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かつてない春のサウンドトラック<ガーリエンヌ版30day Song Challenge>

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巷で話題の#30daysongchallengeをやってみました。Twitter上で1日ずつ書いたものを、ここに加筆修正してまとめます。
「同じアーティストは2回出さない」「花園magazineの2010年代ベスト曲で選んだものは使わない」を自分内ルールとしました。

この30曲は、「お題」をいう形をとった極私的なプレイリストであると同時に、投稿していた2020年4月~5月、新型コロナウイルスによるStayHomeという、かつてない春の日々のサウンドトラックでもあります。

1日目:タイトルに色の入った曲

White Houses/Vanessa Carlton

彼女の代表曲といえば、デビュー曲である「A Thousand Miles」ですが、セカンドアルバムのこの曲が私は大好き。同世代の若者と過ごす、通過儀礼と喪失の夏。アメリカのすぐれた短編小説を読んでいるよう。

そして2人のヴァネッサが登場するビデオが、シンプルなのにスリリングで美しくて目が離せません。バレリーナとして将来を嘱望されていたというヴァネッサのダンスが圧倒的。ピアノを弾く白ヴァネッサと踊る黒ヴァネッサが交わる瞬間(2:49)は鳥肌もの。合成とわかっていても見惚れてしまう。監督はイギリス出身のソフィー・ミュラー(Beyonce「Deja Vu」やThe Killers 「Mr. Brightside」)。

2日目:タイトルに数字の入った好きな曲
Str8 Outta Mumbai/Jai Paul

去年いちばん聴いたアルバムの一曲。インド系イギリス人ならではのタイトルで、「ストレイト・アウタ・コンプトン」を思わせてニヤッとしてしまう(といいつつ、この曲の方が先にできてたっぽい)

去年のベストに選ばなかったのは、本当は2013年作なのに、リークされて発売延期になり、去年やっと不完全な形で発売されたから。ある意味タイムカプセルみたいな作品だけど、6年越しでも新鮮で古びてない。インド要素の取り入れ方なんて、Major Lazer「Lean On」すら先取りしてる。

3日目:夏を思い出させる曲
Mountaintop/Maika Loubté

日仏ハーフの女性ボーカル。夏の夜明け前、ひんやりとした肌触り。浅い眠りの中、夢と現実の間で、意志の方向へ引っ張られて不思議な浄化作用を感じる。もとはクミコさんに教えてもらったアーティスト。

夜の都会を走ってるだけなのに目が離せないビデオ。別に似てるわけじゃないんだけど、MONDO GROSSO feat.満島ひかり「ラビリンス」が好きな人にもぜひ聴いてほしい。走ってる間にしか生じない夜の魔法。息をひそめて同じ夢を見たい。

4日目:忘れたい人を思い出させる曲
Good-bye Days/Yui 

考えてみたんですが全然思いつかなくて。元カレの話を求められてるのか?と思ったけど、とくに過去の恋愛を忘れたいと思ったことはないんですよね…
しかしそれでは試みが成立しないので、この曲を。
時効だろうので言うんだが、元カレにやらかされて、当事者の女子からTwitterでDM連絡を受けるというビックリ体験をしたことがあったんですよ。自分にそんなことが起きると思わずただただ驚いた。「えーん、なんでこんな目に?」という状況のとき、この曲の「できれば悲しい思いなんてしたくない でもやってくるでしょ?」というフレーズを何度も考えたりしてた。

5日目:大音量で流す必要のある曲
Surreal/浜崎あゆみ

M祭にかこつけて…私もやはり世代の人間ですので。名盤『Duty』(絶頂期のギャルなのにこのタイトル!)の中核をなす曲。トランス状態で悲愴感丸出しで突っ走るこの背徳感。爆音で聴いて、この世の哀切をすべて背負いたい!

