架けの皿と付属物(エッセイ)
馬鹿であれば知らずに済んだこと、
知ってしまったから乗り越えられたこと、
天秤にかけるには、あまりに付属物が多すぎる。
皿には収まらない。
あまりに吊り合わない。
それは安定を摂(と)る一つの貯えと、それを打ち毀(こわ)す甘さに似ている。けれど、甘味を摂る人間の方が頭の回るもの。
頭を使う人間の方が、安定を壊すことに躊躇がない。なぜか、付属物を"得て"いるからだ。
そして応用が効く。頭を使える人がより辛酸の壁を乗り越えて経験を培っていく、その自信や経験は無知の無辜(むこ)さ