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妊活日記#PCOSはじめての採卵

多嚢胞性卵巣症候群、体外受精の記録です。
今回ははじめての採卵について。

はじめての採卵

新宿杉山産婦人科に初診でかかり、
まずは基本的な血液検査を行う。

AMHが10以上あり、その値から卵巣刺激の薬を調節。

この時は確か、
レトロゾール1日2錠+ゴナールエフを1日おきに4回くらいの指示。

自己注射はドキドキしたけど、針が超短くてかなり細いから全然平気だった。

1週間後に卵が育っているか確認の診察。
育ちかかっている卵が3ー4個ほど見え、採卵数もそのくらいだろうと言われる。
でも卵小さいから、注射追加ね。と。

PCOSだしたくさん取れると思ってたからザンネンな気分に。

で、数日後に卵が育っているか再確認。


エコーで見るも…

卵、1個しか大きくなってない。


これには先生もびっくり。

あなたのAMHの値からすると、20個くらいは育ってもおかしくない。
あまりこういうことはありませんねー


…ということで、はじめての採卵は1個のみ。
1個だけだから麻酔も無し。
1個の採卵のために麻酔したら、針刺す回数がその分増えるからあまり意味ないということで。

ただ、子宮頸癌検査に夫に立ち会ってもらうほど極度怖がりのわたしは泣きたくなるほど不安でいっぱいでした。


採卵は確か9時から。
前日21時までに夕飯を食べ終わる・飲み物も3時間前くらいから禁止・当日はスッピンで・ネイルも落とす
とそんな感じの縛りがあり。

朝採取した夫の精子くんが入ったケースを持って、
元々メイクしないと顔色悪いのと採卵への恐怖相まってお化けさながらゾンビ系の顔色で病院へ向かう。

個室になったリカバリールームにはリクライニングチェアとロッカーがあり、お洋服下着全て脱いでガウンのような手術着を着る。

看護師さんに連れられ採卵室へ。

普通の内診代があり、右側に大きなモニター
看護師さん、お医者さん、培養士さんという体制。

まずは膣の中をお水で洗い、なんか壁をゴシゴシ拭われて(痛くはないけどなんかちょっと嫌)、エコーの機械が入ってくる。

あまりに怖がるわたしに、針を刺している時に動くと危ないからと動かないコツを教えてくれる先生。

僕が合図したら、頭を上げて自分のお腹を見るようにしてごらん。
そうすると下半身に力が入らないから、勝手に腰が動かなくなるよ。

半泣きでうんうん頷くわたし。

看護師さんに肩ポンポンされながら(優しすぎん?)いよいよ採卵!

先生の、いくよー!はい!の合図で言われた通り頭を上げてお腹を見る。
下腹部右側に、ほんの少しちくっとした感じ…あ、針が刺さったんだ…


え!全然痛くない!!

想像してたのの10%くらいの痛みで即座に安心。
右側のエコーで、黒く映った卵胞が吸い取られてどんどん小さくなっていく様子を見守る。
何故か刺した後もちくちくした痛みはあったけど、ピークは超えた安心感からか何ともなかった。
アドレナリン出まくってて、先生すごい!神!とひたすら騒いでた気がする。(うるさくてすみませんでした)

無事採卵終わり、膣内をもう一回洗浄。

で、卵が育っても空砲(中に卵子が無い)ことがあるようで、それが心配だったわたし。

ちゃんと取れましたよー

の先生の声に、プツンと緊張の糸が切れて号泣しました。
こんなに必死に卵育てて、毎日不安で怖くて痛い思いをして、卵取れなかったらどうしよう…
そんな不安が無くなって一気に安堵しました。

感染予防のために当日は湯船NG、痛み止めと抗生剤を貰ってその日は帰宅。

取れた卵子ちゃんは、朝持参した夫の精子くんと受精させてもらう。
ちゃんと受精したかどうかは翌日メールでお知らせするとのこと。

ドキドキで翌日を迎えました。


受精確認

翌日は日曜日。

お昼くらいにメールが行くと言うことでしたが、早めの10時くらいには来ていました。

「受精が確認できております」
の文面にガッツポーズ!
夫は休みの日も毎朝カフェで軽く仕事をする人で、その時間もカフェにいたので、メールのスクショを送ったところ
まだ1時間くらいしかカフェにいなかったのに、嬉しさのあまり飛んで帰ってきてしまった。かわいい😊

すっかりハイになってしまったわたしたちは、お互いを「受精卵のパパ」「受精卵のママ」と変な呼び方をする始末。
だって、10年近く一緒にいて散々くっついてきたのに、遺伝子レベルで合体したことなんてなかったんだもん。(言い方よ)
なんだかすごく神秘的で、嬉しくて、変な気持ちでした。


さて、受精したはいいものの、次の難関はその受精卵がちゃんと成長するかというもの。

わたしの場合は、受精卵が着床する時の状態「胚盤胞」という形態になってから凍結し、次の周期に融解(解凍)して子宮に移植(戻す)というやり方です。
「融解胚移植」といいます。

受精卵は、受精したとしても途中で成長が止まってしまうことも全然あります。
胚盤胞にならなければ、凍結もできなければ移植もできず、妊娠するチャンスが無いのです。


何個も卵が取れればよかったのですが、今回はたった1つの卵に全てが掛かってる。

あまり期待するのが苦手なわたしは(ダメだった時の落胆が辛いから)

まあ、今回は採卵が経験できただてでもいいと思おう…

そんなマインドで1週間過ごしました。


凍結結果

いよいよ凍結確認の日。

結果としては、胚盤胞になって凍結できたのですが。

胚盤胞には、グレードというものがありまして。
細胞がどのくらい細かく分かれているか、という見た目で判断されるものなんですが、
グレードがいいものは妊娠率・出産率が高い、悪いものは低い、という指標になります。
(グレードはあまり意味がないとする先生もいるみたいですが)

胚盤胞になってくれたわたしたちの受精卵ちゃん、グレードは4CCという、一番低いものでした。


わたしたちは体外受精を保険で受けているのですが、保険診療の場合は
「凍結胚が余っている場合は次の採卵はできない」
というルールがあります。

要は、次の採卵をするには、この4CC胚盤胞を移植or破棄しなければならないのです。

移植しても妊娠率は極めて低いとのこと。
(可能性はゼロでありません)

その低い可能性に賭けて移植をした場合、流産した時の単純な時間のロスと、保険で受けられる限られた移植回数が1回分減るという二つのリスクがあるのです。


ですが、
当初想定していたよりも採卵数が少なかったこと。
当院としては基本破棄するレベルのグレードとなったこと。

この2点の理由から、今回は特別に、この凍結胚を残したまま次の採卵をすることを許可してもらいました。
先生曰く、破棄するにしても、もう凍結させちゃったしね…と。

わたしとしては、少しでも可能性があるなら移植したい…と思いましたが、
夫が4CCの流産率など調べてくれて、その結果で納得しました。

ちょっとしょんぼり、残念な結果になりましたが、次の採卵周期まで少し時間をあけなければならないということで。

ちょうど夫がロンドンに出張の予定ができたので、わたしもついて行くことにしました!笑

滞在中は、はじめてのロンドンに心躍らせ、妊活の辛い事心配事をまるっきり忘れられました。
前半は夫が仕事だったので1人であちこち周り、後半は2人で観光。

快く連れて行ってくれた夫に大感謝♡


そして帰国後、地獄の採卵を迎えることになるのでした🥚👹

ちなみにこの記事のサムネは、夫の仕事の関係でお邪魔した、英国夫人のお宅の素敵なお椅子。

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