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マダミスとTRPGの初心者GMが未経験の知人を引きずり込むため頑張って説明する

前置き

【1】この記事の目的

まあタイトルに書いたことが全てなんですけど。
とりあえずマダミスとTRPGの両方をやりたいので、2つの違いなんかも比べつつ、全体をざくっと説明して、未経験身内のモチベを「何それ知らん」から「よく分からんがやってやるか」くらいまで持って行くのが目標です。

素人が素人に向けて内輪想定で書くわけですので、一家言ある方々が聞いたら「は?」みたいな事が多々あると思います。どうか瀬戸内海くらいの広い心で読んでくださると幸いです。
というか一家言ある方は読まなくて大丈夫なやつです。


【2】筆者のゲーム歴(飛ばしてOK)

  • マダミスは参加経験無し。動画で見ていただけの所謂エアプ勢です。

  • TRPGは遙か昔ですが4〜5回、PLとして参加させていただきました。

  • 3~4年前からゲーム実況動画を見始め、そこでマダミス、引いてはTRPGに再会し、情緒と涙腺が崩壊する卓を見てしまって沼へ落ちました。最近ちょっとずつマダミスGMとTRPGのPLをしております。

  • それとは別に、PBW(プレイ・バイ・ウェブ)というブラウザゲームで、キャラ作成とRPをなんやかんや10年くらいしてます。PBWの詳細は省きますが、RPという概念には既に馴染みがある状態でした。

こんな感じの適当な知識で語っております。

【3】この先出て来る用語

  • TRPG…テーブルトークロールプレイングゲームの略。てぃーあーるぴーじーって読むことが多い。色々なルールブックがある。

  • マダミス…マーダーミステリーの略。TRPGとの違いは後述。

  • GM…ゲームマスター。ゲームの進行役のこと。まんま「じーえむ」って読むことが多い。ルールブックによって呼び名がKP(キーパー)やDL(ディーラー)など色々変わる。

  • PL…プレイヤー。ゲームの参加者のこと。これを読んでいる君たちだ!

  • PC…プレイヤーキャラ。プレイヤーが操作するキャラのこと。

  • NPC…ノンプレイヤーキャラ。プレイヤーが操作しないキャラのこと。主にGMが動かす。

  • RP…ロールプレイ。キャラクターを演じること。ゲームの醍醐味の1つ。


TRPGとかマダミスってなんなん?

一言で表わすと「大人のごっこ遊び」です。
これは自分の尊敬するTRPG配信者、むつーさん(シナリオ作成もしてらっしゃる方)の言葉をお借りしました。

自分以外の誰かである『キャラクター』になりきり、設定された『舞台(シナリオ)』に飛び込んで、そこで起きる事件などに対して自分で考え、行動し、仲間と協力したり、時に敵対したりしながらクリアを目指すって感じでしょうか。
どうでしょう? 想像できましたか?
多分できてないと思います、すみません。この「やった時の楽しさが、説明では全然伝わらない」感は、TRPG(マダミス)の悲しいあるあるな気がしています。私の説明が下手なだけかもですが。

あと、キャラになりきって冒険や謎解きに挑む楽しさが醍醐味という点で、間違いなくTRPGとマダミスは近しい存在だと思うのですが、いざやると全然ベツモノなのもまた確かです。
個人的には、能と歌舞伎くらいは違うと思います。

【1】TRPGに参加しよう

先にTRPGの説明をします。
TRPGを遊ぶ場合は、ざっくり言うと

事前準備
ルールブック確認、キャラクター作成など
 ↓
本番当日
事前準備で用意したルールブック、キャラデータを持ち
オンライン通話を繋ぐ、もしくは実際に参加者で集まる

というステップが必要になります。

必要な物は
①ルールブック
②ダイスと筆記用具
③集まれる場所
④時間を割いて遊んでくれる友達

あたりですかね。
ルールブックは書籍として売ってたり、ネット上で販売/頒布されてることが多いです。②や③に関してはオンラインで使えるサイトやツールがたくさんあります。パソコンとネット環境さえあれば、そう困ることは無いと思います。
④を探すのが一番難しいです。私は今まさに、これを得るためにこの記事を書いています。

参加者側になったとして、全く初めてでしたら、『事前準備』が難しく感じるかと思います。
ルールブックはGMさえ持っていれば、PLに必要なところを抜粋して教えてくれるので悩みすぎなくていいのですが、自分が動かすキャラクターの作成=『キャラメイク』はPLが自分ですることになりますので。

●キャラメイク
例えば、GMから「今回は勇者が魔王を倒す冒険シナリオをやります」と言われました。(ルールブックはゲーム全体のルールの基礎で、シナリオは今回のストーリーのことです)。

