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ツンドク?読んどく ㉚

一冊の本による偶然の出会い  高田郁「あい 永遠に在り」 2020/08/23


猛暑日に東金・九十九里・佐倉を訪ねた。

まだ寒かったころ。
高田郁著『あい 永遠に在り』を感動のうちに読了、どうしても訪れたかった関寛斎と妻あいの故郷・東金と寛斎が蘭医学を学んだ佐倉順天堂記念館を、猛暑のころになって訪れることができた。

東金の生地などを訪れた帰りに立ち寄った東金御殿跡。

車の窓から池が見えてきた。この彩り、見たことがある。
デジャブ?記憶を手繰り寄せる。
ナクル湖のフラミンゴの群れ!スケールこそ違えども同じ彩り。

薄い色の蓮の花が、池からすっと茎を伸ばして揺れている。
まるで群れをなし、湖面に集い舞うフラミンゴだ。

東金御殿は将軍家の鷹狩場で、江戸時代初期に東金駅西側の丘陵地に築かれた本格的な鷹狩御殿。御殿造営に合わせて整備されたのが八鶴湖。
1630年(寛永7年)徳川秀忠を最後に鷹狩りはおこなわれなくなり、1671年(寛文11年)には東金御殿は取り壊される。

跡地の八鶴湖は春には桜、夏には蓮の花が咲き誇る。

こんな風情の蓮の花が咲くのなら、毎年夏に来てもいいと思った。

一冊の本による偶然の出会い。心に残る景色がひとつ増えた。

東金と佐倉順天堂記念館を訪れた後、また本を読み返す。

当時を偲ぶものは何一つ残っていなかったけれど、低く広がる田畑、湿地であったであろう地理を見て、小説の描写世界が一層深く広がった。
あいの人生の折々に描写される山ももの木、少年少女のころの二人、所帯をもったころの二人の姿を想像することもできた。

人生の安寧を捨ててまた一から生き直す夫・関寛斎とともに北海道開拓に新天地を求める道途中に病に倒れるあい。
壮絶な最後を遂げる関寛斎。
ここまで人は精神性を鋼にまで高められるのかと深くため息。
生まれた時代、生きた時代故なのか。

猛暑。
かき氷食べて、はぁ~最高!って寛ぐ人生でいいとつぶやく軟弱もん。

栗甘露煮、デラウェア、芽吹き屋団子

ツンドク?読んどく No.30 で過去記事のまとめも一段落です。
2011年7月から始めたクックパッドごはん日記と2015年11月から使い始めたクックパッドブログ。
それらのサービス終了ということで、2023年4月から新しく使い始めた note に「読書記録」といいますか「読書雑記駄文」をまとめたのがツンドク?読んどくです。

著作権に関して無頓着ゆえ掲載した本の表紙画像を途中で削除したりと(Amazon画像、自分で写した画像も著作権法違反だと知ったので)、中々慣れない note でのまとめでした。
No.31からは、今読んでこれは記録しておこうと思う本について、相変わらず雑感程度の駄文で記していく予定です。

スキをくださったみなさま。恐縮です、ありがとうございます。



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