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新緑のころ 京都~広隆寺・西芳寺(苔寺)




旅二日目 源光庵、圓通寺、大原三千院、阿弥陀寺

「今の京都で一番美しいのは青もみじかなぁ。青もみじの寺を案内しようと思ってるんやけど」
と京都町屋育ちの夫の友人Tさんの車で、源光庵、圓通寺、大原三千院、阿弥陀寺を訪れる。

大原 三千院

青もみじの清々しい京都を目に焼き付ける。

源光庵

三千院 鯛釣り草

阿弥陀寺

最終日(旅三日目) 広隆寺

天気予報は雨。
ホテルこだわりの朝食をいただいてから、10時にタクシーで広隆寺へ向かう。
太秦の大通りに面した桜門(南大門)から境内に入ると悠然とした静寂な世界が開ける。

参拝の主たる目的は、木像弥勒菩薩半跏思推像を鑑賞すること。

夫は45年ほど前に一度拝観していて、そのころと違う展示法に驚き、今の新霊宝殿の展示のほうがはるかに素晴らしいという。

新霊宝殿には飛鳥時代の弥勒菩薩思推像をはじめとして天平・弘仁・貞観・藤原・鎌倉各時代の仏像が祀られている。
青年の凛々しさと聡明さ、強い意志を放つ聖徳太子十六歳像(鎌倉時代)も素晴らしかった。

以前、ソウル国立博物館で金銅弥勒菩薩半跏思推像を鑑賞したときに、次は広隆寺へ是非とも行きたいと思った私の願いは、これで叶う。

ソウル国立中央博物館には二体の国宝の半跏思惟像がいらっしゃる 写真手前の 国宝第83号(左)と国宝第78号(右) が交代で展示されているそうだ  私たちが拝観したときの展示は左の像 
前に来た時も同じ像だったがやはり見応えのある像だ 
半跏思惟像お一人だけが展示された空間で心ゆくまで鑑賞できる
館内の喫茶室「思惟~サユ」にて伝統茶をいただいた

慈悲の仏、弥勒菩薩。
一切衆生をいかにして救おうかと考えていらっしゃる姿が、この弥勒菩薩半跏思推像なのだそうだ。
伝わってくる慈悲に包まれ、沈黙して佇んだ。

境内では青もみじが曇り空におだやかに映える。

薄ピンクの羽が特に可憐 翼花というもみじの果実


西芳寺(苔寺)

次に拝観予約をしている西芳寺(苔寺)行のバスに乗る。
拝観予定時間は午後1時。
西芳寺近くの喫茶店でお茶をして時間をつぶす。降りはじめた小雨の中、寺へと急ぐ。

西芳寺(苔寺)は完全予約制であることから最も観光が難しい世界文化遺産といわれているらしい。

葉書で事前予約をしていたので、その葉書を携えて門をくぐる。
まず本堂の参拝、読経を聴き、用意された般若心経の写経。
それが終わってから、境内の庭園拝観となる。

記すべき言葉は私にはない ただただ目で拝観して心眼に焼き付ける


庭園には120余種の苔



庭園は下段と上段から構成される。
下段は黄金池を中心にした池泉廻遊式庭園で、始めに下段を拝観する。















ここからゆっくり上段の拝観を始める。


上段は枯山水式庭園。

指東庵 

躑躅が可憐

ゆっくりと一時間以上かけて拝観

すごいものを拝観できたことの感動でいっぱいだ。
雨足が強くなった。

雨にぬれる本堂の甍が美しい。


http://saihoji-kokedera.com/

この情景は・・・
そうだ、北八ヶ岳の原生林の中にある白駒の池の情景に似ている。
記憶の中で、ふたつの情景が重なった。

バスとタクシーで、京都の旅の最終の目的の寺へと急いだ。


千本釈迦堂 報恩寺

千手観音像や定慶作「六観音菩薩像」、快慶作「十大弟子像」などの木像彫刻を鑑賞できる寺として、今後大ブームの寺となるだろうという予測の寺なのだそうだ。十人の弟子一人一人の迫力ある姿には壮絶ささえ伝わってきて、やっぱりすごい!快慶!

再びタクシーをひろい、一旦ホテルで荷物をピックアップして京都駅へ。
小一時間伊勢丹で生麩、生八橋などのお土産と、車内で食べようと下鴨茶寮のお弁当、和菓子も買ってのぞみ乗車、あっという間に東京着。

しばし旅の余韻。

2018/05/01~02


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