じつは一度だけ、あゆのライブに行ったことがあります。2010年の「Rock'n Roll Circus Seven Days Special」@代々木体育館。
この日、浜崎あゆみというアーティストについて深く考えさせられて。エヴァンゲリオンのパイロットとしてのAyuを感じたというか…歌が特別上手いわけでも、踊れるわけでもない。だからこそ、究極的には精神力で世界観にシンクロし、痛みすら取り込みながら操縦し続けるのが、本質であり魅力なのかなと。
そんなライブでひときわ印象的だったのもこの曲。浜崎あゆみというアーティストにとってものすごく大事な曲なんだなと実感した。

6日目:踊りたくなる曲
Ciara/Work feat.Missy Elliott

砂埃のゴミ処理場で踊りまくるシアラがとにかく格好いいR&Bダンスチューン。「Work! Work!」と繰り返すだけなのに十分成立するサビといい、最低限の尊厳を死守した露出のファッションといい、ミニマムなのにタフでセクシーで、なんか「アメリカすげえ~」と圧倒される(語彙力)。
そしてシアラがこのとき23歳で、今もまだ34歳という事実よ! 一発屋と思われていたのにその後しぶとく長いキャリアを築いていてしびれる。この曲はそれを予言する狼煙の一曲でもある。

7日目:ドライブ向きの曲
Breathe/Michelle Branch

お題を見た瞬間、この曲しかない!となった。歌い出しも「I've been driving for an hour」ですから。疾走感と解放感、キャッチー、でも能天気じゃない。収録された『Hotel Paper』は17歳から人生でいちばん聴いてるアルバム。

8日目:酒やドラッグについての曲
Semi-Charmed Life/Third Eye Blind

97年の大ヒット曲。♪ドゥッドゥッドゥッ という特徴的な口ずさみから始まり、曲調は一貫してカリフォルニアを感じさせる明るいロックチューン。でも若いこのバンドの視線は冷徹。

I want something else
To get me through this
Semi-charmed kind of life,
baby, baby

「人生を乗りきるための何かが欲しい/まあまあって感じのこの人生」
something elseはドラッグのこと。そして
I'm not listening when you say
Good-bye
「君がさよならと言うとき、俺は聴いていないんだ」と〆る。

デビュー時のメンバーのほとんどはカリフォルニア大学バークレー校出身(名門!)で、中心人物のVo.スティーブン・ジェンキンスはシャーリーズ・セロン、ヴァネッサ・カールトンの元彼でもある。1日目に紹介した「White Houses」のプロデュースもこの人。彼の曲センスが本当に好きで、同じファーストアルバムに収録されている「Motorcycle Drive By」は永遠のエモーショナルソングだし、その後のアルバムもずっと聴いています。

00年代はアメリカ以外でほぼ活動してなかったから、「生で見られる日は一生来ないのでは」と思っていたけど、2008年にアジカン主催のナノムゲンフェスで来日して拝むことができた。ゴッチありがとう…その後、ハイエイタスも対バンで呼んでくれた。細見武士がファンらしい。細見もありがとう…。

9日目:聞くと幸せな気分になる曲
Feel So Right/Afgan, Isyana Sarasvati, Rendy Pandugo

インドネシアのアーティスト3人による、気持ち良すぎるシティポップ。使い古された表現だけど、休日の朝、ゆっくりコーヒーを淹れながら聴くのにぴったり。

去年シンガポール航空の機内プログラムで知ったのですが、もう「アジアンポップス」とかじゃない、世界基準のサウンドがどんどん出てきてるんだなと学ばされる。しかもビデオの撮影地は東京。おしゃれに撮られた「コロナ前」の密なTOKYOの様子が、今見ると幻のようで、なんだか感慨深くすらあって…。

10日目:聞くと悲しくなる曲
ハートのキング/髭(HiGE)

悲しいというか、胸が締めつけられる。エモいだけでもなくて、無常感とか、実体のなさとか、この世界に生まれたこと自体の孤独(絶望とも違う)を突きつけられる。
意味のなさそうな言葉を羅列しながら、ふと挟み込まれる「明日の事など忘れたいのに」。もちろん音もよくて、サイケでグルーヴィでメランコリックで…ライブで初めて聴いたとき、音のタペストリーの重厚さに圧倒された。轟音の渦の中心で感じる静寂。須藤のボーカルもほんといいんだよなー!喉が強い!上手く表現できませんが、縦ノリじゃなくて横ノリの声の持ち主であることが、バンドとしての個性につながっていると思う。

