ゴリラ的育児生活 #7 産後ケア施設を利用した話

近年少しずつ増えている産後ケア施設。
ワイの住む地域にもあり、産前より地域の保健師さんに利用をすすめられました。
行政から補助が出ること、育児のしんどいときに夫が泊まりの仕事が入ったことから利用を決めました。
問い合わせは産前にしておいて、実際の利用手続きは産後すぐ電話にて済ませました。
場合によって産院から産後ケア施設へ直行することもあるそうですが、原則は産後すぐ予約して利用です。
すごく人気で予約がとりづらいと聞いたので、3週間くらい前に予約をとりました。
産院の退院後、荷解きをせずに新しい着替えと赤ちゃんの荷物だけ詰めて産後ケア施設へ持って行きました。
こどもが生後3週間ごろのことです。

その頃のワイはうつ状態がひどく、心身ともに疲れ切っていました。こどもがいわゆる魔の3週目をむかえ、よく泣くころで睡眠がろくにとれなかった記憶があります。
子連れでタクシーに乗り、産後ケア施設に着くと利用の手続きをして、部屋の案内をされてこどもは保育室へ預かってもらいます。
部屋は1人部屋、バストイレはついていませんが洗面所と冷蔵庫、電気ケトルは置いてあります。
古いビジネスホテルのような感じ。清掃はしっかりされています。
3食+おやつ付きで託児のある療養所です。自分でやるのはこどもの洗濯物を洗濯機で洗うくらい。もちろん洗剤等も完備です。

結論からいうと本当に利用して良かった!!
助産師さんが24時間いてくれて、育児の悩みをいつでも相談できるし、「赤ちゃん預かりますよ、休んでください!」といつでも預かってもらえる。
授乳の時もそばにいて助言をくれたり搾乳を手伝ってくれたり。
ごはんは温かいものがゆっくり食べられる。しかもおいしい。
夜も安心してゆっくり眠れる。
これで自治体からの補助が出てお手頃価格で利用できるのは神としか言いようがない!!

ちなみにワイは、4泊5日で利用しました。初日に助産師さんと面談をして初日はこどもの授乳の時だけお世話をしてゆっくり休み、次の日から少しずつ同室で過ごすようにしました。
授乳指導を受けたり、こどものあやし方や爪切りのやり方も教えてもらいました。

ある日の夜、寝る前にカフェインレスのコーヒーを飲もうとして枕元に置いておいたマグカップをひっくり返して、ベッドにコーヒーをぶちまけてしまったことがありました。
精神的に参っている時に、ほんの些細なことで心が折れてしまうことってあって、それでワイは助産師さんの前で泣き崩れてしまったのです。
こどもと向き合うのが怖いと思ったり、母乳をあげるのがつらいと感じたり、自分はダメな母親ではないかと考えてしまう、と助産師さんに伝えました。
助産師さんはベッドシーツを替えながら話を聞いてくれて「私もそうだったけど、みんな泣きながら育児してるよ。お母さんになったら、最初の仕事は『助けて』って周りに言うこと。ゴリラさんは旦那さんも協力してくれるし、ここも利用できた。その調子で、いろんな人に助けてもらえばいいの」と応えてくれました。
その言葉で、つらいのは自分だけじゃない。そして幸い自分は周りに人がいるから、頼れるものは頼っていこうと思えたのです。心が軽くなりました。

自宅に帰ってからはもちろん大変な日々が続きましたが、自分の1ヶ月健診で産後うつを指摘されて精神科にかかれたこと、地域の保健師さんに話を聞いてもらえたこと、夫が積極的に育児に参加してくれることなど、本当にいろんな人に支えてもらいながら育児しています。
今はこどもがわけもわからずぐずることは少なくなりましたし、夜ある程度まとめて寝てくれるようになったのでだいぶ楽になりました。

と、ここまで「産後ケアは本当に良かった!!」としか書いていないのですが、ネットで見かけた情報で「当たり外れが激しい」というのがありました。ひどいところだと、お説教つきの密室ワンオペ育児状態だったなんて意見もありました。
ワイはネットの口コミの良さと、地域の保健師さんがすすめてくれたことで産後ケアの施設を決めたのですが、利用前にどんな施設か自分で調べてみるのがいいかもしれません。せっかく休みにきたのに疲れるだけだった、なんてつらすぎますから。

調べてみると産後ケア施設のない県もまだあったり、施設はあっても利用しづらかったりと、もっと制度自体をブラッシュアップして、産婦さんの誰もが気軽に利用できるような整備が必要だと感じるこの頃です。

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