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【2023年12月9日】 お客さんが少ない観光施設の共通点

 私は北海道に住んでるので、車でちょっと走れば色んな観光名所や観光施設に行ける。たまにテレビに出たり芸能人が来たりするような有名なところもたくさんある。私は地元民だけど、そういうところが好きでよく行く。遠くに旅行しなくても、地元で旅行気分を楽しめる。
 観光名所や観光施設の中には、とても楽しいところなのにお客さんが少なかったり、昔は賑わっていたのに今はお客さんが減って少なかったり、そういう残念なところも結構ある。
 色んなところに行って感じることがあるのだが、お客さんが少ない観光施設には共通点がある。

 お客さんが最優先ではないのだ。

 先日、ある観光施設に行ったら、テレビの撮影が来ていた。施設の人が説明をして、可愛い女の子がレポートをして、それを大きなカメラで撮って、その周りを多人数のスタッフが囲んでいた。その施設には動物がいてちょっとしたショーをするイベントの時間だったのだが、見やすい場所はテレビの撮影で占拠されていて、お客さんはその後ろから隙間を見つけて覗き込まなければ見れなかった。

 テレビの撮影ではないが、施設の社員とかが一番見やすいベストポジションでカメラやスマホを構えて撮影してることもある。
 SNSとかでアピールするつもりなのだろうけど、それよりも、まずは今この現地に来ているお客さんを大切にすべきだと思う。一番見やすいベストポジションは現地に来てるお客さんに譲るべき。

 案内や誘導などの為に外に立っている施設の人が、一部の常連さんや関係者などとずっと雑談してることもある。知ってる人が来て挨拶するくらいはあるだろうけど、そのまま延々と雑談してることもある。
 質問とか聞きたいことがあっても話し掛けづらい。話し掛けても聞こえてないのか?無視されることもたまにある。
 もしかして、お客さんと話したくないから、話し掛けられる隙を作らないようにわざと雑談を引き延ばしてるのか?とさえ思えてくる。
 一部の常連さんや関係者を特別扱いしたりちょっとした特別サービスを許可することもある。公表してない情報を横流ししたり、お客さんは入れない場所に入れたり。

 何人かのスタッフが外で作業をしながら、仕事の愚痴とかお客さんの話とかをしていることもある。
 これはお客さんが少なくて暇なところほど多くて、お客さんが少なくて静かだから、全部聞こえてちゃう。お客さんが少ないけど、少なくてもいるんだよ。そういう話は裏で休憩時間とかでやってね。

 初めて来たところでこんなことに遭遇した人は、リピートして来ないだろう。自分自身は二度と来ないし、周りの知り合いにも「あそこは対応が悪かった」と感想を言って、行くことをお勧めしないだろう。そして、お客さんはどんどん減ってく。

 ずっと人気を維持してる観光施設は、常にお客さんを最優先で対応することが徹底されている。
 テレビの撮影が入っても、お客さんの迷惑にならない範囲で撮影をするように、施設側が指示する。
 お客さんより見やすいポジションに施設の人が入ってくることなんてないし、お客さんが見やすいように混雑を整理して誘導してくれる。
 一部の常連や関係者とベタベタ親しげにすることもないし、特別扱いすることもないし、特別扱いを要求されても毅然と断る。
 お客さんがいるところで雑談や愚痴を言うこともない。というか、そもそもお客さんの前で私語をしない。

 観光関係の事業に関わったこともあって、観光のお客さんを集める方法として、名物の食べ物を作るとか、お土産のグッズを作るとか、新しいイベントをやるとか、ネットで宣伝するとか、そんな話にばかりなるんだけど、こういうのは全てまだ来たことのない人に一回しか通用しない。
 リピーターを増やさなきゃお客さんは増えない。リピーターの人は、自分自身が何度も来て、それに加えて周りの知り合いにも宣伝してくれて更にお客さんを増やしてくれる。
 その為には、長期的に考えてスタッフの対応を改善して、来てくれたお客さんに気持ち良く楽しんでもらえるようにしなきゃならない。
 結局、大切なのは人なんだよね。

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