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四角い仁鶴がまあるくおさめまっせ

昨日ネットニュースを見て衝撃を受けました。笑福亭仁鶴師匠が84歳で亡くなられたというのです。骨髄異形成症候群という病をかかえていらっしゃったようです。上方落語会の大御所で吉本興業の重鎮の訃報に、心の底から衝撃でした。

私が小学生のころ、当時はまだ完全週休二日制ではなく、土曜日は午前中に授業がありました。そして土曜日授業を終えて帰ってきてからの楽しみが生活笑百科でした。同級生で観ている子はほとんどおらず、学校で同級生とその話ができることはありませんでしたが、私はこの番組が大好きでした。

当時は笑福亭仁鶴師匠が総合司会で、レギュラー相談員として桂南光師匠と上沼恵美子さんが法律相談の答えを予想して、弁護士の回答を聞くという番組スタイルでした。小学生なのに渋い趣味だねなんて言われることもありましたが、本当に大好きでした。

また、番組中の法律相談は漫才師の方々が漫才形式で出題されるのですが、オール阪神巨人師匠や中田カウスボタン師匠、大木こだまひびき師匠、宮川大助花子師匠などその面子も今考えると錚々たる面々でした。

そんな上方芸能のオールスターのような面々をまとめ上げる仁鶴師匠、当時はただただ面白く観ていただけでしたが、今考えると本当にすごいことだと思います。

小学生のときは、テレビの人たちはただ楽しくしゃべってるだけくらいにしか思っていませんでしたが、大人になってある程度いろんなことがわかってくると、いかにうまく空気をよんだり、状況をみて話をふったりいなしたりしていたか、尊敬しかありません。

そういった空気を読む力や状況に合わせた会話をする力は、一般企業で働いていても、見習うところが多々あると大人になって改めて思います。

数年前に生活笑百科を観たときに総合司会が桂南光師匠になっていて、レギュラー相談員も様変わりしていました。その時は、仁鶴師匠も司会を卒業して悠々自適にすごしているのかな、なんて思っていましたが体調不良で闘病生活を送られていたと今日知りました。

上方落語会の重鎮・吉本興業の象徴ともいえる仁鶴師匠の訃報はお笑い界に与える衝撃は大きいと思います。

しかし、仁鶴師匠のようなまわりを幸せにするようなやさしい笑いを今のお笑い芸人の方々にも届けてほしい。闇営業だなんだと一時期暗い話題の多かったお笑い界をみて仁鶴師匠もきっとそう思っているのではないでしょうか。

突然の訃報を受けてそんなことを考えた日でした。


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