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女性警備員が定着しない理由・その1

お久しぶりの更新です。
例のウイルスにより、僕の所属部隊はもちろん、ほかの隊でも陽性者が続出してしまいまして、当務明けにまた当務、という日々が続いていました。

日頃から慢性的な人手不足のところにこの状況ですから、まともに休みなんてないんです。

こういう状況ですと、一時的にですが明け番なのにまた翌日も当務とか明け番の日の夜勤が連続して、18連勤も当たり前というから、警備業界の働き方が改善されるのはまだ遠い先の話ですね。

それでもまあ、僕が社会人になったばかりの頃と比べたらかなりマシにはなってはいますけど。

あの頃の警備業界は今以上にスーパーブラックでしたから。平常時でも非常事態なみに連勤させられて当然みたいな風潮がまかり通っていましたので。

その頃と比べたら今はただのブラックです。

ブラックである事に変わりはないけど、昔よりはマシだよ、程度で。


しかしながらそこまで深刻な人手不足でも、一向に新入社員が増えないのはやはり、警備業界全体が依然としてブラック体質から抜け出せてないからなんでしょうねぇ・・

僕の会社はいわゆる大手警備会社で、給料面では一般的な警備会社よりは良い方ではあると思います。

それでも同年代の一般的な男性会社員の給料と比べると大幅に差をつけられていますから、やっぱり警備員は不人気業種なんだろうなと思います。


ですが、女性の場合はそうでもなかったりする事もあります。

残念ながら現在の日本では、女性は男性と比べると昇給の幅も小さく、場合によっては昇給すらないという会社も結構あるようで………女性である事を理由に昇給させないのは明らかに労働基準法違反なんですが、当たり前の様にその慣習が根強く残っている会社もあるようです。僕の会社の女性警備員から聞いた話なんですが。


なので、女性警備員の中には

「警備員に転職してから給料面では男性と差別されていると感じる事が少なくなった」

と言っている人が何人かいます。

…あくまでも給料面だけにフォーカスした場合ですが。


会社にもよると思いますが、少なくとも僕の会社では性別を理由に給料面で差をつける事はしていないと思います。

高卒か大卒か、新卒か中途かで違いはありますが、男女差はないようにしていると思います。

と、ここまで書くと女性にとって働きやすい様に感じられるかもしれませんが


女性警備員がなかなか定着しない最大の理由はそこじゃないんです。


警備会社で女性警備員の離職率が異様に高いのは、人間関係が一番の理由なんです。


逆に言うと、人間関係以外の理由で退職して行く女性警備員はごく少数派でした。

結婚を理由に退職とか、親の介護を理由に退職など、さまざまな理由はあるんですが、退職を決めた女性警備員達に面談をして、詳しく深掘りしていくと、やはり行き着く先は人間関係に問題があるから、という結論になるんです。


女性が多い職場なら人間関係で悩んで辞めるのもわかるけど、警備員は男性ばかりの職場なのに?どうして?

と思われる方も多いかと思います。


理由は至ってシンプルです。

女性警備員は有能な人の割合が高いから

なんです。

なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが

仕事のできる女性に嫉妬した男性からの職場いじめが原因で女性警備員がすぐに辞めちゃうんです。

そしてそれに対して真剣に向き合わない上長や会社もびっくりするほど多いんです。

もうほんとこれ!

僕も現場のリーダーとして頭を痛めてる問題なんですよ、これ。

なぜこのような現象が起きるのか僕なりに考察してみたんですが…


中途採用の中には異業種から警備員に転職してくる人も多いですが、ここに男女で大きな違いがあるんです。

男性の場合は、リストラに遭ったとか自営業だけどうまくいかなくて廃業したとか、ずっと非正規で働いていて正社員で採用してくれるのは警備員くらいだった、などの様な、いわゆるドロップアウト組が少なくないです。

仕事でなかなか成果が出せないとか、無能すぎて使えなくて前職の職場から放り出されたとか、社会性が欠落しているなどの理由で職場に馴染めなくて居場所が無くなった、などのような残念男性の博覧会がどこの警備会社でも開催されていると言っても言い過ぎではないんですよ、ホント。

そういう人はね、警備員としてもやっぱり無能。

注意力や社会性の欠落により、すぐに警備事故やらクレームやらの事案を起こします。

もちろん、そういった事案も回数を重ねれば懲戒解雇や諭旨解雇になりますけど、いったん雇った以上はそう簡単に解雇なんてできないから現場は常に混乱しているんです。


それと比べて女性の場合は、元々優秀な人材だった人が結婚や出産、夫の転勤などで止むなく退職せざるを得ない状況だったけど、再び働ける状況に戻ったから再就職先を探しても、以前働いていた会社に復職の制度がないとか、専業主婦歴が長くて、年齢的な問題やブランクの為になかなか仕事が見つからなくて、警備会社に来たという人の割合が結構高かったりします。

そういう女性はやっぱり、警備員としても「有能な人」なんです。


もちろん、中途採用の男性全員がそうではないし、女性の中にも呆れるほど仕事ができない人もいますから、一概には言えませんが、傾向としてはどこの警備会社も概ねこんな感じなのではと思います。

そして無能な男性ほど女性に対してマウントを取りたがるもので、根拠もなく「男性の方が偉い」「女性は劣っている」と歪んだバイアスを持っています。

そして警備会社では、そういうダメ男でも社歴さえ長ければ簡単に役職を与える事も少なくなくて、いわゆる「無能な上司」みたいなのがゴロゴロいるんです。

本来ならば、そういう人に班長以上の権限を与えるのは良くないんですが、警備会社はなにせ人手不足なので、そうも言ってられないのが実情なんです。

そういう男が権限を手にすると、碌な事にならないんです。


その2に続きます。






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