ポメランツ投手、さらにはオリックスで日本一&胴上げ投手にも輝いたリリーフ右腕ジェイコブ・ワゲスバック投手などがいます。

このゴンザレス内野手ですが、率もパワーも兼ね備えた選手であるためカブスが野手を指名する際にはうってつけの候補と言えます。しかも走塁面と守備面においては若干不安視されている部分もあり、上位指名でアンダースロットを狙うにも申し分ない存在です。まあ打撃だけでも$4.8MM払う価値ありそうな選手にも見えますが。

今シーズンここまで.327/.435./564と非常に良いスラッシュラインを記録しているのみならず、54試合の出場で10HRと好成績なのにもかかわらず、最新版のMLB.comプロスペクトランキングでは18位ボーナスプール推奨金で言えば大体$4MM前後でしょうか。それほどまでに今季は評価を上げている選手が多いということがわかりますね。

他にも成績を落としている大卒投手の指名なども考えましたが、今年は指名順やボーナスプールにそこまで余裕のあるドラフトではないと判断しましたのでゴンザレス内野手一択でいかせていただきます!


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