ゴリラ的育児生活 #1 新生児と母ゴリラ

生まれたての我が子はホワァホワァと泣いていました。
身体測定のあと、大事な検査をします。
妊娠糖尿病の影響が出ていないか血液検査です。
足の裏から血液をとります。その度に我が子が泣いて、結局分娩室で過ごした2時間の間はずっと泣いていました。よく泣く子だ…と思ったものです。今思えば、生まれたての子はみんな泣きまくるものなのかもしれません。

歩いて病室まで戻り、その日は休んで次の日から我が子のお世話を始めました。
抱っこ、授乳、おむつ替えから始まり、沐浴の練習もしました。
少しずつ母子同室の時間を増やし、1度は夜通し母子同室も経験しました。
消灯した部屋で赤ちゃんと2人きり。ナースコールで呼べば人は来るものの、なにもかも勝手がわからない我が子と過ごすのは不安しかありませんでした。
そういう時に限って泣くんですよね。子供は親の気持ちを敏感に感じ取り、子供もまた不安になってしまう。
そうやって結局ほとんどの時間我が子はぐずり続け、ほとんど眠れず抱っこしていたワイはヘロヘロになって朝を迎えました。
これが毎日続くのか…?と思うと絶望しかなかったです。産後すぐだったのもあり、とにかく体がつらかったです。

我が子はといえば、いたって健康で入院中の検査も大人しく受けてクリアしました。聴力をみる検査で、赤ちゃんが泣いてしまうと検査ができないらしいのですが、それも全く泣かずにスムーズに受けられました。
初日と母子同室の夜を除けばよく飲みよく寝る子で、はじめてのミルクはぺろっと飲み干し、k2シロップもバッチコイで飲める子でした。
なぜか横向きで寝るのが好きで、生まれてすぐ体を横に向けることができていました。
こちらが落ち着いて対応すればまず泣き止まないということはない、とてもわかりやすい子です。

退院前日、夫と揉めました。
実は入院前、ほとんどベビー用品を揃えておらず、夫に任せることにしました。
少し買っておいたベビー用品は開けて中をチェックしておいてね、と告げておいたにも関わらず夫はそれをせず、勘違いして哺乳瓶を買い忘れたのです。
時間は19時半。急いで買ってこいと怒りながら伝えました。
不安定な精神状態の中、夫のミスが許せず、怒りと悲しみがこみあげました。まず何よりも必要な哺乳瓶をなぜ忘れる?と。しまいには感情が爆発して過呼吸を起こしてしまいました。
結局は近所にあるベビー用品店で買ってことなきを得たのですが、あの時はとにかく取り乱してしまって、気が遠くなりながらも夫に気持ちをぶちまけたのを覚えています。
助産師さんからいろいろとアドバイスを受け、退院日にはなんとか気持ちを立て直しました。
疲れとホルモンの変化と育児への不安とで、とにかく心に負担がかかっていたと思います。
我が子と病室で2人になるのが辛かった。泣き出さないか、なにかトラブルが起きないか。
そんな気持ちを抱えたまま、退院の日を迎えました。

産院がコロナ対応の病院だったので、夫は面会すらできず、本当は立ち会い分娩をしたかったらしいのですが残念ながら断られてオンラインで立ち会い分娩をしました。その後も退院まで我が子に触れることができず、寂しい数日を過ごしたそうです。せめてと思いワイは毎日写真や動画を撮影してせっせと送ったり、ビデオ通話で我が子の様子を伝えたりしていました。
退院してはじめて我が子に会った夫は、わかりやすくデレデレしていました。目がハートになっとるな…と。

これからは(退院前日に大ミスをした)夫と2人で子育てをしなければいけない。互いの両親は結構高齢なので頼れない。
夫はほんの少しだけ育休をとることができた。頑張るしかない。
希望1割、不安9割で帰宅したのでした。

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