カブスの未来は鈴木誠也だった~契約比較編~
こんにちは、イサシキです。
昨日シカゴカブスと5年総額$85MMのビックディールで基本合意した鈴木誠也外野手。日本人選手がメジャー移籍する際の最初の契約としては、2014年に田中将大投手(現東北楽天)がヤンキースと結んだ契約に次ぐ2番目に規模の大きい契約となります。無論、日本人野手としては史上最高額。期待値の高さがうかがえます。
今回は今わかっている鈴木選手の契約内容や、他の選手との比較を取り急ぎではありますがやってみたいと思います。
鈴木誠也外野手の契約
契約の規模としては、ブルワーズのロレンゾ・ケインやブレーブスのマーセル・オズナあたりが近しいでしょうか。MLBの外野手の中でも高額なので、非常に期待されていることがわかります。
続いて2022~2026年の単年での契約内容を見ていきましょう
ヘイワード外野手の契約から学んだ?
※ここは投稿主である私の妄想パートなので、ソースも確証もなにもありません。戯言と思って聞いていただければと思います。
そして個人的に気になったのは、同じチームのジェイソン・ヘイワード外野手との契約を鑑みたのではないかという部分です。
2015年オフに8年総額$184MMという大型契約を結んでおり、契約当時は走攻守が揃った新たな外野手のスター候補生といった評価をされており、故ハンク・アーロン氏も大きな期待を寄せていた選手でした。
しかし蓋を開けてみれば主に打撃面で思った成績が残せず、ここまで6年間で稼いだbWARは9.6で、過去12シーズンで稼いだbWAR39.4の約25%程度の活躍に留まり、期待値を大きく下回ってしまったと言えるでしょう。
ヘイワードはもとより守備面での評価が非常に高く、どちらかといえば打撃面は当時から疑問視されていました。それでもヒッターズパークである本拠地のリグレー・フィールドでその心配は杞憂に終わると楽観視される声も一部からはあがっていたようで、FAイヤーの成績(2015年カージナルス)を見る限り、ピッチャーズパークのブッシュ・スタジアムでもこれだけの成績を残していれば大丈夫だろうと考えてしまうのも無理はないかなあと思います。
フロント陣もこの契約の失敗は痛感しているはずなので、もしかしたら鈴木選手との契約を締結させる際に考慮した部分はあるかもしれません。
福留孝介外野手の契約との比較及び鈴木選手の詳細契約に関する予想
カブスにはかつて同じ日本人外野手の福留孝介選手が在籍していました。現状ではよく比較されている選手と認識しています。
当時単年あたり$12MMは、イチロー氏や松井秀喜氏のメジャー初年度の年俸を上回る史上最高額であり、その前年に地区優勝を果たしていたチームがおよそ100ぶりのWS制覇のラストピースとして獲得したのがこの福留外野手です。
余談ですが、カブス時代の福留選手は「偶然だぞ」の印象が強い方も多いと思います。しかし2008年の開幕戦では当時メジャー屈指のクローザーの1人であったエリック・ガニエ投手から9回に同点3ランホームランを放った勢いそのままに4月を好成績で終え、その年のオールスターにも選出される活躍を見せました。しかしその後はインコースのファストボールに対応しきれなかったり、毎年4月は好成績を収めてもそれが長続きせず、終盤では守備固めに回る機会が多かったことを考えれば、この契約は少々割高だった印象は拭えません。
鈴木選手と福留選手の共通点でいえば、
になります。トレード拒否権の付与はおそらくオプトアウト条項が付いていない可能性が高いとみて良いのではないでしょうか(ついていませんでした)
逆に相違点で言えば
という部分が挙げられるかなあと思います。WS制覇へのラストピースとして入団した福留選手、チームの軸としての期待をされて入団する鈴木選手といった違いですかね。
鈴木選手のディールモデル予想
鈴木選手の契約はMLBのインサイダーの間でも総年俸が$70MM~$85MMで変動が見られたので、おそらく
という形の契約になるのではないでしょうか。
単年ごとの年俸は2パターンに分かれると思っていて、
と、いかにも素人が考えそうなめちゃくちゃな予想ですが、ストレートに単年$15MM前後の年俸で5年契約を結ぶとは思えないので、詳細情報待ちになります。
ファーストインプレッション
まずは野手の大型補強が鈴木誠也だったということに少々驚きました。今オフはヤンキースからクリント・フレイジャーやガーディアンズからハロルド・ラミレスを獲得して外野手のスタメン競争を促していた&同世代の外野手(MiLB含め)がやや飽和気味していたように思ったからです。
おそらく契約規模からみても数年後のカブスにおける打の柱としての期待を背負っているものと感じました。また、オーナーが強豪サッカークラブのチェルシーを買ってしまうほどの潤沢な資金を有するチームですので、おそらく鈴木選手の契約1つだけで財政を圧迫することはないと思います。てかそれやれるんだったら数年前からケチらずにカネ使えや
一部では「MLB経験のない鈴木に対して払い過ぎだし、過大評価されてんじゃないの?」という声も挙がっているようですが、私はその契約の全体像が見えてこないと何ともとしか言えません過大評価とは思いません。
確かにその事実にギャンブル的要素を感じる方がいるのもわかりますが、鈴木選手に関してはそこまで心配するほど活躍できないとは思えません。その理由はまたのカブスラジオとかで…。
そして何が何でも今すぐコンテンドしようとしているチームでもないので、過度な期待やプレッシャーのかかることない環境でスタートを切れるのは大きいと思いますし、メジャーに慣れるという点では良い環境ではないかとも感じています。
既にご存じの方も多くいらっしゃるかと思いますが、カブスは昨夏にアンソニー・リゾ、クリス・ブライアント、ハビアー・バイエズらを放出して一度チーム解体をしましたが、このオフにはマーカス・ストローマンらを補強して新しいカブスとして生まれ変わろうとしています。でもやっぱり上記3人がいるときに鈴木誠也を見たかった…というのも本音です。
セカンドインプレッション
ついにカブスからも契約合意の公式発表がされて、晴れて鈴木選手はカブスの一員になりました。
追記の部分にも書きましたが、数年後のコンテンドに向け、非常に大きな期待を背負って入団することになると思います。
ディールを見ると、やはりメジャーに慣れる3年目以降という部分での活躍を特に期待されているでしょう。既に現地メディアはヘイワードがCFの練習を始めているとも報じていたり、カブスの監督であるデビット・ロスも決してRFに関してこだわらせるだけではなく、内外野で複数ポジションを守らせる構造もあるようで、カブスの鈴木選手に対する期待の高さがわかる内容になっています。
日米から注目される選手として、ぜひ良い結果を期待しています!
今回もお読みいただきましてありがとうございました。
<アナウンス>
昨日緊急で行われたTwitterでのスペース「カブスラジオ」内でもアナウンスがありましたが、また3月末に戦力分析等を行う予定でいます。近日中に正式なアナウンスを致しますので、ぜひお聴きください!
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