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どうせつまらぬ生活

嘆いてはいけない。
つまらない、の定義は人それぞれであるが、僕の場合は、お金が小銭しか残っていない状態のことを言う。
だから、買えるものがごく僅かで、けれどコンビニに行けば、たいていのものは買えるから、メープルシロップを買おう。

メープルシロップだけでいい。
フランスパンも、ヨーグルトもいらない。
チーズやナッツやベーコンもいらない。
メープルシロップの封を開け、ひっくり返してそれを飲むのだ。

確かに甘いよ、甘ったるくて、思わず吐き出しそうになるかも知れない。
そんな量の無防備な甘みがやってきたのだから、脳はパンクする。

その刹那、パンクした脳がスパークする。
かちん、と音を立てて、脳は歌い出す。

新しいドアを開け、見えた景色を破り捨てていくような、乱暴なスパークである。
歌は長く続かない。
スパークなんてほんの一瞬だ。
すぐに脳は死ぬのだろう。

そうしたらハッピーバースデー、誕生だ。

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