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【②家具やインテリアを計画してみよう】01:1/3エントランスを作る @アンダイの家具 


1.お店のエントランスを変えたい

ホームページやSNSにお店の紹介ページを作ったりするのですが、そこに掲載するかっこいい外観の写真がなくて困っていました。
そもそもは現状のテナントではなく自分でお店を建てるつもりでした。しかし、コロナが収束してからでないと厳しいと思い、テナントを最低限改装して店舗をオープンしました。
内装は自分で工事をしたりしてかなり手をかけたのですが、外装に関してはカッティングシートを貼った程度で済ませました。

1年たってみると、お客さまが『おもしろそう』と思って入りたくなるような外観ではなかったと反省しきりです。
そこで、今回はエントランスを以下のテーマで改装し、その過程を皆さまに公開したいと思います。

1-1改装テーマ

1.アンダイのコンセプトである地元の木材を使用する。
2.ユニークでかっこいいデザインを目指す。
3.費用は最低限とする。

改装前のエントランス1
改装前のエントランス2

2.エントランスをデザインする

前回の【改装テーマ】を受けて具体的なプランを始めます。

通常は手書きのスケッチから始めることが多いのですが、今回はエントランスの躯体との絡みがあるため、躯体の実寸をCADに入力するついでにCAD上でプランを始めました。
まずは地元の材を使うという事で材料を選択します。

CADはDWG

2-1材料の選択

一緒にkitakamiのプロジェクトを進めている登米町森林組合さんに材料について確認します。
国産材で考えると一番安い木はスギです。
ただし、スギは軟らかい針葉樹の中でも特に傷つきやすく強度にも不安があります。
また意匠的に和風のイメージが強すぎるため、今回は使用しないことにしました。
エントランス外部は小さな軒があるとは言え雨が当たる場所になります。本当であればイペやウリン等のデッキ材を使うのが良いかも知れませんが国産材でこれに当たるものはありませんので、比較的耐久性があるクリやケヤキを使用することにしました。

登米町森林組合の主要樹種7種類

厚みは森林組合で標準的に加工されるt36㎜を使用すると仕上げでt30㎜となります。
長さは2300㎜で伐採されるため、これ以下になるようにデザインします。

※木材の特徴についてはこちらをご覧ください。

2-2デザインイメージ

実際にデザインするに当たって自分の中には一つのイメージがありました。

それは『箱のようなものをくぐって中に入るとおしゃれな空間が広がっている』というものです。視線を一度絞って広げるという手法であり、私が勝手に師匠と思っている小泉誠さんもよく使われます。

この箱を木で作ろうと思うのですが、一部屋外に張り出している部分もあるため接着剤を使う合板やCLTは避け、無垢材を使用した面格子にすることにします。
これを既存のエントランスを覆うようにはめ込むのですが、箱と躯体が別物だという感じを出すために躯体から傾けて配置しました。
いろいろ動かしてみて18度くらい傾けるとちょうど良さそうな感じになりました。

面格子の間隔は予算の関係であまり細かくできないけれども、斜めに見ると目隠しになり正対すると中が見えるピッチで配置します。

本当は格子の上端と下端だけが固定されているとかっこいいのですが、経験上中間部が反って隙間が広い所と狭い所ができるため、中間部に横桟を入れて止めます。これも本当は見えないようにできると良いのですが予算の関係で内側から見ると見えてしまいます。(ここは我慢です)

3Dを製作して確認してみます。

パースを回転させて確認

まあ、なかなか良さそうではないですか。
試しにレンダリングしてみましょう。
(このソフトは久しぶりに使用しました。木目の方向が木口や木端で設定できるですがやり方が思い出せません。見る人が見るとおかしいのですが、取り急ぎイメージを添付します)

レンダリングを作成し色のイメージをチェックする

2/3につづく


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