11日目:何度聴いても飽きない曲
Sexual Healing/Marvin Gaye

1982年、稀代のソウル・シンガー マーヴィン・ゲイ生前最後のヒット曲。タイトル通りとってもセクシーな曲なのだけど、声のジェントルさ、さらには徳の高さが相まって人類愛のように聴こえる。

名曲が故にいろんな人にカバーされていて、普通は原曲の方がいいはずなんだけど、私はどのカバーも愛が溢れていて大好き。それほど原曲の生命力がすごいということだと思う。

私が最初に知ったのはこのVer。アコースティックでありつつ高音の緊張感が素晴らしい。

そして映画『シェフ』で恋に落ちたのが、ニューオーリンズの地元バンドHot 8 Brass Bandのご機嫌なカバーVer。

2018年は実際に現地に旅行して、小さなライブハウスで目の前で聴くことができた。一緒に行った友達の旦那さん(アメリカ育ち)が、「この曲はやっぱり特別!」と言ってて、アメリカの魂みたいなものに触れられたのも最高だった。

12日目:10~12歳のときに聴いていた曲
PRETTY EYES/hitomi

まさかのhitomiです!小5のとき、塾の裏手のガソリンスタンドから流れてきて、「えっ、すごい好き。誰が歌ってるんだろう」と思ったことを今でも覚えている。小室ファミリーなんだけど自然体っぽい佇まいが好きで、中1でCoccoに出会うまではいちばん好きな女性アーティストでした。
カラリと乾いた青空を感じさせて、歌ってて気持ちいいだけじゃなく、「ドアを開けてみてそこが奇妙な世界でも 自分は自分だって勝手に思って生きてく」ってフレーズのとおり、自己肯定感の曲だと思ってる。

13日目:70年代で好きな曲
恋は流星/吉田美奈子

アルバム『Twilight Zone』、おしゃれでファンキーで格好よくてなにより歌が本当にすごい!
この動画は「PartⅡ」の方。Youtubeにないからニコ動です。編曲山下達郎、ギター細野晴臣、ドラム村上ポンタ秀一!

忘れもしない、3.11の前日、日本橋コレドの地下のスープストックのBGMでたまたま流れてて。当時Shazamとかなかったのですが、気になってTwitterにキーワードを並べたら、友達が調べてくれて曲名が判明。自分の気づいたヒントがあながち外れてなかったのも嬉しかった。ちゃんと聴けてるな!っていう。

14日目:結婚式で流したい曲
バラ色の人生/及川光博

実際に披露宴の乾杯で流しました。14歳でミッチーに恋に落ちた瞬間から、結婚式にかけるのはこの曲しかないと決まっていた。15年後の人生の晴れ舞台を彩ってくれてありがとう。キラッキラでハッピーで、なにより聴いている人を肯定してくれる曲。

15日目:好きなカバー曲

The Scientist/Natasha Bedingfield(Coldplay)

パワフルな歌唱を封印して、アコギ1本でしみじみと歌い上げる、息を呑むカバー。原曲の繊細さとか青臭さが減って(もちろん原曲も名曲)、より生々しい仕上がり。

この曲は有名だけあって、いろんな人がカバーしてるんですが、私は女性シンガーソングライターのバージョンが好きですね。

Aimee Mannのカバーはより静謐で滋味深くて、これもNatashaに負けず劣らず大好き~。

16日目:好きな定番曲
新宝島/サカナクション

質問の意図からちょっとズレるかもしれないですが、10年代のニュー・クラシックといえば…ということで。2015年リリースなのに、今またソフトバンクのCM曲になったり、すでにJ-POPの定番の風格がある。

17日目:カラオケでデュエットしたい曲
La Tortura/Shakira ft. Alejandro Sanz

ラテン界のスーパースター・シャキーラとアレハンドロ・サンスが邂逅。語り合いのような曲調で繰り広げられる至高のセクシー対決。むおんむおん漂う色香は笑えるほど!

