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鬱病、減薬のち断薬する

noteを書くのは思考整理になるし、他人様から反応を貰えると嬉しいが、批判的な悪口を書くのは気が引けるなぁと思いながら、転職活動のメモを作っていた私。ここに来て、noteの課金システムに感謝である。わざわざ課金して陰キャの悪口を見に来る人などいなかった。私は書くことでストレス発散になったし、課金要素で悪口を隠せたので、特定の団体を不快に思わせることもなかった。良いシステムである。これからもよっぽど積極的に悪口を言いたい時は、課金システムを採用させていただこう。

さて、そんなとある秋の日。
メンタルクリニック受診日である。

「ここから離れるようになりたいもんね」との先生の言葉。その通りである。今振り替えると、休職して3ヶ月間はまだおかしい感覚から抜け出せず麻痺していた。その後、正常に戻ってくる過程で薬が必要になった。当時は抗うつ薬を飲まなきゃいけないということは、悪くなったのかと落ち込んでいたが、そうじゃなかった。回復するために必要な反動だった。

3ヶ月目から飲み始めた抗うつ薬も、2ヶ月後には薬の量が半分になり、その2週間後には不要となった。私が薬を飲み忘れるほど安定してきたからだ。もちろん全快という訳にはいかず、鬱前は寝ることが大好きで何時間でも寝れたのに、今はまだ5時間しか眠れない。希死念慮は極めて薄くなった。トラウマの場面を思い出したり、怒りや悲しみで体が支配されると寝付くのに1時間かかるのだが、それもまぁしゃーないかと割り切れるようになってきた。

何でも元通りという訳にはいかないのだ。鬱になってから見たYouTubeで誰かが言っていたし、読むことを勧められた図書館の本にも書いてあった。

私は町工場の工場長と共に鋼材の疲労試験なども1年程齧ったことがあるのだが、鋼材は一度塑性変形をしたら元には戻れない。(簡単なイメージを述べると弾性変形はバネが伸び縮みする範囲の変形で、塑性変形はバネを強い力で伸ばしきったら元のバネには戻らないような変形を指す。あ、無理そうと思った方はまた明日の朝に会いましょう。)

しかし、塑性変形した部材は異なる材料特性を持つのだ。その変化を活かせるか、それとも使い物にならないと切り捨てるかどうかは部材を扱う人間次第である。私は自分自身が鬱になったのは塑性変形だと捉えている。伸びきって幼稚園児が描いた直線のようにぐねぐねとした一直線のバネを使えば、今まで手が届かなかったところのものをつついたり、足元の地面を掘ったり、必要な誰かに杖として貸したりできるかもしれない。何よりも、私自身がどれだけの力が弾性変形と塑性変形の臨界点なのかを把握できた。これはやってみないとわからないことであるから、様々なシミュレーションの基となる生データとしては大変貴重である。

ちなみに可塑性の低い弾性変形範囲内でも、歪み範囲によって回数は変わるが、例えば何十万回も疲労が蓄積すると塑性変形に至る。つまり、絶対に大丈夫なことなんてないのだ。この文脈では良い意味で。だからこそ、機能しなくなるのは前提で、如何に回復するか。このtipsをアラサーの早い段階で持てただけで割と良い人生なのかもしれない。ポジティブすぎるだろうか?まぁ、本日は機嫌が良いからそんな日もあっていいだろう。

明日も自分に優しくできますように。

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