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#16 リーディングはハンドメイドの一品料理と同じ

【食材となる基本の象意】

ホロスコープ・リーディングは象意解釈が重要なのはいうまでもありません。

ここでいう象意解釈というのは、リーディングをした結果のことです。

その象意解釈がどんなものか、ご参考に学ぶことは重要です。

ですが、ご注意いただきたいのは、象意解釈されたものを、そのままホロスコープ・リーディングにお使いになられると正しい解釈ができないことが起こります。

なぜなら、すでに象意解釈されたものは、つくられた料理と同じだからからです。

料理をつくるためには、料理そのものではなく、素の食材が必要なように、ホロスコープを象意解釈するには、素の象意となる「原意」が必要だからです。

【料理人のスタンス】

ホロスコープ・リーディングを、料理にたとえたお話です。

料理をつくるときに、必要なのは、調理人の腕はもちろん、材料となるよい食材がなければ作れません。

誰かが料理したものを、たくさん試食されて、どれが美味しいのかを知ることは必要です。

ですが、自分が料理人の立場になったとき、出来上がった料理ではなく食材がなければはじめられないのと同じです。

ホロスコープ・リーディングも同じなのです。

誰かが、ほかのホロスコープで象意解釈したものではなく、加工されていない素の象意「原意」が必要になります。

【必要な基本の象意「原意」や「本意」】

では、実際の料理でみてみましょう。

完成した料理が肉じゃがだったとします。

それがどんなに美味しくても、どのような料理の食材として使えるのかというお話です。

かなり限定されますが、潰してパン粉をまぶして揚げた肉じゃがコロッケはいかがでしょうか。

あるいは、そのまま具材にして肉じゃがカレーなどはどうでしょうか。

仮に、肉じゃがの具材となって煮込まれた肉やジャガイモや人参を取り出して水洗いし、ほかの料理の材料にしたところで、美味しい料理ができるとは思えません。

ホロスコープ・リーディングも同じです。

すでに象意解釈されたものは、ほかのホロスコープに展開しても、限界があるのです。

ピタリと当てはまることは少ないゆえです。

なぜなら、ホロスコープは世界に2つと同じものがないために、大なり小なり微妙なり、象意解釈は変わってくることが多いからです。


【食材や素の象意の重要性】

料理人は美味しい料理をつくるのが仕事です。

ホロスコープ・リーディングは、世界に2つと同じものがないホロスコープをリーディングして、より正しく象意解釈をするのが仕事です。

前者は材料となる食材が必要で、後者は素の象意となる原意また本意をリーディングし“美味しく”解釈することが必要です。

毎日、手作りされる家庭料理をみても、食材売り場に出かけて、味はどうだろうか、皮や肉厚はどうかなど、一つひとつ食材を吟味されて選択し購入します。

食材を誤れば、せっかく手間暇かけて調理しても、おいしい料理はできづらいからです。

ホロスコープ・リーディングも同様で、素の象意の選択は重要です。

自在に加工できる素材であるほど、多様な料理に適用できます。

世界に2つと同じものがないホロスコープなので、幅広く象意解釈ができる素の象意が必要です。

宇宙の根幹法則「基本三数」による原意また本意がそうです。


【複雑多岐な象意解釈】 

もう少し具体的にみてみましょう。

「牡羊宮に太陽がある人は、“好闘的”」といった象意解釈が紹介されていたとします。

間違いとはいえないのですが、このようなすでに象意解釈をされたものを、素の象意かのように普遍化してご理解されると、正しいリーディングができなくなることがあるというお話です。

単純に考えて、牡羊宮に太陽を持つ人は約12人に1人います。

すべて同じタイプではなく、三者三様、十人十色、千姿万態、それぞれに異なる性質や性格また運勢を持った個人です。

同じ牡羊宮に太陽を持っていても、太陽が位置するハウス(室)が異なれば、太陽サイン(宮)と太陽ハウス(室)の組み合わせだけでも144パターンがあります。

さらに、太陽が個々に異なる星々とどのようなアスペクトを複雑多岐にとっているのか、また太陽以外の月やASC(Ascendant:アセンダント=上昇点)など重要な星や占星点(Astrological Point)を多様にお持ちになることを組み合わせると、同じ牡羊宮の太陽でも、天文学的なパターンの象意解釈が存在することになります。

かといって全部をリーディングする必要はありません。

個々のホロスコープによって特徴となるポイントがありますので、そこをメインに象意解釈を展開していけば、その人なりの個性や運勢を見抜くことができます。


【基本三数と数理法則】

ホロスコープ・リーディングは、12サイン(宮)や12ハウス(室)、また12アスペクト(座相)や12プラネット(星)のすべてを視野に入れたうえで行なうことが必要です。

先の記事、#14「構成要素のすべてを学ぶ」でお伝えいたしましたように、星や12サイン(宮)などのパーツだけを読んでも、その部分で「当たる」ということはありますが、全人的なリーディングとはならないからです。

それが良いとか悪いとかいうのではなく、それで的を射ることがマレにないとはいえませんが、ひととおり全体的に見たうえで、ポイントとなる箇所や必要な部分を見抜いたリーディングをしなければ、全人的な本当のところが見えてこないというお話です。

ちなみに、ホロスコープまた構成要素の“素材”となる原意や本意は、宇宙の根幹法則「基本三数」とその展開の「数理法則」12数理から見えてきます。

それらを“素材”の象意として、2つと同じものがない個々のホロスコープに応用展開することで、本来の象意解釈を見出していけます。

いくぶんの経験や慣れは何にでも必要です。

その場数を踏んでいくほど、“家政婦の志麻さん”ではありませんが、素材から縦横無尽に多彩な料理をつくれるようになっていきます。

ホロスコープ・リーディングも同様で、どんなホロスコープでも適切な象意解釈が可能になっていくのです。

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