4月1日から始まったNHK連続テレビ小説『虎に翼』が面白い!

日本で初めて「女性弁護士」、そして「女性裁判所所長」になった
三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをモデルにしたドラマだ。

男性が優位な時代、自分の力で道を切り開いてきた嘉子さん。
その生き方は、勇気とパワーを与えてくれる。

最初の敵は「母親」

女学校を卒業したらすぐに結婚。
これが戦前、良家に生まれた女性の〝幸せ〟とされてきた。

ただ、嘉子さんは、違和感を抱いていたようだ。

 「なぜ女性はお嫁さんになって、旦那さんに尽くさないといけないのか?」
 「なぜ女性は学校で学んだ知識を人前で話すと、生意気と言われるのか?」
 「なぜ当時の民法で、女性は〝無能力〟とされていたのか?」

こうした世の中の〝当たり前〟に悶々としていた嘉子さん。
やがて、法曹の世界に興味を抱くようになり、
当時女性としては珍しい法学部への進学を夢見るようになる。

そこに、立ちふさがったのが、母親だ。

母「あなたの幸せを思って、お見合いをしているの。
  もし法律の道で失敗して、嫁の貰い手がいなくなったらどうするの?」
 
娘「お母さんみたいな良妻賢母になることが、私の幸せじゃない!」

娘の幸せを一心に願う母。
その愛情に感謝しつつも、どうしても受け入れることができない娘。

互いに譲らないまま平行線を辿るが、
娘の決意を目の当たりした母は、ついに法学部進学を認める。

母「あんたは、これから地獄を見ることになるわよ。
  覚悟はできているのね?」

というのが今週までのお話し。
この後も、嘉子さんの前には、次々と〝敵〟が現れ、
棘の道を切り開きながら、女性初の弁護士になるというストーリーに
なるらしい。

親近感

なぜ、このドラマが自分に刺さったのか。
それは、自分の経験と重なることが多いからだ。

例えば、今週のヤマ場。
”母の考える幸せ〟と、〝娘が考える幸せ〟について。
この点で、自分もよく衝突した。

記憶に残るのが・・・バトル後、台所に立ち、無言で料理をする母の姿。
その後ろ姿を見て、幾度恐怖に駆られたことか・・・
「ヤバい、超怒っている。どう取り繕うか・・」。

ドラマでも、同じ光景が描かれていた。
ナレーションはない。
お米を研いでいる音だけが、際立って聞こえるだけだ。
無言で料理する母を、娘が不安そうに見つめるというシーン。
それだけで、母や娘の感情、緊迫した空気が伝わってくる。
優れた演出だ。

もしかすると、ドラマの演出家も、
私と同じような経験をしたのではないかと思った。


生前、三淵嘉子さんは、こんな言葉を残しているらしい。

「自分に力をつけて、人間らしく生きていこう」

この言葉に勇気をもらった。

自分は、今月4月から新しい部署に異動したばかり。
周囲はレベルが高く、皆についていけるか不安だらけだ。

不安を取り除くには、まずは「自分に力をつけること」。

そうだよな、、新しい部署だからといって虚勢を張るのではなく、
今の自分の力はこの程度と見極め、
出来ないところは、地道に努力をするしかない。
川渕嘉子さんも頑張ったのだから、自分も頑張ろうっと。

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