涙の理由とゴーストワールド
年末の話。
ここ数週間、やること多くて、学校楽しくて充実してるはずなのに疲れが取れなくて体調ずっと悪くて家帰った途端体が鉛のようになることが多かった。次第には先週、帰りの道中どんどん"私なんか"モードになって好きなアイドルの歌もうるさく感じてしまった。泣きたくても泣けなくてストレス発散のアイテム、シュークリームを頬張った。こういう時のお守りの歌は大森靖子さんの歌だ。ひたすらお守りを聴いてた2時間の帰宅時間を過ごしていた。「非国民ヒーロー」
家に帰って、なんでこんなに辛くなってるんだろうと自問自答し始めたら体があまりにも重くて動けなくなって、布団に入った途端涙が溢れてきた。なんで泣いたのかわからない。本当に。学校で虐められたわけでも、嫌なことがあったわけでもない。私は、友達が増えて、色んな人と喋って楽しくて、恋バナを聞いて幸せな気持ちになってたはずだった。
そんな時だった。10代のうちに『ゴーストワールド』観た方がいいとあまりに好きな大人が言うので、レポートを終えた私は授業の課題も早く終わらせて放課後、渋谷に直行した。
最初、イーニドは私じゃないと思った。卒業式で帽子を投げつけて踏んづけたりしちゃうのはすごくわかるけど、すごく変な子だなと思った。もっと私みたいな人間かと思ってたから寂しかった。
でも違った。物語の終盤、どんどん私になっていった。最後1人になっちゃうんだもん。世界が間違ってる、みんなつまらない大人、大人になんてなりたくないって生きてたらいつの間にか周りがみんなちゃんと大人になってて私だけが取り残されて。本当はみんなみたいになりたかったけど自分の心に素直になれなくて、普通のことがみんなみたいに上手くやれなくてかといってそれが許される特別な存在にもなれなくて置いてかれたままで。これ、私じゃんって。だから、私泣いてたんだ。
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