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東南アジアのカフェをするという事

カフェを始めて5年目になりました。

昔からずっとカフェを経営したいと思っていたわけではなく、偶然に色々重なってカフェを始めました。

5年間を振り返ってみると、東南アジアに住んでいた人、旅行で行ったことある人、東南アジアからの旅行客の人、日本に住んでる東南アジアの人といろいろな方が来てくれたなと嬉しくなります。

最近、いい意味で初心にもどるというかカフェのコンセプトを決めた原点を振り返るきっかけがあり、メニューをもう一度考えなおすことにしました。

カフェのコンセプトを決めたのはプラナカン文化が好きだからです。

鮮やかなピンクやエメラルドグリーンの食器に目を奪われた時のことを色々思い出しました。

新しいメニュー、何年もあるメニュー、どれも思い入れがあるのですが、一度東南アジア、または東アジアのメニューに絞ってみようと思います。

そしてお客様のアプローチに対しても、浅く広くではなく、今まで以上に東南アジアや東アジアの文化が好きなお客様にターゲットを絞ってみる時期が来たのかもと思い始めました。

もしかしたらしばらくは以前よりお客様が減るかもしれません。

でも今が経営方針を見直すポイントなのではないかと思いました。

今思うと初めからそうしたらよかったのですが、今ほど料理の知識も経験もないオープン当初、自信がなかったのだと思います。

実際、酷評を受けたこともありますし、エスニックがそもそもあまり得意ではないお客様の対応に困ったこともありました。 

でも何年か続きてきてると、やっと受け入れるべき助言と、そうじゃない助言もはっきりわかってくるようになりました。

経験と知識が増えてくると、意外と根拠のない批判をしたりする人がいたり、好き嫌いで意見を言ってるだけな人が多かったのにも気が付きました。

東南アジアの飲食店をしながらも、もちろんメインのお客様は日本のお客様です。現地の味の再現も、もちろん大切ですが、日本人のお客様がおいしいと思ってくれないと意味がありません。

オープン当初から今ぐらいどしっと構えれたらよかったのですが、当時はまだ今ほど腹をくくれていませんでした。

共同経営の林さんと二人でしているカフェ、お互い担当の仕事があるので、お店の中の業務は基本私一人でしています。

林さんには喧嘩しながらも、いろいろ助けてもらって感謝しています。

一人では絶対に5年も続けられませんでした。

大手の企業が経営している飲食店みたいに、たくさんのお客様を同時に接客することもできませんし、万人受けするカフェをするのも私自身の性格的に無理があります。

自分が好きな味、雰囲気、接客の仕方を信じてやっていくしかないのかなと思いました。

明日から、オープン当初からずっとやりたかった東南アジアのスイーツをランチの時間と、ディーナーの時間サービスでつけようと思います。

これをきっかけに、今まで以上に 東南アジアの文化や料理が好きなお客様が来店してくださるきっかけになればと思います。

約5年前思いもよらず、始めた飲食業ですが、アメリカで約4年半大学生してた時よりも今のほうがずっと大変で、飲食業を本業としてきた過去5年間のほうが年甲斐もなく圧倒的に泣いています。

結果が思うようにでないとき、何か間違ったことをしているのかと不安になるときもあります。

でも結局、できるとこは改善しつつ突き進むしかないと思う今日この頃です。

亡き父が留学する前に、頼れるのは自分しかいないという言葉をかけられました。その当時は意味がわからずさみしいこというなあと思ってましたが、今はその意味が分かる気がします。

他人の支えにもちろん感謝しつつも、自分を支えるのは最終的には自分の強い意志ということにやっと気が付きました。父がなくなって約14年もたった後ですが、今さら20歳になる前にかけてくれた言葉を理解できたのではと思います。

身体が元気なうちは続けたい自分のお店。

頑張ります。