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3つの毛(そら)

YouTubeで宇宙の動画を見ていたら耳を疑う言葉が聞こえて来ました。
「〜〜なので、ブラックホールには毛が生えてるんですね」
そうなの!?

もしかしたら自分の聞き間違いかもしれない。視聴中はお酒を飲みながらアイロンがけしてたから全然集中していなかったし。


あの時見ていたディスカバリーチャンネルの動画を確認しようと思ったら視聴できなくなっていました。
これじゃ真相は闇の中だ。(宇宙だけに!)


でも正直、ブラックホールに毛が生えているとは考えられません。毛なら俺にだって生えてるけど俺はブラックホールじゃないし。多分動画では何か別の用語を言っていたのでしょう。
念のため「ブラックホール 毛」で検索したら、予想に反して関連サイトがたくさん出てきました。てことは本当にあるのか?毛が…?


ブラックホール無毛定理が仮定しているのは、アインシュタイン・マクスウェル方程式であるので、その他の場(スカラー場や非可換場、宇宙項その他の組み合わせ)を仮定すれば、他の「毛」が生えることになる。1990年代は、「色ものブラックホール」(colored black hole)という名前で、この種の「毛」が精力的に研究された。

Wikipedia -『ブラックホール脱毛定理』より引用

…?
……???
??????

なんというか全然分かりませんでした。アインシュタイン・マクスウェル方程式って何なんだ。俺にも理解できるように教えてくれよ。

幸い、2番目にヒットしたJAXAのサイトが分かりやすく解説してくれていました。さすがJAXA。
毛というのはあくまで例えであって、物質が持つ様々な性質のことをフサフサの毛になぞらえているんだそうです。そしてブラックホールは重力が強すぎるせいで殆どの性質(毛)を観測出来ず、質量・自転速度・電荷の3つの物理量しか持たない。だから毛が3本しかないという風に表現される。これがブラックホール脱毛定理なのです。かっけえ…。


しかし不思議な表現をするものですね。毛ですって。一見「?」と思うような例えが逆に知的さを醸し出している気もします。僕も何か理論を打ち立てたときはウィットに富んだ言い回しをしたいものです。

例えばそう…僕はめちゃくちゃマンガを読んでいるしマンガにおける創作の理論の話とか出来ないかな。
フィクションというのはね、魅力的なキャラクターに素敵な嘘とそれを支えるリアリティ、3つの構成要素から成り立っているんです。だから、優れた漫画作品というのは毛が3本生えているんですよ。








こんな風に。

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