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雛飾り

2月も半ばを過ぎ、来週はお彼岸を迎える。今年は3月並みの陽気という日が多く、厚手のコートの出番は少なく、2.3日しか着ていないコートを洗濯屋さんに出すかどうか悩ましい。

毎年立春を過ぎるとお雛様の出番だ。
立春の日は朝のうちに枡に煎り大豆を入れ、我が家の簡易神棚にお供えし
邪気を払ってもらう。平穏にすぎた昨年への感謝と迎える春も穏やかでありますようにと、心のうちで唱えながら・・・。

夕方になると、その福豆を下げて家のあちこちの窓を開け、
老い二人、ちょっと声を顰めて「福は〜内、鬼は〜外」と豆まき。
なんと今年はその豆まきを忘れて食事を始めてしまった。
2箸、3箸、食を進めたところで・・
「あっ!忘れた!!」と大声を出し、夫にびっくりされる。
なんでも近頃は忘れっぽくなり、老いを感じつつの豆まきとなって
しまった。

私のお雛様は私の誕生に合わせて(ちなみに2月生まれ)初節句に買ってもらったものだ。

80何年、毎年お目にかかっているお雛様

戦中に生まれたこともあってお雛様を探すのが大変だったと、親から
聞かされた。子供の頃はお雛様が飾られると手にしたくなり、そっと扉を開いてはお雛様を取り出して触っていて「出したらダメでしょ」とよく叱られたものだ。それから80有余年、結婚する時も共に移動、毎年飾って
今に至る。

子供の頃は、友人の家に行くと8段飾が飾ってあるお宅があり、羨ましかったものだが、結婚後は住宅事情にあったこのお雛様の手頃さが、毎年飾る
煩わしさを取り除いてくれてありがたいと思っている。
 
我が娘の初節句のお雛様は、娘が持って嫁いだので私はこのお雛様と
「また今年も会えたわね・・・もう80ウン年よ!お互いに元気で良かった」と心の会話を交わす。

兄から頂いた立ち雛

こちらは娘の初節句の折りに今は亡き兄から頂いた立ち雛だが、娘は自分のお雛様だけ持って嫁ぎ、こちらは置いていったものだ。今から50数年前のもの。


一刀彫り雛人形

もうかれこれ20数年前に友人たちと松山を訪れた際にあまりの可愛さに
求めたもの。背丈7、8cmの小さなもの。リビングのコーナーに鎮座する。

立春が過ぎて雛様が登場すると、まだ寒いにも関わらず華やいだ気持ちに
なる。買い物に出たら、ヒヤシンスの苗が売っていて、華やいだ気持ちそのままに思わず購入。

咲いたら部屋中良いかほりに・・・。


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