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初心者GMが『箱庭の観測者様へ』でマダミスデビューする(※ネタバレなし)

する、というか、いたしました。5回やりました! ばばーん!
先にシナリオのご紹介。マーダーミステリー『箱庭の観測者様へ』は、こちらで販売されております!

ご紹介はしましたが、この記事は、「何にも知らない私が、ココフォリアを使ってマダミスのGMをするまでの奮闘記」みたいなドタバタ劇ですので、シナリオ内容には触れません。なので、ネタバレ無しとなっています。

内容に触れないくせに何故紹介するかというと、GMデビューをするにあたって、こちらのシナリオから学ばせて貰ったことは本当に多かったのです。最初のGMがこのシナリオで良かったし、『箱庭~』に出会っていなければ、今でも「GMやってみよう」と踏み切れていなかったかも知れません。
内容の面白さは勿論、GMやりたい人に最初の勇気をくれる存在としても、本当にオススメできる作品だと思います。

この記事はまあ、自分用のただの記念なのですが、もしかして私と同じように、「マダミス始めてみたいけど何からしていいか分からない」という方が読んだら、「コイツにできたなら自分もできるのでは」と思えるようになる。
かも、知れません。もしそうなったら嬉しいです。
いやまだめっちゃくちゃ初心者なんですけども。


GMへの道

私がマダミスを知ったきっかけは、好きな配信者さんの動画です。かなり普通のルートだと思います。
最初は好きな配信者さんが出ている作品を見漁りました。そのうち、シナリオの内容にも興味が広がってゆき、同じシナリオで違う方の視点を見たり、シナリオ名で検索して、それまで知らなかった方のプレイを見ることも増えました。
するといよいよ、『自分もやってみたい欲』が沸いてきます。が、知らない人とやるのはちょっとコワイ。……知人を誘おう、と、思いました。

そこで壁にぶち当たります。
マダミスをやっている知り合いがいません。

まあ大体みんなそうだと思います。そして私がやりたいシナリオ=好きなシナリオであり、即ち私はもう内容を知っているのです。
それでもやりたいのならば、もう――
残された道は『GMをやる』しかありませんでした。


【1】とにかく一人捕まえろ!

GMをやると決意し、最初に購入したシナリオこそ、冒頭でご紹介した『箱庭の観測者様へ』でした。理由はシンプルで、好きなシナリオ、かつ、プレイ人数が一人(GMとPLのタイマン)だったからです。

何しろ全てが初めてなので、上手くできるか分かりません。また、マダミスのプレイには数時間かかるのが普通ですが、自分の仕事はシフト制で土日が滅多に空かないため、平日の夜を使って貰う必要がありました。
仕事で疲れたみんなに、未知のゲームを説明し、数時間かけて進行する。
……楽しんで貰えるだろうか……。
小心者の私にとって、これは結構なプレッシャーでした。

その点、こちらのシナリオであれば生け贄……参加者は一人ですみます。説明も進行もその一人に向けて行えばいいから、退屈させることもないでしょう。何より一対一なら予定が合わせやすく、何かあれば中断や延期も容易です。そういった現実的なメリットが、私に勇気をくれました。


【2】ディスコード?

シナリオが決まったので、本格的な準備を始めました。
残っている諸々の記録を見るに、シナリオの購入から初めてのセッションまで、一ヶ月ほどかかっていたようです。日程の調整もありましたが。

シナリオ以外に必要だった物として、まず、通話のためのツールです。噂によく聞くDiscord(ディスコード)ですね。
今回だけなら他の通話アプリなどでも良さそうでしたが、今後色々なシナリオに手を広げるならば、Discordが使えた方が便利そうでした。というかダウンロードするだけなのでそう手間はありません。

強いて言えば、PCに繋ぐマイクが無かったので、100均でヘッドセットを買い……ました、が、何故かPCに挿してもマイクが認識されず使えなかったので、結局、家電量販店に駆け込んで1800円くらいのUSBマイクを買いました。マイクがこんなに普通に売っていることも初めて知りました。


【3】ココフォリア??

