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#5 あえて紙を使う時

私はITやデジタルに強いわけではなく、最新を追いかけるタイプでもないのですが、効率がよくなったり生活を便利にしてくれるテクノロジーは、取り入れるようにしています。
紙について個人では、公共料金やクレジットカードの明細、金融機関からのお知らせ、ねんきん定期便など、紙である必要のないもの、むしろ紙が送られてくると処分に困るものはひとつずつ手配して、送られてこないようにしてきました。

それでもあえて紙を使う場面があります。


法定開示資料の作成

私は上場企業の経理職で、決算短信、四半期報告書、有報証券報告書といった、法定開示資料の作成を担当しています。
決算短信、四半期報告書は四半期ごと、有報証券報告書は年度ごとに作成します。
ある四半期の資料を作成する際には、以下のように、前四半期、前年度末、前年同期等の各開示資料を参照します。

第1四半期は、前年度末、前年の第3四半期、前年の第1四半期、
第2四半期は、前四半期である第1四半期、前年度末、前年の第2四半期
第3四半期は、前四半期である第2四半期、前年度末、前年の第3四半期
年度末は、前四半期である第3四半期、前年度末

各開示資料のそれぞれの期のそれぞれのページの、財務諸表や注記、定性情報と呼ばれる文章の部分を参照しますし、それとは別に基礎となる数値をまとめた複数の基礎資料も参照して、作成している期のソフトウェアに入力していきます。
参照する各期の開示資料や基礎資料を、PDFやExcelで開いていると参照先のファイルが5つ以上などとなり、また各資料内に各項目があるので、各資料間を頻繁に切り替えて見るのは、とても効率が悪くなります。

会社の同僚の中には、在宅勤務時に、自宅に2つモニターを設置し、本体のノートPCを含め3画面で仕事をしている人もいますが、5つ以上を同時に見たい場合は、モニターを複数にするのも限界があります。

ですので、参照したい各期の開示資料と、基礎資料を全部プリントアウトすることにしています。
紙になると、資料間の切り替えが早く、俯瞰して広範囲を見ることができるので、作成が早いですし、不整合にも気づきやすくなり、正確性も増します。

税金計算

四半期ごとに、法人税、事業税、住民税を計算して、会計に計上することも担当しています。
確定申告書を提出するのは、年に1回、年度末決算後なのですが、決算に法人税等の税金費用を反映するために、確定申告用の税金計算のソフトに入力して、計算します。
その際に、前年度や前四半期にソフトに入力した結果である確定申告書を参照します。

確定申告書は、法人税であれば最終的に税額が計算される別表1、会計と税務の差異が一覧になっている別表4や5(1)が中心で、それらに記載されている数値につながる別表がそれぞれあります。
参照が必要な前年度、前四半期といった各期内に各別表があるので、PDFでファイルやページを切り替えるよりも、開示資料と同様に紙に印刷する方が断然早いです。
印刷することで、どの別表の数字が別表4や5(1)につながっているかも俯瞰して理解することができます。

地図

基本的にはGoogleマップを使いますが、お出かけ時に全体を把握して自分がどこにいるかを知りたい場合に、ガイドマップに添付されている紙の広域地図を切り離したり、A4の小さいサイズでも地図を印刷して持って行くことがあります。
先日、ディズニーランドに行った際、HPから園内マップをA4サイズに印刷して持参しました。
もちろんディズニーアプリも活用していて、自分のいる位置も教えてくれるのですが、アプリだと自分が全体の中のどこにいるのか時々わからなくなります💦
無駄な動きをしてしまいそうでしたが、ほとんど字は読み取れないA4の地図のおかげで、迷わず回ることができました。
ただ、園内で紙の地図を見ている人はほかに誰もいないようでした(笑)
方向音痴とまではいかないと自分では思っているのですが(笑)、地図に強いとは決して言えない私の場合は、紙の地図がありがたいです!

アルバム

スマホ等で撮りためた写真は、子どもごとに年に1冊、いい写真を厳選して紙のアルバムを作っています。
イヤーアルバムという、富士フィルムが提供しているものを10年以上愛用しています。
簡単にも凝ってでも、美しいアルバムが作成できます!

親のスマホやパソコンの中に写真のデータがあると、子どもたちが好きな時にパッと見られないですよね。
紙のアルバムだと、子どもたちはふとした時に広げて楽しんでいて、写真をスマホやパソコンから出してあげるのはよいなあと思っています。

紙でない方がよい時

請求書

仕事では、請求書が紙でなくなって本当によかったなあと思います。
電帳法バンザイ✨
ファイリングの手間、保管するスペース、監査や税務調査の際の探す際の手間が軽減され快適です。

学校からの連絡

紙をやめればいいのになあと思うのは、学校からの連絡です。
いまだに学校からの連絡は紙が中心で、読んだら一瞬で捨てるような内容でも、紙が配られます。
子どもの側ではプリントを紛失する、渡し忘れる、渡すのが遅れるリスクがあり、学校側では印刷の事務作業、配る作業の無駄があり、また膨大な紙資源の無駄が発生しているのに、なぜ変えないのでしょう…
PTA役員や行事などの係になると、すぐにLINEグループが作られますが、スマホを持っていない方がいたケースは何年も親業をしていても1回もなく、スマホを持っていない親はたぶんほぼいない感があります。
配慮が必要な方には紙を配るとして、基本的にはメール配信などで十分かと思います。

保育園では当降園時間の打刻やお休み連絡などのデジタル化はもうずいぶん前にスムーズに実施されたりと早い印象ですが、なぜ学校は動きが遅いのか疑問です…

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