初めてジェルネイルをやった感想

初めてジェルネイルをやってもらいました。
綺麗ですね。以下感想です。

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杉下右京「あなた、あの時こう言いましたよね?」

シュンッ(回想シーンに入る時のSE)

—黒田黒男「ああ、はい。その人ならウチの店来てましたよ。
爪綺麗にしてたんで、覚えてます」

黒田黒男「それが何か?」

冠城亘「確かに彼女、ジェルネイルをして貰ってました。
……ですがあれ、あの日の夕方やって貰ったそうです」

黒田黒男「夕方……?」

杉下右京「ええそうなんです。夕方なんですよお。
しかし何故夕方やって貰ったネイルを、朝に会ったあなたが知っていたんでしょうねえ」

黒田黒男「それ、は……別のネイルですよ。ほら、女の人って爪を綺麗にする人はずっとやってるでしょう」

杉下右京「確かにそういう方も多いでしょう。
しかし彼女は違いました。なんたってピアニストですから爪は伸ばせない。必然的にジェルネイルもやらなかったようです。
それでも友人の結婚式に呼ばれたその為だけにやったんですよ。あの日、初めて」

黒田黒男「初めて……」

杉下右京「何故あなたは彼女がジェルネイルをしていたことを知っていたんですか?」

黒田黒男「……」

杉下右京「黒田さん!!」

黒田黒男「……殺すつもりなんて無かった……。
ただ、あの日の夜……偶々彼女とすれ違ったんです」

シュンッ(回想シーンに入る時のSE)

—ガイシャ女性「マジ玉ねぎだけは許せんわ。今日も朝入ったカフェのサラダに玉ねぎ入っててさー。
もう無理すぎ。吐いたわ」

—ガイシャ友人「サイテーすぎんだけど」

—ガイシャ女性「食べたら気持ち悪くなったってことにした。なんかホケンジョ?の人来てたけど」

—ガイシャ友人「アンタのせいじゃん!」

—笑い合う2人(エコー)


黒田黒男「……彼女のせいで……うちの店は営業を一時停止になったんです!
玉ねぎを食べられないなら、注文時に言えばいいのに……!」

冠城亘「それで、カッとなってやった、と」

黒田黒男「ちょうど友人と別れて人気のない道に入ったんです。俺は……一言言ってやろうと思って後をつけて……。手近に、コンクリートブロックが目に入りました。
これであの女を殴れたらどんなにいいだろう、どんなに爽快か……」

シュンッ(回想シーンに入る時のSE)
犯人視点のモノクロの殺害シーン映像、ガイシャの悲鳴

黒田黒男「通り魔的な殺人だと操作が難航すると、何かで読みました。だからきっとバレないと……。
まさか、会った時から目を付けられていたとはね……。

でも、殺したことは後悔していません。料理人として、良い歳して玉ねぎも食べられないみっともない女を殺せたこと誇りに思ってます」

杉下右京「いいですか? あなたは多くの人に愛された料理を作る、その腕を自ら血に染めたのですよ。
そんなあなたに、料理人と名乗る資格はない!!」


黒田黒男の慟哭が響く。

……

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この話で本当なのは私が玉ねぎ嫌いってことだけです