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伊予灘剛腕物語第29話『神のお告げ』








2024年4月中旬。
前々日、突然、カレイを釣る夢を見ました。
鮮明に覚えており、40UPを2枚釣りました。
本来、この日は釣行予定ではありませんでしたが急遽、決断。
これは神のお告げに違いない。
神様が釣りに行けとおっしゃっています。
これは釣行しないと神様に失礼です。

急に出撃を決めたので活き本虫が用意出来ず。(泣)
青虫と塩本虫を持参することに。

場所は松山某所。夢でカレイを釣った場所へ来ました。ちなみに現実ではここでカレイを釣ったことはありません。(泣)


当日、朝5時現着。
PFを1番竿から順番に4本準備します。
1番竿と3番竿に青虫房掛け。2番、4番に塩本虫を付けました。
青虫は千切れないように優しくキャスト。
塩本虫は適当にフルキャスト。
扱いが雲泥の差で草。
仕掛け投入先で水深およそ15m前後。
春のカレイにしてはちょっと深めな気が、、、


しばらく経って、エサ取りの状況確認の為、
1番竿の仕掛けを回収。
青虫はダラダラに伸びて帰還。エサ取りはまだ居なさそう。オモリはキンキンに冷たい。
青虫が帰って来たのなら塩本虫は当然残っているか。
1番竿を投げ直し、クーラーに腰を下ろしました。
最近、腰と膝が痛いです。
歳ですね~。
暇なのでスマホを開こうとしたその瞬間。


「ウィーーーーーーーーーーーーーン」


超高速で出て行くドラグ。
PF2番竿にアタリ!
慌ててアワセると、ドスーン!!と重みが竿に乗り、しっかり曲がり込むPF。ぶわんぶわんと重みの中に抵抗する感触。
エイかな?アカエイ系のエンペラにハリスが当たる感触に似ています。
時折、ぐーーっと押さえ込むような鈍い抵抗を見せます。
首を振るようなキレのある動きはありません。
アカエイにしては、アタリの初速が速すぎのような…。トビエイ系ならやり取り中も走ると思うけど…。
開けた沖向きに竿を出してるから、まさか青物?いや、走らんしな…。
マダイか?いや、首振ってないな。もっと遊泳力あるしな…。
消去法で…

剛腕「んー。エイでしょうー。」

長嶋茂雄風に独り言。
重みがあるのでなかなか浮いてきません。
何せ遠投していた仕掛けなのでなかなか寄ってきません。
腕もしんどくなってきましたが、腰がずっと先に限界を迎えています。
海へ突っ込む道糸が真下に向き、そろそろ姿が見えてもいいのですが、潮下へじわじわ走っています。足元の基礎をかわすべく、ポンピングで一気に浮かせます。
水面下にぼんやり見える赤っぽい魚体。


剛腕「え”!タイか!」




剛腕「あっ、(察し)」


浮上した魚体を見て落胆。。。
玉網でランディングですが、海面が低いので寝そべって目一杯に右腕を伸ばして、なおかつ玉ノ柄の尻栓を持ってギリギリ。
空に伸ばした左手一本でPFを操作し、玉網へ誘導。浮いてしまえば暴れないので割とすんなりネットイン。




デデーン!!

タイはタイでも…


なんでやねん!
勘弁してよ。こんなんお笑いやん。
よりによってめっちゃ赤いし。
マダイに見えるやん。そりゃ無いぜ。
まあ、持って帰るけど。

結局、やり取り中の予想も見当外れ。
姿が見えても見当外れ。
剛腕のレベルの低さが伺えますね。


血抜き、脳絞め、神経絞め全て終わらせて、クーラーへ。
シマノ フィクセル30Lに尾の付け根を折ってギリギリ収納。

カレイよりずっと魚肉が多いから、これはこれでいいや。ぼちぼち満足。
食べきるのに2週間ぐらいかかりそう。
(毎日は飽きるからね。)
貴重な食糧ですから、ありがたく頂戴しましょう。


・コブダイ。別名:寒鯛、モブシ  など。
コイツも"あやかり鯛"の一種。
鯛の仲間(タイ科)ではないのに〇〇ダイと名付けられているんですね。
意外とタイ科は少なく、日本近海には13種しか居ないそうです。(マダイ、チダイ、キダイ、クロダイ、キビレ、ヘダイetc.)

