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吾輩は猫族である(6)

毎週土曜の朝、ドアの前に鎮座している子猫ちゃん。

うまい具合に、長靴を履いたように足先から足首上3センチあたりまで、4本とも黒い。

白黒猫。

どうして私の部屋を選んだのか。

駅前にうろうろしていた猫にミャーと話しかけていたうちの1匹だったのか。

ドアを開けて話しかけても、まだ人間の言葉が理解できないらしく、首を右に左に傾けている。
その様子が愛らしい。
でも私の掟、決して触らない、餌をあげない。
それをしっかり守る。

私がドアを閉めて鍵をかけ、階段を降りてくると一緒に降りてくる。
しばらくついては来るが振り向くといつのまにかいなくなっている。

さて、どこへ行くのか。

香坂 秋

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