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【2024年9月26日】ゲシュタルト崩壊的な

 ふと思い出したことがある。
 3年くらい前、たまに発作的に、文字を読めなくなる時があった。

 文字が文字ではなく記号に見えた。
 特に左右対称の漢字は危険だ。人名の「田中」さんとか、もう単なる四角形の集合体にしか見えない。
 でも、その四角形の集合体が「たなか」さんと読む人名を表す記号だということは分かるので、見て理解はできる。
 理解はできるが、それは決して文字を読んでいるのではない。文字ではなく記号の並びを解き明かしていくような、暗号の謎解きのような作業になって、ものすごく疲れる。

 なので、本は読めなくなった。文字がびっしり書かれている本のページは不細工な幾何学模様のように見えて、気持ち悪くなる。
 読めないのだから、書くこともできない。
 LINEの連絡くらいがギリギリ。

 そんな時があったことをふと思い出した。
 それが、脳出血で入院/退院してからそうならなくなった。
 今思えば、あれは脳に異常がある前兆だったのだろうか。
 それとも、疲れが溜まって精神的にヤバい状態だったのだろうか。

 どちからは分からないが、治って良かった。
 また読むことできるようになって、こうして書くこともできるようになった。本当に良かった。

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