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ショートショート

ひとつ。
おーい。◯◯。と自分の名前を呼ぶ声がする。けれども反応してはいけない。
と、親から口酸っぱく言われた。
この声が聞こえなくなるまであと少し。

ふたつ。
ねぇ。お母さん。
そう言って顔を向けると、知らない人が立っていた。けれどもその人は言う。
「なぁに?◯◯」と、わたしの名前を。

みっつ。
寝ていると「なんだ!てめぇ!やんのか!あぁん!」等と乱暴な言葉が響き渡り、目が覚めた。もしかして…。と、思いカーテンからチラリと覗き込む。やはり…。そして110番した。先方に私の住所と見た事を伝える。
「またですか…」「はい…」「一応、向かわせます」「ありがとうございます…」
因みに暴言を吐いている側は、いつも通り3日以内に死ぬ。

よっつ。
「私は大丈夫」と言う人は、死ぬ覚悟が出来ているのか?そう思う程、準備してない。

いつつ。
みーつけた。

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