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ミッション② ~水の大神 篇~

●水の大神

山から帰った日の夜、寝ながらナカムーはうなされていた。

反射的に私はいつもナカムーを叩いて起こす。

ナカムー『ハアハア………連れて行かれるとこやった……………』

とナカムーは呟いていた。

次の日の朝、詳細を聞くと、

女の人が二人いて、一人は上半身を押さえつけ、もう一人は足を引っ張り、

『連れていく』

と言ったそうだ。

足が浮いて本当に連れて行かれそうになっていたらしく、私が叩いて起こさないとヤバかったらしい。

その後、夢の中で声を聞いたらしい。

『ナカムーよ!(ハッキリ名前を呼ばれたらしい)
大変なことになった。お前に水の大神バケが憑いている。こんな事になるとは…ナカムーよ、すまん』

声の主は、どうやらニシキトベさん。

水の大神???

なんで?どゆこと?(・・;)

となり、ナカムーが神のアニマさんやエミイ神に聞くと、

水の大神は『バケ』という妖怪らしい。

実はナカムー、山を下山した時に山の入り口にあった綺麗な小川で足を洗っていたのだけど、

そこの主である水の大神が憑いて来たらしい。

気に入った人間がいたら、女性や子供に化けて生命エネルギーを吸いとるらしく、憑かれた人間は死ぬらしい。

ナカムーがなぜ気に入られたか、エミイ神によると、

ナカムーは魂が綺麗であり、うつろであり、与し易い(くみしやすい)からだそうだ。

バケさんは、ナカムーの魂を、

『食べちゃいたい♥️』

と言っているそう(笑) 

怖っ。

あの場所の後継者にもしたいらしいが、食べて栄養にしてあの場所の力にしたい意味でもある感じらしい。

ナカムーが霊視すると、バケさんは物凄く綺麗な光の珠で、珠の中に猿みたいな顔があり、小さな子供みたいで純粋な存在と感じたらしい。

私が視ると、河童にしか見えなかった(笑)

光の中に見える顔は、ポニョに似てた。

それを伝えると、ナカムーもこりゃ河童だなとなった。

河童が尻子玉を抜く伝説があるのも、もしかしたらバケさんみたいに魂を抜く河童がいたからできた伝説かも。

ナカムーが寝てる時に連れて行かれそうになった時に女性が二人いたけど、

足を引っ張って連れて行こうとしたのが女性に化けたバケさんで、

肩を押さえていたのはニシキトベさんで、連れて行かれないように阻止してくていたんではないかとなった。

このままでは死ぬのか?となり、実際、山から帰って体調が悪いナカムーはヒミコさんに相談した。

ナカムー『なにか方法はありますか?』

ヒミコ『ないのう』

ナカムー『えっ!?………((( ̄□ ̄;)!!;))』

ヒミコ『……嘘じゃ。ホホホ』

ヒミコさんは冗談をかなり言うらしい。

バケさんは、ナカムーが生きる意志を強く持ち続ける事で自然と居なくなるらしく、少し安心。

闇と違って純粋な存在ゆえに祓うこともできない。

とりあえず私もエミイ神でバケさんを説得してみた。

『すまぬが、この者は我々神事を手伝っているゆえ死なれたら困る。お主が住む地球に関わる大事な役目を担っておる。この者の死後は、魂を我々が保護する事も決まっている。魂はお主にやれん。諦めてくれ』

バケさんは大人しくなった。

ある夜、ナカムーが寝言。

ナカムー『貴船神社、いわくら』


実『いわくら?石の?』

ナカムー『ちがう、いわくら』


ネットで調べると、貴船神社は『水の神』を祀っていて、近くに『岩倉』という地名がありビックリ。

起きた本人には寝言の記憶なし。

バケさんが行きたがってるのか………貴船神社の神様と同じか、繋がりがあるのか(・・;)

よく分からないけど、京都に行く暇はないので次、山に行った時にあの小川に行き、バケさんに帰ってもらおうって事になった(笑)



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