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気にしないでみる!?
『気にしないでみる』この言葉には、個人的にはいろんなニュアンスを含んでいる。
今日、香水ショップへ行った。香水に関してはネットでいろんな情報が流れているのだが、どうしても嗅いでみないことには分からなくて実際に足を運んでみた。
私は、対人恐怖的なところがある。すごく緊張してしまうのである。特に接客が苦手で、服でもなんでも自分で落ち着いてみないとどれがいいのか分からなくなってしまう。
香水ショップに向かう途中、店員さんに断るための言い回しを考えていた。『ゆっくりみてもいいですか?』的な感じが柔らかくていいかなというところで落ち着いた。
ただいろいろ考えているとより緊張してしまうので、『よし楽しんでいこう!』という気持ちを意図的に持って行った。
実際に店についてしれっと香水を試していた。因みにこの店は、ろうと型のガラスの内側に香水が吹き付けられており、それをもってひっくり返して香りを嗅いでみるというシステムをとっている。
ここで、私の恐れていたことのひとつが起きてしまった。
『手がふるえるぅぅぅ!』
緊張すると体ががちがちになって、滑らかな動きができずにぎこちなくなってさらには手元が震えてしまう。
手が震えてしまうことの恐ろしさは、ただ震えるだけではなく相手に伝わってしまうということにもある。
相手にばれたらどうしよう?より緊張してがちがちになって、変に思われてしまうのではないか?
こんな不安とちょっとした恐怖が頭の中や心の中で反芻して苦しくなってしまう。
案の定、店員に声をかけられたときに、緊張して強い口調で断ってしまった。もう頭は戦闘モードつまり、臨戦態勢。買わされるのではないか?という強迫観念。
とこう大げさな感じで、そしてがちがちなままで香りを一通り試すことができた。
因みに最後は、変に明るいテンションで「ありがとうございました!」といって相手もちょっと引いた感じで「ありがとうございます。」と言われていた。
一応『気になった香水を嗅ぐ』という自分の望みは叶えられた。…のだが、それからあの時変な言い方になってしまったなぁとか、強い口調で言ってしまったとか、どう思われたのだろうということに悩むのである。
しまいには、そんな自分は大丈夫なのだろうか?周りの同い年の人に比べてかなり劣っているのではないか?などという自己嫌悪や自己否定的な気持ちにもなってしまう。
帰り道。地下鉄からバスに乗り換えて、ぼーっとしながら心地よい揺れに身を任せていた。
そしてふと思った。
『気にしないでみることにしたら?』
これは、無理やりプラス思考にしたり、忘れろ!などと半ば強引な方法を指しているわけではない。
どちらかというと選択かな。
『気にしていてもいいし、気にしないでみてもいいんじゃない?』
『気にしないでみたら?』
つまり、
『気にしない、を試してみたら』
という感じが私の伝えたいニュアンスに近いものになる。
こうしたらこうなる。みたいな決めつけにかかっている感じではなくて。理科の実験みたいに、この青い液体を黄色の液体に入れてみて、どうなるかを観察する。そういう感じ。
結局、気にしないで見たら、すべてから解放されたような気持でバスの揺れを味わっている私がいた。
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