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レコード棚を総浚い #65:『The Dream Academy / The Dream Academy』
1985年、僕は大学に入学して札幌で本格的な一人暮らしを始めた。
今まで住んでいた釧路では輸入レコードは簡単には入手できなかったから、嬉しくてレコード店に入り浸っていた。
そんな時に出会った一枚がこれ。
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スタジアム・ロックとか産業ロックとか呼ばれるような音楽が巷を席巻していた頃、このアコースティックな響きが新鮮だった。
本作のプロデュースはピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア。オーボエやらサキソフォンなど多くの楽器を自在に操る鬼才マルチプレイヤー、ケイト・セント・ジョンが奏でるアコースティックの響きと80年代のロックの音を立体的に構成したプロデュースワークが素晴らしい。
このアルバムから大ヒットとなった『ライフ・イン・ザ・ノーザンタウン』はブリティッシュ・フォークの才人ニック・ドレイクに捧げられているが、無名だったドレイクの再評価に、この曲の大ヒットが一役買ったことは間違いない。
ドリーム・アカデミーというグループ自体は短命に終わったが、前述の鬼才ケイト・セント・ジョンはクラシックとジャズが混じり合ったような、なんとも滋味深いソロアルバムを残しており、これは長年僕の極私的愛聴盤であり続けた。
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