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中学受験の第1志望校は一つでなくていい

以前、『偏差値30からの中学受験シリーズ』の著書がある、鳥居りんこさんの記事を紹介しました。

色々な学校を見て「どこも第一志望校!行かせて悔いなし!」と言えるラインナップを組むのが大切、と言っていたのが印象的です。

第一志望校は1つに決めなくていい(どこも第一志望)、という視点は確かにあるかなと思います。

中学受験で第一志望校に入ることが出来るのは約3割と言われ、残りの7割は、熱望校に振られてしまうという現実があります。

実は第一志望合格率は3割ではなく、1割しかないという説があります。

塾関係者によれば、御三家など、入試回が1回しかない学校(合格者は中学受験者全体の1割に満たない)は、入学者のほとんどが第一志望である一方、中堅・中位校では、8割以上が第二志望か第三志望以下での入学であることは受験界のプロなら誰でも知っていること、だそうです。

全私立中学の入学者を加重平均すると10%程度、というわけです。

どの学校に通うことになっても悔いのない学校群、どの学校も第一志望と呼べるような「第一志望群」を組み立てるのは重要だと思います。

圧倒的な第一志望校、熱望校は当然あっていいと思います。

「この学校に受からなければ意味はない」という、いわば「背水の陣」を敷いた戦い方もあるとは思いますが、「たとえ不合格でも悔いはない」と思えることが必要だと思います。

万が一その学校が不合格だったら、全て終わり…ということではもちろんありません。

「この学校以外は意味がない」、というのは単に親の勝手は思い込みでしかない可能性があります。

子ども自身が「この学校以外は意味がない」と思っているのなら、それは本物です。

親が何を言おうが関係なく、目の色を変えて、少しの時間も惜しんで勉強するはずです。

本番試験は運の要素もあるので、結果がどう出るか100%確実なことはありません。

ただ、自分が最大限努力したのであれば、たとえどのような結果でも悔いはないと思えるのではないでしょうか。

親としては、子どもがそこまで努力したのであれば、そのこと自体が誇らしいことです。

第二志望校や第三志望校に通う子が不幸せだとは限りません。

親の思いは別に、実際に入学して通う本人が、この学校でよかったと思える日が来れば、それが幸せなのだと思います。

昨今、感染症の問題もありますが、様々な事情で挑戦すらできなかった子もいるはずですので、挑戦できたことが幸せ、という見方もできるのかなと思います。


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