バドミントン桃田賢斗、日本代表を引退へ
「栄光」と「どん底」を味わった選手
こんなに強いし、かっこいい選手がいるんだ!
これが、初めて桃田選手を知った時の印象だ。
2018年で世界選手権で優勝。翌年、二連覇を達成。
国際大会で11回も優勝し、ギネス記録に認定もされた。
日本の男子シングルスの選手では、桃田に敵うものはいないだろう。
一方で、「どん底」も味わった。
2016年には、違法賭博行為が発覚。
リオデジャネイロ五輪の出場停止処分を受ける。
2020年。遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれ重傷を負い、
選手生命の要ともいえる「視力」に影響が出た。
そして、翌年の東京オリンピック。
金メダルが期待されていたものの、結果は1次リーグで敗退した。
国内では落胆の声があがった。
引退会見では、これまで聞くことができなかった桃田の思いが語られた。
最も印象に残った試合。
それは〝違法賭博処分から復帰した直後の試合〟だったという。
「正直応援されないんじゃないかなとか、ネガティブな気持ちも
凄くあったけど、いざコートに立つと沢山の方に応援していただけた。
いろんな人にパワーをいただいて、いつも以上に力を出せたのを
覚えています。」
逆境の桃田に投げ掛けられた、沢山の暖かい応援。
その後も、くじけそうになった時、何度も励まされたという。
今後、国内でのプレーは続け、地域貢献活動などにも尽力するという。
まだ29歳。
栄光と挫折を知る桃田は、今後どんな人生を送るか楽しみだ。
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