はじめは、そんなつもり全然なかったのに、 ちょこっとふだんから気になってたけど 後回しにしてたこと、 やってみようかな、って 嫌になったり疲れたりしたら そこで休むなり、また後日でもいいし。 で、片付け始めたら え、段取りとしてここを片付けるなら こっち先なんとかしたほうが結果的に 効率いいんじゃない? だったら、ついでにあそこもキレイにしたかったんだぁーって、なり始めたら そこには 重曹とお酢とクレンザーとぞうきんしぼっている自分がいて、 途中で嫌になってきたけど、ここで切
絶対的わたし論 正義か、悪じゃない。 得か損か、じゃない。 それは、衝動的な自分のうちにある 本能に極めて近い感覚。 快適か、憎悪か。 好きか嫌いか。 別にどうでもいいか、 絶対ゆずれないものか。 それを諦めたら、 もう、 自分では、ない、 そういう覚悟で怒りを原動力に しているか。 そんな不器用な自分が、 ちょっとだけ、好きだ。
わたしがね、小学生のクラス替えで始めて同じクラスになった、それが薩摩さん。 女の子なのに、黒いTシャツを着ていて椅子に座って静かに本を読んでいた。 かわいい、と思った。 でもね、薩摩さんは可愛いだけじゃなかったの。 勉強もスポーツもなんでも出来たの。 クラスの男の子のほとんどが薩摩さんのこと好きだったみたい。生徒会とかの役員もして、本人は普通に誰にでも気さくに接していて、女の子からも好かれていた、人気者だった。 先生たちもお気に入りだったし。 わたしとは雲泥の差だった。 薩摩
オレは、今、風呂だ。 夜中の1時半。 雨音が窓越しにつたってくる。 オレは、もう、疲れきって声も出ない。 やっと終わった、ゴールデンな日々。 オレは、漫画家になりたかった。と親には言ってあるが実はアニメの仕事がしたかった。 それで、奨学金で美大に行った。 そこでオレは、思い知らされることになる。 絵が描けるやつなんて、たくさんいるってことに。 そこからいじけてしまった。中国からの留学生の子がめちゃめちゃ絵が上手くって、ぶっちぎりだった。その子がオレの絵を見てなんと言ったらい
「あらぁー」 キッチンで自分の分の朝ごはんを用意しているオレの背後で、オカンの声がした。 「今日は早起きじゃない?」 「あー、今日は早番だからな。」 オレは、目玉焼きを焼きながら答えた。 そうラピュタパンを制作中なのだ。 アニメ映画で主人公が食べてた、トーストの上に目玉焼きのっけるアレ。オレのは、もうちょっと豪華にハムものっける。ケチャップもかける。 チーズのっけるときもある。 「いつもギリギリまで寝て、何も食べて行かないから、体に良くないって心配してたのよ。」 「んー、それ