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富士S 2022 予想

マイル戦の補正値データを取るために富士ステークスを予想してみました。
文章が苦手な方は図が3つあるのでそれを見てから結論へ。
東京競馬場芝1600mは
直線550m+高速コーナー525m+直線525m
といった構成。
・最初のコーナーまでは動きがほぼ無い
・メンバー次第で3コーナーが少し緩むか否か
・上記の結果次第で消耗戦の上がり勝負になるかどうか
という形。

・初手


持ちタイムの上がり3Fで考えるのではなく、最初の1-2Fで決定した隊列のままペースアップしていく、というのがこのコース。
1Fの予測タイム12.52-12.69間に8頭がひしめき合う混戦区間。
枠並びと隣より一歩速いかどうか、というある意味一番ガラガラポンな部分。
さすがに二の脚で変わってくる部分もあり、そこを加味して前半3Fまでに隊列は決定される。
例によって予測モデルから算出したものはコチラ↓

文字を大きめにしました

ピースオブエイトに関しては脚質的には逃げ・先行のタイプではあるが、これまでの中距離路線、過去リプレイからの判断で予測値を大幅に上回るスピードは出せないはず。今回も15番という馬番だけに番手以降を選択か。
出せたら前走もっと見せ場あったのでは?
アルサトワに関しても1800や2000で使っていた事からもマイルで飛び抜けてハナを取りにいく程の出足はない。無理をするなら直線で消える。

全体に関してはダイワキャグニー、セリフォスのどちらかを先頭にゴチャっとした集団が作られていく形に。
並びからはダイワキャグニーがハナ有力。
ただこのぐらいの範囲は出遅れとか一完歩目の出具合ひとつでコロリと変わるから参考程度でいい。

・コーナーのスピード

コーナリングの上手い馬はカーブでの減速幅が小さい。
データから各競馬場のコーナー区間での数値が-0.2~+0.2の加減速幅であった馬をコーナー上手と判断してみたい。
(これはデータとリプレイからの判断の積み重ねで今後変化しそう)

この「コーナー上手」と逃げ馬の区間予測を比較し、息の入らないまま直線に向かうなら差し展開、負荷が小さいならスタート位置バラバラのヨーイドンになるかを判定。
とはいえ府中ワンターンのマイル、ここでそれほどの差はつかない。
取りあえず今回のメンバーをざっと分類すると……

コーナーリング特性
優 ピースワンパラディ セリフォス エアロロノア レインボーフラッグ
良 その他
可 ダノンスコーピオン リレーションシップ

さほど変わらず、といったところ。
先頭はそこまで疲弊せず、その後ろは固まっているだけに馬によりけり。左回り右回りで多少差がある馬も居るが、東京競馬場の場合はどちらかというと「直線で手前をどう使い分けるか」のほうが重要。
ダノンスコーピオンに関しては少し気にしたいところか。ワンターンでしか力が発揮できないタイプだだからといって、別にワンターンが得意なわけでもないことに注意。

・直線での余力とポジション


こちらに関しては顕著な違いが出る部分。
明らかにラスト1Fで0.5-1.0以上の急ブレーキが掛かる馬もいれば、残り4Fからジワジワ減速なしで差を詰める馬もいる。

ということで直線入り口の予測ポジションはコチラ↓

拡大しなくても見えて欲しい

予測値での先頭ラウダシオン(ダイワキャグニー)と有力馬の差は
・ソウルラッシュ 1.59~1.66秒
・エアロロノア  1.8~2.4秒
・セリフォス   0.49~0.61秒
・ダノンスコーピオン 0.64~0.8秒
・ピースワンパラディ 0.57~0.59秒
・アルサトワ   1.1~2.6秒(取得値に幅が有りすぎる為)

多分コーナー出口にかけてラウダシオンが先に動いちゃう展開。1400向きのの馬だし仕方ない。

ここまできたらあとは「どれくらい余力を持って最後のスパートで逃げきれるか、差しきれるか」という展開。
上がり3Fの能力値はコチラ↓

拡大するならブラウザ版で

ここからは加減速データでの上げ下げ。道中の溜め、ローテーション等による体調、進路の有無、トラックバイアスなどの要素を付け加えてアレンジしてみるのも良いでしょう。
ひとつの要素がどの程度結果に反映されているか?その大まかな指標はAI構築やJRA-VANの解説を隅々まで見るとヒントは見えてくるかと思います。