あなたは勇者です。しかし、どんな勇者になるかは、あなたが決めてOKです。
魔王討伐に燃える猪突猛進タイプでも、魔物を倒すのに躊躇する心優しいタイプでも、行く先々でナンパばっかしてるダメ勇者でも多分OKです。
そうして考える間に、キャラの外見や生い立ちも浮かんでくるかもです。魔王討伐に燃えているのは、魔王に敗れた先代勇者の子どもだったからかも知れない…暑苦しいから細マッチョよりゴリマッチョな気がする…眉毛も太そうだ…みたいな。

ステータスとかも決めるかも知れません。「ゴリマッチョだから力を高くしたいな」とか考えつつ、そこはルールもあるでしょうから、ルールブックを読んだり、GMに確認して進めましょう。力が高くなった分、何かが落ちるかも知れませんね。賢さとか。
これがキャラメイクってことになります。

余談ですが、大体の場合、参加者はあなただけでなくて、一緒に遊ぶ仲間がいます。クールキャラや一匹狼キャラなど、尖った性格のキャラを演じるには相応の精神力が要ります
例えば、勇者が一匹狼キャラだった場合、他のPCと共闘する理由を考える必要が出たりします。共闘したいPLと、したくないPCの葛藤もまた楽しいものではありますが、RPとしてはちょっと難易度上がるかな、と、思います。

初心者はなるべく人当たりが良くて、かつ自分(PL)と思考が近いキャラにしておくと、より楽しみやすい……と、私個人は思って……思い知っております。
最初は個性がなくても、後から生えてくるから大丈夫です。

●ゲームの進行
いよいよゲームが始まり、冒険に出ました。シナリオの進行は基本的にGMが行います。
GMが「魔物が出ましたが戦いますか?」とか聞いてくるので、PLは考えて、戦ったり戦わなかったりすることができるでしょう。
「このキャラは猪突猛進だから突っ込むかな」と考え、戦うとします。すると恐らく、勝てるかどうかダイスで判定することになるでしょう。
ダイスをどう振ってどう判断するか……などはルールブックを参照して下さい。
で、改心の一撃で魔物を倒せたとしますね。そしたらGMが「何かカッコイイRPありますか?」って促してくるかも知れません。
あなたは少し考え、勇者になりきって「俺の行く手を阻む者はこうなる! 粉・砕!」とゴリラ的にカッコイイ台詞を言い放ちます。
するとどうなると思いますか?

楽しくなってくるはずです。

むちゃくちゃ色々省いていますが、概ねこんな感じでゲームは進み、人はRP沼にはまっていくものと思っています。

自分のPCが、他のPCと絡む内に変化することもあります。キャラ同士の関係性もシナリオの中で変わってゆきます。最初はどうでもいい相手だったのに、いつの間にか背を預ける相棒に……とか。RPとRPの相乗効果でエモが生まれてゆくあの高揚たるは、ヤベェパネェスゲェです。思わず語彙もチャラくなります。

魔王を倒してシナリオをクリアするのも大事でしょう。でも、例え失敗したとしても、そこまでの冒険譚が楽しかったら大成功なんですよね。


【2】マダミスに参加しよう

対してマーダーミステリーとは?
まず、TRPGのステップから「事前準備」の所をまるっと抜いて下さい。
そして身一つで、ドキドキしながら当日来て下さい。

マダミスには共通のルールブックがなく、各シナリオごとにルールが異なります(大体のマダミスに共通するテンプレみたいなのはあると思います)。なのでルールは、遊ぶ前にGMから説明を受ける形になります。

キャラクターを作る必要もありません。PCはシナリオで既に用意されており、その中から選びます。
例えば今回は『勇者』『僧侶』『魔法使い』『戦士』の4人だったとしましょう。このキャラ選択が運命の分かれ道だったりしますが、まあ気にせず好きなキャラを選びましょう。

勇者を選んだところ、GMから『勇者マッスル(名前)、猪突猛進で不器用な性格、僧侶のことが好きだが恥ずかしいので隠している』という設定を渡されました。この辺りでゲームが始まります。

●ゲーム開始
大体、冒頭で誰か死にます。
まあNPCなので安心して下さい。身も蓋も無い事を言いますが、『マーダー(Murder)』=殺人事件なので仕方ないのです。死なないこともありますが、何か事件は起こります。
今回は殺人ではなく、「このパーティーの中に1人、魔王の手先、スパイがいる!」と判明し、そのスパイを探すことになったとします。