続いてココフォリアです。
ココフォリアは演出ツールなので、使わなくてもできるのですが、私は動画ばっかり見てるから「ああいう感じのカッコイイ演出がしたい!」という熱い希望がありました。経験は無いのに目だけ肥えてしまった。いわゆる動画勢、もしくはエアプというやつですかね。
とはいえ、『箱庭の観測者様へ』は、ココフォリア用の素材もセットになっています。なので私は

①ココフォリアに登録し
②ルームを作って
③素材の圧縮ファイルを読み込む

だけで良かった。それだけで、素敵なキャラクターの画像や背景、ゲームに必要なシーンが一通り登録され、プレイできる状況になるのです。ありがたいです。

でも私はアホなので、そこから一週間くらい七転八倒することになります。

ココフォリアの操作を覚える過程で、やれる限りのミスをしたのです。
具体例を挙げると、音楽を登録したら『盤面を保存』ボタンを押す必要があると気付かず、全ての登録をやり直したり、シーンを別のシーンに上書きしてしまって戻し方が分からず、泣く泣く初期化したりもしました。
そう、私はファミレスでバイトしていた学生時代から、『マニュアルにある失敗例を一通り実践する女』として恐れられていました。先輩が作ったパフェを三つ一気に落として割った記憶が地獄から蘇ります。

と、そうです、音楽はさすがにセットになっていないので、曲を探すのも結構時間がかかりました。

この時は、制作者のひろゆ~さんがYouTubeに上げてくださっている『「箱庭の観測者様へ」イメージサウンドトラック』という動画から、各曲へのリンクを見つけることができ、そこからダウンロードさせていただきました。
私はひろゆ~さんの上げてらっしゃる『箱庭~』のセッション動画がすごく好きなので、同じ音楽を使えたことはとても嬉しかったです。モチベとテンション爆上がりでした。
(動画リンクは最後に貼っておきます。シナリオを知った上で見るのが推奨されています)

一方、少し慣れてから思ったこともあります。音楽は自分で選ぶのも楽しい。ということです。
好きなシナリオを読み、どんな雰囲気に演出したいか考え、それに合う音楽を探していく……頬も時間も無限にとろける幸せなひとときです。
フリーで使わせてくれる(※規約はあります)音源がこんなにあるのも初めて知りました。本当にありがたいです。

そんなこんな苦労したココフォリア準備ですが、これは何も知らないところから操作を一つ一つ調べていたからでしょう。使い方を動画に纏めて下さってる方もいますし、ココフォリア自体もかなり使いやすくできていると思います。ありがたいです。
なんかもう世界中に感謝するしかないです。

数々の失敗を経てやっと、定期的にセーブするという知恵を得た筆者


【4】OBS???

最後の難関、動画撮影ソフトの設定がありました。
そう、私はマダミスも、ココフォリアも、オンラインのボイスセッションも初めてのくせに、それを録画までしようとしていたのです。
調べたところ、OBSというモノが一般的らしい。そういえば配信者さんもよく口にしているな……ということで恐る恐るダウンロード。

今まで真面目にマイクロソフトオフィスを動かしていた我がPCは、動画関連ソフトを急にぶち込まれ、明らかに動揺していました。ブォォォンと低い唸りを上げながらも、OBSはなんとか動きました。

とはいえ正直、OBSの設定は今でもよく分かっていません。ココフォリア画面を映し、Discord+マイクの音声を拾うという最低限のことはできていますが、音量調整などで毎回失敗していて、なかなか他人様に見せられるクオリティにできません。
欲を出して購入した動画編集ソフトのほうはそもそも動作が怪しいです。そこそこの頻度で落ちるので、本格的な編集はPCを変えてから練習する予定です……。
綺麗な動画にできず、録画させてくれてる参加者のみんなには申し訳ない限りなのですが、GMとしては記録が残せただけでも本当に貴重で、挑戦して良かったと思っています。


GMを経て

そしていよいよ本番がやってきたわけです。
初めてのセッションは緊張しましたが、PLとは当然友人同士ですので、話し始めたら意外とスラスラと言葉が出てきました。
拙いところもたくさんありましたが、とてもとても、楽しかったです。
そして、色々学ぶこともありました。


【1】PLを信じて尊重するってこと

動画を見返して、真っ先に反省したのはこれですね。
私はどうも、好きな配信者さんのセッションなどに思い入れがあり、「ああいう物語を作りたい」という理想が強い傾向があったようです。
もう少し具体的に言うと、自分の好きな流れに誘導したくて、特定の場所で情報を出し過ぎたり、PLの選択に対して余計な問いを入れていました。あとは、PLがちょっと困っていると、心配で早めにヒントを出してしまうとか。
無意識だったので、後から気付いて、かなりショックでした。

PLさん側からは誘導とまでは感じなかったようで、「楽しかった」とも言って貰ったのが救いです。また、自分にこういう独り善がりな面があると、早めに認識できたのは良かったと思います。
『箱庭の観測者様へ』が一対一のシナリオで、PLさんとじっくり対話することができたから、気付けたのだと思います。