・結論

◎10セリフォス
○5ピースワンパラディ

▲6ダイワキャグニー
★14ダノンスコーピオン
☆4ルフトシュトローム
消7アルサトワ

◎10セリフォス……トータルデータで抜けているのはこの馬。古馬相手にも耐えうる持ちタイム、ハイスピード対応可能かつ自分でレースを作れる要素も持ち合わせている。
同じチャンピオンヒルズでソウルラッシュよりオッズの動きが速いなら確実にデキはこちらと判断されているでしょう。
単勝で狙いたい馬。

○5ピースワンパラディ……◎とは対照的にパッとしない印象だが、こちらも地力のあるマイラー。左回りでのコーナー能力も高く、ここは絶好の舞台。

▲6ダイワキャグニー……ダートを使ったり、距離のあれこれがある馬だがセリフォスよりも前に行くのであればコントロールは効くはず。デムーロ?ああ、そう……どうなんだろね?
ぶっちゃけるとセリフォスから上がりタイム1.4秒以内なら残る。だから馬場次第。

★14ダノンスコーピオン……セリフォスにはNHKマイルで勝っているものの、この多頭数での位置取りと集まったデータからのコーナーワークを見る限り、進路に左右されそうな一頭と判断。
前が開いてれば、とかまでは予測できない。7枠14番というのは前目に付けるなら厄介だが、多分マークする馬を決めての追走になる。そういうときの川田さんは……
一番人気ならアタマ無しと踏んだ勝負も可。
ケイアイファーム千葉ってシンボリ牧場内なんで坂路は保有していない。身体自体は一度弛んでいるはずの放牧。乗り込みとしては帰厩してからのものだけとなるので、完全な叩きと判断。

☆4ルフトシュトローム……データが酷い→走れてないから去勢だ!とばかりに立て直しを図ったこの馬。調教もマトモになりつつあるのでこの辺から一回馬券になるまで追ってみてもいい。ピースオブエイト、ラウダシオン、リレーションシップのしがらき組より、「しがらき→一度使って方向性を見定めた堀厩舎」の方が戦略的。

消7アルサトワ……数値だけでは測れない部分を対戦マトリクスでの勝敗に求めてみたところ、アルサトワとスマートリアンの2頭が浮上。スマートリアンはルメール騎乗とはいえ、距離的にちょっと向かない要素も大きい。
ではアルサトワはどうなのか。
「自分の形で」と陣営は言うが、この馬の先行力では無理に行かないとハナは取れない。スロー逃げで勝ってきた馬が急流で用無しというのは親の顔より見た光景。
いらない。


《おまけ》13ソウルラッシュ……距離適性は高く、コース不問でねじ込んでくる印象も、実は府中ではそれほどセールスポイントが発揮される訳ではない。
33秒台前半を消耗戦ですら叩き出す豪脚ではあるが、やはり溜める部分が必要。それがどこか?といわれるとコース形態からは難しく、騎手に頼る部分が大きいと見たのが今回。
流れた展開で自身もダラっと行って脚が溜まらない可能性が……
ならば思いきって切るのもアリ。
しかし一回負けただけでこの人気このオッズになりますか。
池江先生も叩きと言ってるから敢えてタイム差無しの4着とかお願いします。

前半がそこまで速くない想定なのでエアロロノアは遅刻でしょう。

・狙い目

◎10セリフォス単勝
◎10セリフォス○5ピースワンパラディ 馬連とワイド5-10

当てにいくだけなら◎◎▲★☆+ソウルラッシュの6頭で何とかなるんじゃないでしょうか。

エイシンアポロンとかクラレントみたいなのはいないよね、今回。
タイムトゥヘヴンは近走データで見るとラウダシオンより下。
じゃあラウダシオンは?って考えると、それなら同脚質のダイワキャグニーをとるべきだし、そもそも前はセリフォスに全部潰されるかもしれないわけで。
激走なんて去勢から立て直したルフトシュトロームぐらいしか期待できない。去勢するだけの理由あって近走データはボロボロだしね。みんな真っ先に消すでしょ。スタートさえついていければそんなに酷くないはず。去勢後にトモが入ってきたとあるので後方とはいえ追走で消耗しないで済む可能性も。
複勝100円なら買ってもいいかな。自分ならマツキヨでアルフォート買いますがね。

混戦だから、と手を広げるのは素人

今回は意思決定基準におけるマックスミン基準を選択、単勝メイン、抑えに馬連とワイドという形でファイナルアンサー。


今回の予測データもMahmoud氏のサイトの数値を利用させていただきました。感謝あるのみです。


今回はMCSに向けての予行演習。
補正データを集めるための予測モデル構築作業という位置付け。
自分の作った予測モデルのどこが有用か否かを判定する試験。

では。  ©️ぺぬ