剛腕が血眼になって追っているアマダイもあやかり鯛です。
コロダイやコショウダイはイサキ科の魚ですし、イシダイ・イシガキダイはイシダイ科。
スズメダイやキンメダイもタイ科ではありません。

そして、このコブダイはベラ科。
イラやブダイの仲間ですね。
魚には〇〇目〇〇科と分類されていますが、釣って食べるだけなら、さほど意味はありません。ベラ科やから何やねん。ですね。

しかし、科目によって身質が似ているので料理の際に参考になります。
ベラ科は総じて身が水っぽく柔らかいので、
しっかり身を寝かせて脱水することで美味しく調理出来ます。キッチンペーパーで包み、水分をよく吸収させるとちょうど良いですね。
これが、他の魚だとキッチンペーパーでは少し水分を吸収し過ぎてしまうんですね。
身がパサつきます。

※港内の岸壁下などで悠々と泳いでいるコブダイが散見されますが、あれは臭みが気になる事もあります。




話がスーパー脱線しましたので戻ります。
激闘のPF2番竿はハリスがズタズタ。力糸にも傷、道糸本線も20m程傷が入っています。
釣り座とコブダイを掛けた沖との間にあるカケアガリに擦られたようです。
根掛かりするようなシモリ等は無さそうでしたのでラインブレイクせずに済んだのでしょう。意外と薄氷の勝利でした。
仕掛け投入点は80~90m沖位でしたが、その周辺にコブダイが着くような瀬や漁礁でもあるのでしょうか。
それとも何も無い砂泥で索餌行動をしていたのでしょうか。
夜は岩に挟まって睡眠を取る魚なので砂泥に居着くことはないと思うんですがね。
んー。
コブダイに聞いてみないと分かりませんね。
あっ、コブダイもう殺してもうたわ。


道糸を詰めて力糸を結び直し、仕掛けも交換。新たに塩本虫を付け、投げ直します。
コブダイは1尾で大丈夫ですので別の魚が釣りたいですね。チヌとか釣りたいですね。
まだちょっと早いですかね。←自己完結。

だんだん満ち潮が本格化してきて、右へ速く流れるように。飛距離を変え、潮上の竿ほど近距離に。オマツリ防止として。
1番遠距離も、ほどほどに50m沖付近で調整。

どうやらこの満ち潮も冷たい水のようで、オモリはキンキンに冷えており、エサもそのまま帰って来ます。
そもそも午前中いっぱいで納竿するつもりでエサを用意していましたが、余りそうです。
余れば余ったらで保存しますけども。
(じゃ、ええやん)



午前11時頃、納竿。
本命は不発に終わりましたが、何とか食糧を調達する事は出来ました。満足はしていませんが、食費が浮くのは助かります。

恐らく2024春シーズンのカレイ狙いはこれが最後です。釣れる期待が出来ないので数回しか行きませんでしたが、顔を見ることは出来ませんでした。
花見ガレイはもう5年も釣っていません。
(下手過ぎて草)
冬は時々釣れるんですけどね~。
だいたい真子が入っているので食味が落ちますよね~。食べますけど、ちょっと申し訳ない気持ちになるんですよね~。何千匹もの命を奪っていますから。
かと言って産後のガリガリのペラペラを釣っても余計に美味しくないし。
リリースは剛腕の信条にはないし。
高いエサ代払ってリリースはやってられません。


円安の影響で高騰する虫エサがネックですので確率の低いカレイを諦めて南予へアマ狙いのほうが本命不発でもお土産になる外道が釣れて荷になるんではないかと思いますが、
中予に在住しているのでガソリンを使うんですよね。
ガソリンも高いのでもう似たり寄ったりですね。
投げ釣り師には逆風しか吹いてないですね。

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