そう、マーダーミステリーの基本は、犯人当ての推理ゲームです。

マダミスは、PCによる話し合いを中心に進みます。それぞれ持っている情報に偏りがあるので、会話によってその溝を埋め、事件の真相を明らかにしてゆくのです。
ただし、高確率でPCの中に犯人がいます。
人狼ゲームをご存じでしたら分りやすいかも知れません。犯人は情報を隠したり、ウソの犯人をでっちあげたりして、追求から逃れようとするでしょう。

全体の流れは
・キャラ選択、舞台説明
・事件発生
・キャラの詳細情報を各PLに配布
(犯人役はここで自分が犯人なのを知る)
・話し合い・推理
・犯人投票
・エンディング

って感じが多いです。

●それぞれの目標
基本的に、ゲームにおける犯人の目標は『犯人だとバレないこと』です。対して犯人以外の目標は『犯人を当てること』になるのですが、これだと犯人が不利というか、囲んで殴られている感があって可哀想ですよね。キャラ情報を貰って「あなたは魔王の手先です」と書いてあったときの衝撃は計り知れないでしょう。

ここで重要になってくるのが、キャラ設定とRPです。

先ほどの勇者マッスルの設定で、『猪突猛進で不器用、僧侶が好きなのを隠している』というのがありました。となると、マッスルは僧侶を疑えるでしょうか?
恐らく、「僧侶がスパイな訳がない!」と言って庇う立場になるでしょう。けど、彼は僧侶への好意は隠しているので、理由が言えません。更に僧侶が本当にスパイで、怪しい情報がボコボコ出てきたりします。理由も言わずに僧侶を庇い続ける勇者マッスルは、戦士や魔法使いからは怪しく見えてしまうと思います。

ここまでくるとぶっちゃけ、勇者のPLも「多分スパイは僧侶だろうな」と思ってるかも知れません。その状況で、RPだけで庇い続けるのは大変ですよね。なので、マダミスでは、そのキャラに合わせた『サブ目標』が設定されていることが多いです。

例えば今回なら、勇者のメイン目標は
『魔王のスパイを探し出して投票すること』
であり、加えてサブ目標として
『僧侶がスパイとして投票されないこと』
が入っているとします。

実際に僧侶がスパイだった場合、メイン目標とサブ目標を同時に達成することは不可能になりますが、『好きな人でも正義のためなら糾弾する』のか、『例えスパイだとしても最後まで守りきる』のかを選ぶことができ、キャラの葛藤が深まります。
それぞれの目標や感情、秘密が絡み合って、マダミスのドラマは醸造されてゆくのだと思います。

●エンディング
TRPGのエンディングは、冒険を終えたPC達の後日譚を自由に語って閉幕……みたいなことが多いです。
対してマダミスのエンディングは、予め用意されています。種類が複数あり、PC達の選択の結果で分岐することが多いです。
具体的には、犯人が当てられたのか、当てられなかったのか、それぞれのサブ目標は達成できたのか、できなかったのか……辺りが鍵になることが多いです。
とはいえ、マダミスって本当にルールから何からシナリオごとに千差万別なので、「多いです」とか「場合があります」としか言えないのですが!

確かなのは、結果だけでなく、過程も含めてその物語を楽しめたら大成功ということですね。


まとめ

【1】面白いからやってくれ

TRPGもマダミスも、キャラクターになりきって物語を作ってゆく遊びです。

TRPGは自分だけのキャラが作れるし、ゲーム内での行動も自由度が高いです。成否をダイスで判定するので、出目次第では展開や結末がGMにすら予想できなくなり、まさに自分達で物語を創造する面白さがあります。

マダミスは、TRPGより準備の手間がないので、参加のハードルが比較的低めだと思います。進行も時間で区切られており迷うことがないので、RPや話し合いに集中できます。また、キャラクターやストーリーが用意されているため、ちょっと表現良くないかもですが、「誰がやってもある程度の面白さが保証されている」のが有難いと思います。

結論、どっちも面白いから、とにかくやってくれ!!とりあえず私がGMやるから!やらせていただきますから!!!


【2】でも参加出来るのは一度だけ

なんだかんだで5000文字も書いてしまったくせに、最後まで言い忘れていたことがあります。
TRPGもマダミスも、『PLとして参加出来るのは生涯に1度だけ』です。また『ネタバレを知ってしまうと未参加でももうPLはできなくなる』という鉄の掟があります。理由は平たく言うとアンフェアだからです。
なので私の知人の皆さんは、私の卓に参加するまで他の方のプレイなどを絶対に見ないで下さい。そして終わったらめちゃくちゃ見てください。
よろしくお願いします。

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