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Coghlanさんの思い出話

お疲れ様です、イサシキです。

今回は思い出話ということで、FLA(現MIA)、CHC、TOR等でプレーしたChris Coghlanにまつわるエピソードを見ていこうと思います。

まず、Coghlanを語る上で欠かせないのはこのプレーでしょう。

日本でも取り上げられた「一回転ホームイン」です。Coghlanさんは良くも悪くも走塁面で取り上げられることが多かった選手でしたので、それらも踏まえて4つの場面に分けて見ていきます。

①:元はFLA(現MIA)の有望株

Coghlanは高校生の時(2003年)にD-Backsから18巡目(全体546位)で指名を受けていましたが、これを拒否してMississippi大へと進学。その3年後(2006年)に当時のFLA(フロリダ・マーリンズ/現マイアミ・マーリンズ)から1巡目(1巡目補完・全体36位)で指名されてプロ入りします。当時は3Bとして指名されていたので、この頃から内外野守れる選手だったかもしれません。

やはり補完とはいえ1位指名なので、球団もプロスペクトとしてCoghlanを育成していきます。本人もその期待に応えるかのように、翌年(2007年)のFutures Gameに選出されたり、またその翌年(2008年)にはBA選出のMiLBオールスターチームに選出されるなどの活躍を見せたガチもののプロスペクト時代でした。

そこから2009年5月にメジャーデビューを果たし、その年のRookie-of-The-Yearに選ばれたまでは良かったんですが、左ひざの怪我の影響だったのか、成績は右肩下がり。未だに彼のキャリアハイは2009年と言っても過言ではないかもしれません。

それでも後述する印象深いプレーがたくさんある選手なので、割とメジャーの中でも有名な存在だったのではないでしょうか。

②:殺人スライディングの常習犯

最初にご紹介した捕手をも跳び越える豪快な走塁をする選手ですが、そのプレーの少し前までは危険なスライディングをする選手として有名でした。

事の発端は2009年5月24日(現地時間)のTB戦。この日8番レフトでスタメン出場していたCoghlanは、8回1死からライト前ヒットを放ち、一塁走者として塁に出ていました。この次のプレーの動画をご覧ください。

Coghlanの激しいスライディングが、当時TBの2Bだった岩村明憲の膝元に激しく入ってしまいます。

このプレーで岩村は左膝ACL断裂(後に部分断裂だったと判明)などを含む大怪我をしてしまい、この怪我を機に成績が低下。後の野球人生に大きく響いてしまいました。

その6年後。Cubs移籍2年目のCoghlanがまたしても走塁で危険なプレーをしてしまいます。

2015年9月17日(現地時間)のPIT戦で、3番ライトで出場していたCoghlanは2Bへのフィルダースチョイスで1塁へと出塁していました。続く4番Rizzoの当たりでの際に発生してしまったプレーです。このプレーでPITのSSだった姜正浩と交錯してしまい、左膝の靱帯断裂、脛骨骨折という大怪我を負わせ、この年メジャー1年目ながら非常に良い成績を残していた姜を残りのシーズンを全休へと追い込むばかりではなく、その後も様々な問題が取り沙汰されて今はKBO復帰すらも叶わなくなってしまったため、本当の意味で野球人生がくるってしまいました。

動画でもわかる通り、明らかに選手の方へと向かっていくスライディングにも見えますが、この頃はそのような危険なプレーが横行していた時代。Coghlanは2回とも特に罰則を言い渡されていません。

③:わずか4年でCubsに出戻り

そんなCoghlanは2013年12月にFAとなり、その1か月後にCubsへとマイナー契約で入団します。5月にはメジャー契約も結んで25人枠にも入り、ここから一度もマイナーに戻ることなく2015年までの2年間で通算273試合に出場し、打率.267、本塁打25本、打点82、出塁率.347、長打率.448、OPS.795とまずまずの成績を残し、オフの2016年2月25日にトレードでOAKへと移籍します。

ところがその約4か月後の6月9日にまたもやトレードでCoghlanがCubsに帰ってきました。当時外野手のSolerJorge Soler/現ATL)が怪我をして外野の層が薄くなってしまったことから、Coghlanを呼び戻すことになりました。

Coghlanは第4外野手として48試合に出場し、チームの108年ぶりとなるWS制覇の一員となりました。

実はその2年後にもCubsに帰ってきたことはありますが、2018年にFAになってから翌年以降の成績が記載されていないため、現在もFA選手のままになっているものと思われます。

④:打席を外せなくてもタイムリーを打つ

意外とエピソードが豊富なCoghlanですが、Cubs時代にもこんなプレーをしていました。

時は2016年8月11日のSTL戦の6回裏。2死満塁カウント3-2という割と究極の状態で打席に立っていたCoghlanは、間を嫌って審判にタイムを要求します。

しかし審判はこれを認めず、相手投手Carlos Martínezも既にボールを投げる寸前というどう考えても絶体絶命の状況で、Coghlanは咄嗟に構え直して投じられたチェンジアップを弾き返します。

まあ何回見ても笑える動画なんですが...Coghlanもあそこでよくすぐに体勢を作り直してタイムリー打ったなあと思います。普通だったらあそこでゴネて退場になったりするオチがつくはずなんですが、それが試合を振り出しにするタイムリーになるとは...

そして冒頭でも紹介した一回転ホームインの時もこの時も相手はSTLで、CはMolinaというMLBを代表する選手という部分の芸術点も非常に高いです。

ちなみにこの試合はその後延長戦にもつれ込み、11回裏にCubsがRizzoのサヨナラ押し出しで勝利しました。

今回は以上になります。

今後もMLBやCubsに関する記事を書いていきますので、よかったらお読みください。

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