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WISC-ⅣとWISC-Ⅴの臨床群研究でにおける比較で見えたこと

24日の準備を兼ねてウィスクの臨床群研究を眺めていた。確か運動障害の記載があったと思いWISC-Ⅴの理論・解釈マニュアえうを見たら臨床群の記載がなかった。本箱の上の箱にしまったWISC-Ⅳの箱から理論解釈マニュアルを取り出したら,Ⅳに「運動障害」として記載されていた。
人間の記憶は曖昧

そこでWISC-Ⅴの理論・解釈マニュアルとⅣを比較することにした。丁寧に文献にあたるのは大事だよ。
Ⅳで臨床群として記載されていた,運動障害に加え読字障害・書字表出障害・算数障害,LD/ADHD,表出性言語障害,受容ー表出性言語障害がなくなっていた。(関連する部分として)

Ⅳでは自閉症スペクトラムを自閉性障害とアスペルガー障害として記載していたが,Ⅴでは以前は自閉性障害として分類されていたケースをASD-NLとし,「言語障害を伴う自閉症スペクトラム障害(ASD-L)」とアスペルガー症候群に分類されていたケースを「言語障害を伴なわない自閉症スペクトラム障害(ASD-NL)」とした。

ASD-Lは言語障害だけではなく,学習や社会適応に関連する遅れが著しい・・・そういうことか。ASD-NLは,「学習や適応行動に関連する遅れが少なく,言語能力も損なわれていない傾向。ASD-L選択基準には,検査を完了するのに十分なコミュニケーションスキルを有し,個別の知能検査でIQが60以上としている。この点も興味深い。

マニュアルの「米国版における臨床群研究」では,研究の目的として「WISC-Ⅴが対称群の子どもたちと特定される子フォモが予想通りのの知的能力の有効な推定値を提供し,さまざまな特別な状態であると特定された子どもが予想通りの得点を取るというエビデンスを示すことである」

 ただし,研究の限界として各臨床群の対象は便宜的に選ばれており異なる診断基準で手続きに基づいて診断される場合もある。ケースとして少ないこともあり,得られたデータは,例として提示されていて診断群を必ずしだ評していない。ウェクスラー検査の得点を用いて診断や分類を行ってはいけないと。

WISC-Ⅴになり臨床群からいくつか消えたのは,エビデンスとして示すことができなかった。運動障害も併存のケースが多そうだし。言語障害に関してもDSM-5では表出性言語障害,受容ー表出性言語障害の区分がなくなり,言語障害でまとめられた。臨床群としてはまとめるのは難しくなるか。
慎重に臨床群研究が進められた結果と言えるか。

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