その後、何回か『箱庭~』を回させて貰って思ったのは、「PLは大概、GMが思ってるよりすごい」ってことです。
PLさんにはPLさんなりの考えがあり、それゆえの選択があります。シナリオの結末を知っている立場だと、つい、口を出したくなることもあるけど、PLさんはほとんどのことは自分で乗り越えられます。
適切な距離でPLを信じる胆力が大切で、そうしてこそPLとGMの共作、物語ができるのだな……と、思ったりしました。
偉そうに言いつつ、まだまだ実践はできておりませんが。


【2】GMは堂々としろってこと

録画した音声を聞くって恥ずかしいですよね。
私もOBSで撮った自分の声を聞いて悶絶しました。なんだこのモシャモシャボイス、気持ち悪ぅと地べたを転げ回りました。

それでも、一本だけ動画の編集を終えることができました。編集も初めてだったし、PCのスペックの問題でソフトが頻繁に落ちるので、かなりの時間がかかり、素材の動画も100回くらい見た気がします。
その頃にはさすがに慣れたのか、自分の声も「まあ、綺麗じゃないけど、そこまで悪くないかな」くらいにはなっていました。

その上で最後まで気になったのが、自信なさげにもごもご喋ったり、自嘲気味に笑って語尾を誤魔化してる部分です。単純に、かっこ悪いし聞き取りずらいのです。そこから「自分の話の下手さを笑って誤魔化す」みたいなのを控え、なるべく気後れせずに喋りきるようにしました。
――私はGMだから、自信を持って喋っていいのだ!
そんなRPをしている感じです。そう思えるようになってから、GMがますます楽しくなりました。失敗はめっちゃしますが、それはそれです!


【3】PLにとっては自分が唯一無二のGMだってこと

YouTubeの動画を見ると、配信者の方々がめっちゃ素敵なセッションをたくさんやっています。演出も、シナリオの回し方も、本当に魅せるものが多く、映画を一本見たような気持ちになるプレイ動画もたくさんあります。

それに比べると自分の拙さは勿論感じます、が。
私が誘って私のゲームに参加してくれてるPLさんには、私が唯一無二のGMなのだなと気付きました。何しろ、マダミスに二回目の参加はありません。
そしたら、自分にできる精一杯をもっりもりに詰め込んで、楽しんで貰うしかないじゃないですか。

少しずつココフォリアを、元の設定から弄るようになりました。例えば、ここの音楽切り替えは印象付けたいから、無音のシーンを挟もうかな、とか。配信を見て真似できそうな所があればどんどん真似するし、自分達がやるならここは丁寧に描写した方がいいかな、と、イラスト素材を探してシーンを増やしたりなどなど。

シナリオはプリントアウトしてファイルに纏め、「ここで○○のイラストを出す!」など、忘れがちなことも、ちょこちょこ書き込んでいきます。

気付いて貰える仕掛けもあれば、そうでない仕掛けもあります。どちらにせよ、「楽しんでくれるかな?」と思いながら演出を考えていくのは、本当に幸せな作業です。GMって楽しいなあ、奥が深いなあ、と、やればやるほど思いました。


GM道はまだまだ続く

【1】いったんまとめ

非常にとりとめない内容になってしまいましたが、書いていて楽しかったのでヨシ!ということにして、ここまで書いたことをざっくり言うと、

・GMは誰でもできるよ!
・最初の準備は結構大変だったけど、独学で全然できるよ!
・初めてのシナリオ悩む人は『箱庭の観測者様へ』がとってもオススメ!
・これでココフォリアやDiscordに慣れたら更に世界が広がるよ!
・一回GMやったら、参加者が楽しんでくれるように、そして自分も楽しめるようって、もっともっとやりたいことが増えるよ!
・ぜひ一緒にやってみよう!
・そして私をPLとして誘ってくれてもいいんですよ!

という感じの記事でした。
こんなわちゃわちゃの文章を最後まで読んで下さった方
もしいたら、ありがとうございました。


【2】箱庭の観測者様へイメージサウンドトラック(プレイ後視聴推奨)

最後にこちらの動画を貼らせていただきますね。
詳しくは言えませんが、画像もちょっと……目頭にくるものがあります。
物語が思い出される、素敵な曲ばかりです。
作曲者さまにも多大なる感謝を、です!

↓ちょっと間を開けて、動画リンク↓





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