格闘技のように腰をくねらすシャキーラがすさまじいのはわかっていたけど、受けて立つアレハンドロ・サンスのだだ漏れの色気にも感動した。これをきっかけにサンスのソロアルバムも買いました。確か一度、洋楽好きの男友達とデュエットした気がするけど、腕を磨いて改めて勝負したい!

18日目:自分の生まれた年の曲
Live To Tell/Madonna

1986年。シンディ・ローパー「True Colors」と迷ったけど、なじみのあるマドンナの曲に。一般的な彼女のイメージとは違う、重苦しい告白の曲。直球で、こういうふうに硬軟織り交ぜられる彼女が好きなんですよ。

Hope I live to tell The secret I have learned,
'till then It will burn inside of me
この秘密を話すために生きていく、その瞬間まで私の内側を燃やし続けるだろう
というメッセージにぐっときてしまう。ほぼ極道の世界、マドンナをロールモデルに挙げてきた浜崎あゆみが標榜してきた世界観でもある。

19日目:人生について考えさせられる曲
You Gotta Be/Des'ree

言わずと知れた名曲ですね。洋楽を聴き始めた初期、高校生のときに出会って、曲のもつ懐の深さ、隅々まで沁み込む歌声、示唆に富んだ世界観に、素直に「すごいな…」と感激しました。

「You gotta be(あなたならなれる)」という呼びかけ、そして人生を生き抜いていくために必要なさまざまなこと。
You gotta be hard, you gotta be tough, you gotta be stronger
どれも「強い」を意味するような言葉だけど、ハードとタフとストロングはそれぞれニュアンスが違うんだなと知られた。

20日目:自分にとっていろんな意味を持つ曲
Raining/Cocco

中学1年のときにテレビで流れていたのに出会って、「私が好きな音楽はこういう音楽だ!」と明確に思った。以来、2001年で活動休止するまでいちばん聴いてた人。思春期の情緒にめちゃくちゃ影響を与えたと思う。

近所のTSUTAYAにアルバム『クムイウタ』を借りに行って、ダビングしたテープを何度も何度も聴いてたんですけど、カラオケで歌ったら、母親が血相変えて「こんな歌ダメよ!」と。
“髪がなくて今度は腕を切ってみた 切れるだけきった 温かさを感じた 血にまみれた腕で踊っていたんだ”
のところ、当時は、これが一般的にリストカットというものを指すんだ、ということもわからずに、幻想的できれいなシーンだなぁくらいに思っていた。歌詞の世界自体が、小説みたいなつくりだから、今でもそう感じる。幼い頃を回想しつつ、3番の手前で“現在”にぐっとフレームアウトする構成に毎回ハッとさせられる。

「いろんな意味を持つ曲」とは、単に好きな曲というだけでなく、自分の女性シンガーソングライター好きの原点だと感じるし、親の知らない音楽を聴く、思春期の自我の芽生え、イニシエーションも内包していると思うので。ちなみに人生で初めて行ったライブもCocco@2000年広島グリーンアリーナです。

21日目:人名の入った曲
光/宇多田ヒカル

名前とは違うでしょ言われそうですが、本人も意識してつけたそうだからよしとする。名曲しかない宇多田ヒカルのディスコグラフィーでも屈指の一曲。
私は「Distance」とこれがいちばん好きなんですが、本当にとんでもない曲を知ってしまった、と思うレベルはこちらのほうが上ですね。メロディーやサウンドは、そこまでてらいがないですが、そのぶん曲のもつ孤高の価値が際立っていて…歌、言葉、音が完璧な三位一体で、こんな曲を書き上げたとき、人はどういう心地になるんだろうか?とすら思ってしまう。

生まれ落ちたら死に向かうのが命のさだめ、宇宙の大きな流れから逃げることはできない。誰にだって、そんな変えがたい運命にハッとする真夜中があるでしょう。でも、日常を慈しんだり、対話をしたり、暗闇で隣の人と手を握り合うことは、生きるうえでけっして無意味な抵抗ではない、と思わせてくれる歌。

22日目:自分を前進させてくれる曲
Evoke The World/J

ここでJ(LUNE SEA)の曲です。どんな曲でもシンプルに格好よくて、骨太でロック、キャッチーで、そして根源的な生命力を感じるのがJの音楽の持ち味だと思うのですが、これはその真髄みたいな曲。

「作品と本人は別物」という場合も多々あるけど、Jに関しては本人の人間性、信念、魂から音楽が立ち上がっている。そしてそれは単に生まれもったものではなく、J自身が目指して、鍛錬し続けて、現在進行形で全身で表現しているもの。こういうアーティストについていけるのは本当に幸せなことだと思ってる!

