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赤えんぴつin武道館

私は設楽統という人間を心から尊敬している。

10数年前になんとなく借りたバナナマンのDVDを見て衝撃が走ってから、過去のDVDを全て買い、全てのコントをセリフを覚えるくらいに何度も何度も見た。ネタを作っている設楽さんの事を本当に凄いと思った。嫌な事があってもバナナマンのコントを見ていれば救われた。それくらい私にとって大切な宝物みたいな存在になった。バナナマンのコントの世界の全てが好きだった。私は設楽さんの作る世界が好きだ。

ほぼ全てのライブに「赤えんぴつ」というネタがあった。暗い照明の中ボソボソ喋って、歌って帰る赤い衣装の"おーちゃん"と"ひーとん"はとても異質で、いつもそのネタの時だけ不思議な空気が漂ってた。曲は設楽さんが作詞作曲で、狂気的でダークなものだったり恋の歌だったりした。上手じゃないひーとんのギターと、たまに音を外すおーちゃんの歌は、とても良かった。

赤えんぴつが武道館でライブをやると聞いた時、嘘だと思った。300人の狭い会場でしかライブしてこなかったバナナマンが広い所でやる事に違和感があったし、ただのコントのキャラクターが武道館でやるわけがないと思った。おかしいもんそんなの。笑

嘘だと思ったけどチケットが発売されて、嘘だと思ったけどライブの当日がやってきた。赤えんぴつin武道館と書いてあった。嘘じゃなかった。

武道館で見る赤えんぴつ。とんでもなくかっこよかった。スターだった。最高だった。素晴らしかった。涙が出た。ありがとう、ありがとう、と心の中で何度も思った。ついてきてよかったと思った。大好きで良かったと思った。この人達を好きになった過去の自分にもお礼を言いたい。ありがとう。

いつも狭い世界でボソボソやってた2人が、大きな会場で、バンドが加わって、演出も豪華で派手で、でも赤えんぴつの2人の世界観は変わってなかった。広い場所にいっても、赤えんぴつは赤えんぴつだった。それがとても素晴らしく、嬉しかった。ひーとんは少しギターがうまくなってたし、おーちゃんは全く音を外さなかった。かっこよかったんだよ、凄く。

毎年新ネタを作り続けている設楽さんが、赤えんぴつのネタだけはほぼ毎年やり続けているから、とても大切なものなんだろうなぁと思った。数年前に設楽さんがラジオで「俺は夢がある。まだ言えないけど。」と言っていた。あの夢ってなんなんだろ〜ってたまに考える事があって、いつもワクワクしていた。その夢が、この武道館ライブだったと知った。尊敬する人の夢の瞬間に立ち会えるなんて、凄く素晴らしくて素敵な事だよね。心から嬉しいと思った。

今年も単独ライブやってくれるかな。チケット取れるかな。取れないだろうな。2人がずっと毎年コントをやり続けてくれているという事実だけで私は嬉しい。(まだ今年やるとは言ってないけど笑)。

これからもずっと2人についていきたい。
私のヒーロー。
赤えんぴつin武道館、本当に最高でした。

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