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20210114

毎週の水曜と木曜はピアノ/ドラムのレッスン日にしているが、夜間のレッスン枠は2月初旬までお休みすることにした。県の自粛要請に応じる形になる。ただし夕方までの予定は維持しようかと思う。

今日はピアノの生徒の一人が帰り際、おもむろに鞄から手書きの譜面を取り出した。チャーリー・ヘイデンとハンク・ジョーンズのデュオ『家路 Going Home』を聴いて好きになり、自分で採譜を始めたと言う。アドリブ部もずいぶん進んでいた。彼女は昨年中オスカー・ピーターソンの『自由への讃歌 Hymn To Freedom』を忠実に採譜し、レッスン時に僕と対話を重ねながら少しずつ弾けるようにもなったばかり。次はハンク・ジョーンズだ。

ところでピアノとの向き合い方の話。

自分の場合、幼い頃から中高生までの間にある程度の読譜力や運指、リズム感を身につけ、演奏に向かう際も本能的に身体を動かし馴染ませて行くような行為を続けていた。身体感覚。悪く言えば「無自覚の快感」が優先されていた。子どもの頃に無邪気に身につける事にはよくあるパターンな気もするが。

一方こちらの生徒、彼女の場合は20代で初心者からスタートし、今やっと三年といったところ。やはり運指やリズムコントロールなどの「体幹」が未熟な分、まずとにかく「耳」を使い、音の構成をじっくりと聴き再現しようとする。
これが良い。過去の自分が初動の段で不足していた大事な時間を、今一人の生徒が黙々と埋め合わせてくれているようで。

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