23日目:みんな聴くべきだと思っている曲
Weekend Lover/A.Y.A & Naclear

永遠の推しガール、A.Y.A(エーワイエー) @glamayakaの2018年曲。文化系な部分と、イケてる現行HIP HOP感を融合させ、悠然とセクシャルに振る舞う姿が貴すぎて毎回泣いてる。
自分の精神と肉体を同じように支配して自覚的に振る舞える女子が大好きなわけで、ストリートのざらつきと、きちんとエンタメ的にブラッシュアップされた音楽そのものも本当に格好良すぎて…!!

24日目:解散してほしくなかったバンドの曲

真面目に考えたのですが、思いつかなかった。というのも、解散するのもひとつのゴールだと思うので…そのバンドが機能を果たしきったなら、どれだけ惜しかろうと、必然なのだと。
それにまあ、近頃は再結成するバンドのほうが多いし。

とはいえ何か紹介したいので…ということで
Conquistador/Yesterdays New Quintet

LAを代表するトラックメイカー、アンダーグラウンドHip Hopの鬼才Madlibによる架空のジャズバンドYesterdays New Quintet。彼による5つの別名義がメンバー…つまりソロプロジェクトじゃん!
なので永遠に解散することはないのだけど、2011年くらいから新譜が出ておらず活動休止状態?なので。煙くて濃厚、でもスペーシーさもあって、まあオシャレ。ジャズまったく詳しくないですが、酒飲みながら延々と聴ける。ちなみにこのソロプロジェクトとの出会いは、池袋タワレコで紙ジャケの「Fall Suite」をなんとなく買ったことから。私にとってはMadlibといえばこのプロジェクトなのです。

ちなみにこの10年でもっともショックを受けたバンドの解散は、間違いなくSMAPです。言ってもコンサートだって行ったことない、テレビ越しに享受するだけの立場だったのに、青春の生傷のようにいまだに悲しく疼くときがある。かといって、「解散して欲しくなかった」とは思わない。ただただ、5人の多幸を祈っています…。

25日目:故人のアーティストで好きな曲
Sad!/XXXTentacion

世代的にはAmy Winehouseを挙げたいところだけど、最近でいちばん衝撃的だったのはこの人。若手ラッパー、なかなか素行悪いな…程度に思っていたのだけど、20歳の若さで銃撃されて亡くなったのを機に、ちゃんと聴いて、名実ともに新世代だったんだなぁと。

カート・コバーン、The Weeknd、2Pac、Cage the Elephantなどから影響を受けているらしく、凶暴で殺伐としているのにリリカルな世界観で、歌詞も鬱々とした孤独感がすごくて、ラップというか独白のような趣。私が10代だったら影響受けていたと思う。

26日目:恋がしたくなる曲
Conexão/Amber Mark

ドイツとジャマイカをルーツにもつ新星シンガー。2016年のデビュー以来コンスタントに曲を発表していて、これは2018年のEPのタイトルトラック。スムースでひんやりとした肌触り、質なセクシーさが特徴。

静けさの中、抑えつつも高まっている情熱の表現が、なんとも気持ちがいい。昨年LAに行ったとき、おしゃれなホテルで流れていて、「さすが!来てるな!」と実感を強くした。2020年は本格ブレイクしそうな予感。ソウルフルだけど一歩引いている感じがなんとも今っぽいR&Bシンガーです。

