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愚宴

「あいつはどうしてる」
門の両脇に掲げられた篝火の下、二人の兵士が話していた。

「バカみたいに友達を信じているようだよ。かわいそうに。どう考えたって戻ってくるはずなど無いのに」
「そうだな。でもあいつは助かるんだろう、な」
「あぁ、助かる。でも大事なのはそこじゃあない。明日本当に助かるのはこの国だ」

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2,286字
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アバラ通信

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