見出し画像

あるデザイナーの心のモヤが晴れたらおかしなバズり方をした話・後編「バズり」

(前編リンク)

自分の記憶に刻みつけたい図をイベントで見かけ、ツイートしたわけです。
するとまあ、えらいバズりました。なんで?

そして色々リプライが寄せられたり、コメント添えてRTされたりしたのですが... 「この分類はおかしい」とか「この定義は間違ってる」という意味合いの言葉が散見されます。怒気を含んだコメントも見られます。

分類?定義?なんのこと?
何かを区分けたり定義したりするもんじゃないでしょうこの図...。

と、はじめ何のこと言ってるのかさっぱり分からなかったのですが、改めて図を見直すと確かに、Art, Science, Design, Technologyという言葉の間に境界を作って、区分けたり意味を定義しているかのように見えますね...。
というかそう見るのが普通な気がしてきました。

となると、これを見た多くの人は、この図を「芸術とは芸術家自身のためだけに行われるもの」みたいに捉えてるということになる。人によっては「芸術と科学は自己満足のクダラネェもんだ」とかそんな拡大解釈しちゃってる訳か。そりゃ腹立てる人もいますわな。

うーん、どうするか。ものすごく誤解されてしまっている。ツイ消しすべき?でもここまでのRTがリンク切れみたいになってしまって、RTしてくれた人に申し訳ない...。

とか考えてる間にRTが1万超えてしまったわけです。

カンファレンスとか勉強会なんかの実況ツイートは、拡散されるとまずいのかも

このテの実況ツイートって、普通は前後の文脈とか出典元とか書かないんですよね。タグ載せるだけ。
詳しく知りたけりゃタグ追ってくれ、というスタンスです。
1枚のスライドや、登壇者の一言を切り抜いてシェアする形になります。

なので、ツイート単体ではすごく局所的な情報になり、多くの人の目に触れた場合に、誤解や曲解が生まれる恐れがでてきます。

というか、1つのツイートで情報が正しく伝わる訳ないんですよね。

今回、多くの「わかる!」「見事!」という共感の声もいただいたのですが、「いや、この人達にも正しく伝わってないんじゃ…」と不安になってきます。そもそも自分自身も、自分の価値観の元でアレンジして解釈してるので、多分正しく理解してない。

そうなると、情報元に対して心苦しくなってきます。事実を捻じ曲げて拡めてしまった感。
よく見かける、下の風刺画のような現象を生み出してしまった感。

今回は早いタイミングで情報元の登壇者様とイベント運営サイドから好意的なリアクションもらえてたのでツラミ薄かったけど、不用意な拡散に気を悪くするタイプの人が情報元だったらかなりしんどかったかも知れません。

でも実況ツイート文化を否定したくはないよね

いくらか心苦しさを味わったものの、「誤解・曲解を生む実況ツイート文化はなくそう」とか「ツイートする前に誤解を生みかねないか吟味しよう」とかそういう方向に考えたくはないです。

参加できなかったイベントの情報を得たり、参加したイベントの復習をしたりするのに、実況ツイートは非常に有益です。この文化は今のまま発展していって欲しいですし、それは気楽な行為であって欲しいです。

ではどうするか

自分が今後とろうと思う対策を申しますと、
拡散を意図してないツイートが100RT超えたあたりで、ツイ消しする
です。

まあ、今回のようなことが自分の身に再度ふりかかるとは思えないのですが、もし似たような事態に遭遇したら、見知らぬ人100人からシェアされたあたりで心の中でゴメンナサイしながら情報消すのが次善の策だと判断しています。

今回のツイートについては、もうバズり終わった(=これ以上誤解は拡まらない)ようなのでとりあえず放置しますが、再燃したら多分消します。

バズることのメリット・面白さ

多くの誤解・曲解にさらされることで、「自分がどのように理解しているのか」をより鮮明に理解できたし、自他の価値観の差異みたいのが色々知れて面白かったです。

あと、ナイチンゲール女史の「看護は新しく生まれた芸術であり科学である」という言葉について教えてくれる人いたり。アーツアンドクラフツ運動と同時代に出てきた言葉ということで、非常に興味深い...。時間割いて詳しく調べたい。

テクノロジストはおとなしめ?冷静?冷笑?

批判的なコメントに散見されたのが、「アートに対する冒涜だ」「サイエンスに対する侮辱だ」という論調。
少しですが、「デザインに対して失礼だ」というのもありました。
が、「テクノロジーに対して云々」というコメントは(私が確認した限りでは)出てきてませんでした。

不思議...。エンジニアにもマサカリ飛ばす文化はあるのに。
テクノロジストの皆さんは図に対して全く否定的に感じなかったのか、誤解・曲解に対して慎重なのか、単に冷静なのか。
なんか気になるとこです。

えっちなのが良くなかったのか(※ 真面目です)

同イベントにて件の図を実況ツイートした人、確か3〜4人いました。
私は実況ペース遅いタイプなので、後発のシェアだったはずです。
なのに、バズったのはどうやら私だけ。

先発がバズるならなんとなく理解できるのですが、なぜ自分のが... と考えると、添えたコメントに要因があったのかなぁ、とか思います。

これ。最初の三文字が「えっち」。

イヤふざけてるわけじゃなくて、こういう「無意識下に与える刺激」って結構大きいのではないかと思うのですよ。

今後は「性的な意味」とか「侮蔑的なニュアンス」とかを含みかねない表現を不用意に使わないよう気をつけたいと思います。
逆に、広く注目されたいときは活用できるかもしれませんね。

ちなみにイベント翌日にポストした以下のツイートは全くバズってません。

もう一つの心構え

今回のように、無名の人のちょっとしたツイートがバズることってホントにあるのですね。
誤解なくガンガン拡がったら、超嬉しいことでしょう。
そして、途中で1つ後悔するかも知れません。

「100万とかアクセスされるなら、宣伝入れときゃよかった...」と。

普段ツイッター使ってる人は、何か宣伝ネタを持っとくといいと思います。
私の場合は沈静化してきたあたりで「そうだ自作スタンプの宣伝しよう」とスタンプ購入ページへのリンクをリプでつけたのですが、時すでに遅しでした。残念。(でも2人買ってくれた。)

■■■

とりあえず今後、イベント参加時は以下のツイートを流すことにします。

気をつけろよ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?