27日目:心が砕かれる曲
Sensitive Subject Matter/Bonnie McKee

紹介してきたなかでいちばんマイナーかも…2004年に発売された、20歳女性シンガーソングライターのデビューアルバムの終盤に収録されていた曲。写真のとおり赤毛でビッチ風ではすっぱな佇まいのアーティストなのですが、曲がとにかくよくて!
いい意味で瑞々しくないというか、円熟味のあるソングライティング。大好きだった、信頼していた相手に裏切られた女性の心情を、淡々と、しみじみ歌っていて染みる。グリーンデイやグーグードールズを手がけてきたロブ・カヴァロが全編プロデュースしています。そのへんの音が好きな人には絶対おすすめ。
いいアルバムだったけど、ブレイクすることなくシーンから消えた…という感じだったんですが、2010年に表舞台に返り咲くんですよ、Katy Perryの大ヒットアルバム『Teenage Dream』のメインソングライターとして! めちゃくちゃ感動したし、本当に才能ある人はやり続けてまた日の目を見るんだなって勇気をもらった。

ケイティとは昔から仲が良かったみたい。さすがケイティ、下積みの長い女…信頼できる。以降ボニーは、ブリトニーやチャーリー・プースの曲で活躍。じつはf(x)の『4walls』収録「When I'm Alone」にも参加している。惜しむらくは、本人のソロ曲がなかなか売れないことなんですが、気長に応援し続けます。

28日目:声が好きなアーティストの曲
Signal Fire/Snow Patrol

トビー・マグワイア版『スパイダーマン3』主題歌。スノーパトロールもずっと大好きなバンドで、去年ようやくアコースティックセットで生ライブを見られたんですが、Vo.ゲイリーの声が圧倒的に美しすぎた。本当に御年43歳??と思ってしまうほど、透き通っていて、宙に浮いていて、光が差していて…“永遠の青年”感。歌声と、彼の書く詩、曲に1mmの相違がない。「ありがたや…」って拝んでしまうようなライブでした。
大ブレイク後、鬱とアルコール中毒で苦しんでいたそうで、こうして復活してくれただけで感激です。

スノパトでいちばん思い入れがあるのは「Run」(いまだに毎週聴いてるレベル)、「Hands Open」「Take Back The City」「Chocolate」「Just Say Yes」「Cartwheels」とか好きな曲はたくさんあるけど、スパイダーマン3は初日に行ったくらい思い入れがあって(映画の出来には不満があるけど!)、私の中で特にキラキラ輝き続ける曲がこれです。

29日目:子供時代を思い出す曲
田園/玉置浩二

私が10歳のときの曲。この曲が主題歌だった木曜ドラマ『コーチ』が大好きで、家族で毎週必ず見てた。その経験まるごと懐かしくて、いい子供時代の思い出。紅白歌合戦に出演した玉置浩二が、最後の歌詞をトチッた(しかもバックバンドはTOKIO!)のも鮮明に憶えてる。

勢いがあって力強くて、爽快で、でも押しつけがましくなくて、包み込むやさしさがあって、人生の滋味にあふれていて…マジで最高の曲。サビの「僕がいるんだ みんないるんだ 愛はここにある 君はどこへもいけない」が、最後に変化するのが最高すぎる。アラフォーは全員合唱できると思ってるぞ!

30日目:自分を想起させる曲
STORM/LUNA SEA

自分では決めかねたので、夫に「私といえば、何の曲?」と訊いたところ「LUNA SEAじゃない?」と言われて。確かに私は、夫の一部友人の間で「DJ SLAVE」の異名をもつ女なので…(誇張表現)。
全員かっこよすぎる2007年のドームライブより。このときの映像をカラオケでたままた見て脳天に雷が落ち、Jスレになりました。

当然LUNA SEAは好きな曲ばかりなんですが、いちばん共感するのがこの「STORM」。入籍した日もツイートしてたわ。

派手な曲じゃないのに小気味よく、タフで、格好いい。嵐の中でも不敵な気持ちでいたい。ギラギラとしたこの街も悪くない。光を、ときめきを求め続けたい!


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ガーリエンヌです。34歳、編集者。おもにTwitterと、花園magazine、喫茶マリエールなどで活動しています。https://twitter.com/girliennes