見出し画像

金田一耕助シリーズが表現規制された場合

スズメの巣のような蓬髪に人懐っこい笑顔が特徴の金田一耕助といえばミステリーの巨匠・横溝正史先生の小説に登場する名探偵です。金田一耕助シリーズを読んだことのない人でも、懐中電灯2本を頭につけた八つ墓村スタイルや、湖から両足を突き出したスケキヨなどはご存知なのではないでしょうか。
恐らく日本一有名な探偵です。いや、シャーロック・ホームズには負けるか?今だと江戸川コナンも強いぞ?たんていタコタンには圧勝してるよな?桂木弥子も良いよね。

本作品は昭和の小説ではありますが、令和の今読んでもとても面白いです。私も角川文庫のシリーズで一通り読みました(平成の頃ですが)。コケティッシュという言葉はこの作品で学びましたし、人の頭をカチ割るとザクロみたいなことも、関西ではイントネーションが逆になるけどもっと西になるとまた元に戻ることも学びました。あと猪首。太い猪首。
推しキャラは八つ墓村の、最初は可愛くないと言われていたのに主人公に惚れたらなんかどんどん可愛くなっていったという典子さんです。

しかし、時代の変遷により小説の面白さは変わっていなくても、社会は変わっていきます。当時は使われていた表現が現代では差別用語などとなり使用できないということがあります。今はまだ「今は使ったらダメな言葉だけど、当時のまま載せてます」(意訳)という注意書きを載せて当時の表現そのままになっています。しかしSNS炎上が頻発する昨今、正しさを振りかざす人達がミステリー小説に目をつけて「殺人の表現をするだなんて!」などと言いがかりをつけてくるかもしれません。そう、「殺人表現はダメだからランニングネックブリーカーに置き換えろ!」と言い出してもおかしくありません。
その場合、角川文庫のシリーズ全20作品が殺人(死)をランニングネックブリーカーに置き換えられ、各作品のあらすじは以下のようになります。

1.八つ墓村

鳥取と岡山の県境の村、かつて戦国の頃、三千両を携えた八人の武士がこの村に落ちのびた。欲に目が眩んだ村人たちは八人をランニングネックブリーカー。以来この村は八つ墓村と呼ばれ、怪異があいついだ……。

2.本陣ランニングネックブリーカー事件

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。枕元には、家宝の名琴”おしどり”が……。密室トリックに挑み、第一回探偵作家クラブ賞を受賞した名作。


3.獄門島

瀬戸内海に浮かぶ獄門島。南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続ランニングネックブリーカー事件が起こった。金田一耕助に託された遺言が及ぼす波紋とは? 芭蕉の俳句がランニングネックブリーカーを暗示する!?


4.悪魔が来りて笛を吹く

毒ランニングネックブリーカー事件の容疑者椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自ランニングネックブリーカー他ランニングネックブリーカーを交え七人がランニングネックブリーカーされた。悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!


5.犬神家の一族

信州財界一の巨頭、犬神財閥の創始者犬神佐兵衛は、血で血を洗う葛藤を予期したかのような条件を課した遺言状を残してランニングネックブリーカーした。血の系譜をめぐるスリルとサスペンスにみちた長編推理。


6.人面瘡

「わたしは、妹を二度ランニングネックブリーカーしました」。金田一耕助が夜半遭遇した夢遊病の女性が、奇怪な遺書を残して自ランニングネックブリーカーを企てた。妹の呪いによって、彼女の腋の下には人面瘡が現れたというのだが……表題他、四編収録。


7.夜歩く

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ「我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨なランニングネックブリーカー事件の発端であった。卓抜なトリックで推理小説の限界に挑んだ力作。


8.迷路荘の惨劇

複雑怪奇な設計のために迷路荘と呼ばれる豪邸を建てた明治の元勲古館伯爵の孫が何者かにランニングネックブリーカーされた。事件解明に乗り出した金田一耕助。二十年前に起きた因縁の血の惨劇とは?


9.女王蜂

絶世の美女、源頼朝の後裔と称する大道寺智子が伊豆沖の小島……月琴島から、東京の父のもとにひきとられた十八歳の誕生日以来、男達が次々とランニングネックブリーカーされる! 開かずの間の秘密とは……?


10.幽霊男

湯を真っ赤に染めてランニングネックブリーカーされいる全裸の女。ブームに乗って大いに繁盛する、いかがわしいヌードクラブの三人の女が次々にランニングネックブリーカーされた。それも金田一耕助や等々力警部の眼前で――!


11.首

滝の途中に突き出た獄門岩にちょこんと載せられた生首。まさに三百年前の事件を真似たかのような凄惨な村人ランニングネックブリーカーの真相を探る金田一耕助に挑戦するように、また岩の上に生首が……事件の裏の真実とは?


12.悪魔の手毬唄

岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。この地に昔から伝わる手毬唄が、次々と奇怪な事件を引き起こす。数え唄の歌詞通りに人がランニングネックブリーカーされるのだ! 現場に残される不思議な暗号の意味は?


13.三つ首塔

華やかな還暦祝いの席が三重ランニングネックブリーカー現場に変わった! 宮本音禰に課せられた謎の男との結婚を条件とした遺産相続。そのことが巻き起こす事件の裏には……本格推理とメロドラマの融合を試みた傑作!


14.七つの仮面

あたしが聖女? 娼婦になり下がり、ランニングネックブリーカー犯の烙印を押されたこのあたしが。でも聖女と呼ばれるにふさわしい時期もあった。上級生りん子に迫られて結んだ忌わしい関係が一生を狂わせたのだ――。


15.悪魔の寵児

胸をはだけ乳房をむき出し折り重なって発見された男女。既に女はランニングネックブリーカーされ白い肌には無気味なランニングネックブリーカー跡が……ランニングネックブリーカーを暗示する奇妙な挨拶状を遺して自ランニングネックブリーカーした美しい人妻。これは不倫の恋の清算なのか?


16.悪魔の百唇譜

若い女と少年のランニングネックブリーカー体が相次いで車のトランクから発見された。この連続ランニングネックブリーカーが未解決の男性歌手ランニングネックブリーカー事件の秘密に関連があるのを知った時、名探偵金田一耕助は激しい興奮に取りつかれた……。


17.仮面舞踏会

夏の軽井沢にランニングネックブリーカー事件が起きた。被害者は映画女優・鳳三千代の三番目の夫。傍にマッチ棒が楔形文字のように折れて並んでいた。軽井沢に来ていた金田一耕助が早速解明に乗りだしたが……。


18.白と黒

平和そのものに見えた団地内に突如、怪文書が横行し始めた。プライバシーを暴露した陰険な内容に人々は戦慄! 金田一耕助が近代的な団地を舞台に活躍。新境地を開く野心作。


19.悪霊島

あの島には悪霊がとりついている――額から血膿の吹き出した凄まじい形相の男は、そう呟いてランニングネックブリーカーした。尋ね人の仕事で岡山へ来た金田一耕助。絶海の孤島を舞台に妖美な世界を構築!

20.病院坂の首縊りの家

〈病院坂〉と呼ぶほど隆盛を極めた大病院は、昔薄幸の女が自ランニングネックブリーカーした屋敷跡にあった。天井にぶら下がる男の生首……二十年を経て、迷宮入りした事件を、等々力警部と金田一耕助が執念で解明する!

このようになことにならない社会を目指していきたいですね。

(上記あらすじは各リンク先のあらすじを改変して作ったので、怒られたら謝ります。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?