キラキラ英語 ー 英語は命名の天才 第12弾 最終回
英語はその特徴を捉えて命名する天才的技法を持った言語であることが証明されましたか。
続いて今度はその他の分野も見てみましょう。同じようにクイズ形式です。頑張ってください。
① lady’s finger ② eggplant ③ crane ④ eyelash
(貴婦人の指) (卵の植物) (クレーン) (目のムチ)
⑤ armpit ⑥ arch
(腕のくぼみ) (アーチ)
では行きます。①②は野菜です。③は作業車両(重機)で、④⑤⑥はボディパーツです。さぁ当ててください。
①は「オクラ」です。貴婦人のすらりとした上品な指のイメージですね。因みに「オクラ」は英語なんですよ。驚きでしょ? 正しくは「オウクラ」と発音します。
②は「なすび」です。長いなすびではなくて、丸っこいなすびをイメージしてください。その丸っこさを卵と重ねたわけです。「卵」は egg、plant は「植物」です。あわせて eggplant です。
③は「鶴」です。実は「クレーン」という言葉は「鶴」のことだったんですね。鶴の長い首という特徴をとらえてクレーンとなったわけです。
④は「目」eye に、「鞭」lash を打つものですから、「まつげ」です。日本人には全くない発想ですのでとても面白いです。英語的には「まつげ」は、「目に鞭打つ道具」と発想されるわけです。「アイラッシュ」と発音されます。
➄は「わき(の下)」です。わき(の下)はある意味、「穴」のようなものですね。 pit (ピット)とは「穴」のことです。カーレースで部品交換や給油のために、コースから外れた謂わば「穴」、にも見える空間に入ることを「ピットイン」と言いますね。
⑥は何だと思いますか。そのまま「アーチ」という発音です。人間の体のパーツですよ。さぁ、どこでしょうか。人間の体の中でアーチ状になっているパーツ…そう、「土踏まず」です。
Ⅲ終わりに
モデルたちがしゃなりしゃなりと決めポーズをとりながら歩く舞台のことを「ランウェイ」と言いますね。 runway です。このランウェイには別名があります。それは「キャットウォーク」です。 catwalk と綴ります。「猫が歩く」という意味です。皆さん猫は飼っていますか。我が家には一匹いるのですが、しっぽがとても立派で長く、歩くときはそれをピンと立てて、気品ある歩き方をします。まるでランウェイを歩くモデルのように、です。そういうわけで「ランウェイ」を「キャットウォーク」と呼ぶのです。
tummy-button(タミー バトゥン) って何でしょうか。これもボディパーツです。 tummy(タミー) とは「おなか」です。幼児語です。日本語では「ポンポン」に当たりますね。 button(バトゥン) は「ボタン」のことです。日本人はこの単語を「ボタン」と聞き取ったのです。さて、tummy-button とは? 「そうです。「おへそ」です。 別に belly-button(ベリー バトゥン) とも言います。 belly も「おなか」と言う意味です。また、おへそはミカンのネイブルにも似ているので、 navel(ネイバル)とも言います。
以上今回は、英語の大きな特徴の一つである、命名の妙、命名の技術について書いてみました。どれもこれも「あ~なるほど」と頷けるものばかりで、本当によくできているなぁと、我ながら思ってしまいます。英語の合理性と言ってもよいでしょう。知的ゲームとしても十分に楽しめる題材です。お楽しみいただけたら幸いです。
次回からまた違った題材で英語の面白さをご提供いたします。
では、 See you around!