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”オタク”よ、トレインスポッティングを見ろ!というお話。

ここ数ヶ月、一本の映画がカルト的話題を呼んでいる。事実死ぬほど面白かった。見てない人類がいるのが嘆かわしい程に。

所謂「カルト映画」と「人気作」の違いは何だろう。


売り上げだ。「カルト的人気を誇る」というのはその映画が少なからず面白い証拠である。だって好きな人がいるんだから!!!(エド・ウッド作品みたいな例外はあるけど…)
「聞いたことはあるけど見てない」普段映画を見ていない人たちがその壁を超えて初めて『カルト映画』という枠から外れるのだろう。

この世界には映画が溢れている。そのほとんどをほとんどの人間が素通りしていく。自分も誇れるほど見たわけでは無いし、そもそも映画をいくつ見たところで大した自慢にもならない。だが確かに、見る価値のある映画というのは存在しているのだ。私はその出会いをたまらなく嬉しいと感じるし、出会えなかったこれまでの人生に後悔したりなんかもする。

そんな訳で、みんなにも自分の大好きな大人気カルトクソ神映画も見てほしい…という話だ。そのタイトルこそ「トレインスポッティング」である。

「トレインスポッティング」とは1997年に公開され、カルト的人気を掴み『史上最高の青春映画』とまで評された傑作…いや、超ド級の怪作である。恐ろしいほどに面白いのだ。初めて見た夜は眠れなかった。主演はユアン・マクレガー。(こんな映画出ててもクリストファー・ロビンになれるんだね、、、)

また、2017年に20年ぶりの続編「T2トレインスポッティング」が公開された。私はこの二本の映画にぶっ殺されてしまった。読んでくれてるみんなも是非ぶっ殺されてほしい。

ぶっ殺されて以降一日一回 T2トレインスポッティングしている


トレインスポッティングの登場人物のほとんどは「社会不適合者」である。主人公は碌に働かず失業手当でヘロインをキメる。周りの友達もクズのジャンキーにポン引き、喧嘩中毒 …濃厚なクソのオンパレードだ。最高!!!
そんなクズ共が愉快に悲惨に生きているのを眺めるコメディ作品。それが「トレインスポッティング」だ。
面白いに決まってんじゃんな。

"Choose life"「人生を選べ」というフレーズからこの映画は始まる。

人生に何を望む?
出世 家族 大型テレビ 洗濯機 車 CDプレーヤー
健康 低コレステロール 保険 固定金利の住宅ローン
マイホーム 友達
レジャーウェア ローンで買う高級なスーツとベスト
単なる暇つぶしの日曜大工 くだらないクイズ番組 ジャンクフード
腐った体をさらすだけのみじめな老後 出来損ないのガキにも疎まれる
それが"豊かな人生"
だが俺はご免だ。豊かな人生なんか興味ない。
理由か?
理由はない。ヘロインだけがある。

ひゅ~っ!清々しいほどの社会不適合者感!!!素晴らしすぎる。きもちいいね…(ガンギマリ)


個人的にトレインスポッティングという作品を象徴していると思うセリフがある。

ビタミンCが違法ならやってた。

トレインスポッティングを訳すと「電車オタク」という様な意味になる。(ようやく記事タイトルに触れることができるぞ) 廃駅で行われていた取引に足繁く通うジャンキーたちを揶揄した言い方だそうだ。
だが、もう一つ意味がある様にも感じられる。

『傍観者』。彼らは様々なものから逃げている。仕事から、家族から、健康から、腐った体をさらすだけのみじめな老後から、"豊かな人生"から逃げ ヘロインを選んだ。

気楽に見えるだろう。いい加減だと思うだろう。だがハマると、待ったなしだ。

ヘロインからも逃げ出せない彼らに待っているのは、"豊かな人生"よりも悲惨で単純な『破滅』だ。

昨年、続編を見る前にこの作品を見た。中学生ぶりだった。当時の希望は消え去り、残っていたのは好きな物に逃げながら屁理屈をこねる掃き捨てられたクソだった。

そんな自分が、彼らに重なった。彼の取った選択に、なぜだか勇気がもらえた。

この映画は手近な快楽に溺れた青年の物語ではなく、その青年が更正しようとする物語である。選ぼうともしなかった彼がクソッたれな現実を受け入れる物語だ。


これは偏見だが(経験も合わさってるけど)、所謂"オタク"と呼ばれる人種は何かしらの問題を抱えたまま生きている人間が多い。まぁどんな人にも問題はあるが、自覚しながらも後回しにしようとするタイプが集まっている様に思う。

何かに逃げ続けている人間こそ、それで楽しんでいると思っている人間こそ、twitterに駐在しているような人間こそ、現代日本の「トレインスポッティング」であり『見るべき人間』であると思うのだ。

いろんな理由があるのだと思う。それでもこのクソッたれな世界を戦うには選ぶ必要がある。何かあったとき、悲惨ながらも必死に走る愛すべきクズ共から活力をもらえるはずだ。

たいていのTSUTAYAにもあるはずだし、みんな大好きamazonプライムでも配信中だ。すげぇ!
http://amzn.asia/d/e2nlhSC

笑って、ショックを受け、また笑って、呆然とし、また笑ってほしい。
そして見終わってから、こう叫んでほしい。

「いやこれ続編とか無理だろ!!!!!!」

https://youtu.be/gs5SL5PYelI
いやいや…映画史上最高の続編が生まれてしまったのだ。(ベタ褒め)

一作目で止まっている人間も、後悔させない自信がある。

みんなでヘロイン中毒に…なっていこうな!(推しすぎてフォロワーに薬中扱いをされている)



あっここまで読ませといてアレだけど汚物が映ったりするから気をつけてね!!!食事中のリビングでは見るな!!!!!

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