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#12 実学的で社会に役立つホロスコープ解釈

【現代占星術の源流はケプラー?】

雑話です。

現代占星術の源流は、著名な天文学者であり占星術師でもあったヨハネス・ケプラー(1571-1630)にあるようです。

なぜなら、古代ギリシャのアストロロジーをベースに当時、「疑似科学」とされて通用しなくなった古代ギリシャの四大元素説をベースに当該理論によるホロスコープ占いを稼業としてはじめたかと考えられるからです。

ただ、文献的な確証がありません。

現代に知られるマイナー・アスペクトの多くを定めたほどの人物です。

相応の知識と経験がなければ、象意の弱いマイナー・アスペクトの影響を見抜くのはむずかしいからです。

アスペクトにはメジャー・アスペクトとマイナー・アスペクトがあります。

メジャー・アスペクトは、古代ギリシャのアストロロジーから用いられている5つで、合(コンジャクション=0度)、衝(オポジション=180度)、三分(トライン=120度)、矩(スクエア=90度)、六分(セクスタイル=60度)です。

マイナー・アスペクトは、いくつかありますが、比較的ながら用いられることがある30度、45度、72度、135度、144度、150度の6つをケプラーが定めています。

このうち重要なのは、五分(クインタイル=72度)と、YOD(ヨッド=150/150/60)の構成要素のクインカンクスまたインコンジャンクト(インコンジャンクション)と呼ばれる150度です。

理論的にそういえるのですが、理論なき現代占星術にはご理解不能と思われますので論拠まで申し述べることは控えておきます。


【科学のケプラーと宗教のアラン・レオ】

一般に、現代占星術の父は、アラン・レオ(1860-1920)だとされています。

彼は、神智学協会の占星術支部に所属していました。

というか、彼ゆえに神秘的な占星術支部が発足したといえます。

いずれにしても、ケプラー以降の古典占星術の象意解釈を彼は参考にして、理論なき占いとしての秘境占星術(神秘占星術、オカルト占星術)を立ち上げました。

逆の言い方をしますと、古代ギリシャのアストロロジーを引き継いだホロスコープ占いの古典占星術がなければ、その理論を捨てて大衆化したアラン・レオの「当たる/当たらなない」に特化した現代占星術はなかったのです。

実際、現代占星術の象意解釈のベースとなっているのは、古典理論をキープした古典占星術を学んだ占星術師ら現代的解釈だといえます。

どちらが良い悪いではありません。

タイプや分野また適性や好みの違いです。

ケプラーは、天文学者らしく「科学的ホロスコープ解釈」で、アラン・レオは当時の新興宗教だった神智学協会らしく「宗教的(神秘的)ホロスコープ解釈」なのです。

そのため、「なぜ?」といった論拠を強いて問わず、感性(スピリチュアル)的な人はアラン・レオの理論なき現代占星術に傾倒し、相応の適性を有することがあります。

ところが、「なぜ?」といった象意の根拠を現代占星術に求める理性的現代人は、多くの場合「自分には適性がない」と勘違いして挫折していきます。

科学的占星術もしくは論理的なホロスコープ解釈を求めているからです。

論拠なく信じ続けらることができる、宗教系やスピリチュアル系の感性の持ち主でないと、理論を捨てた現代占星術には最終的には向きません。

【「数が宇宙の秩序の中心」】

ケプラー型ではないからです。

彼は、天体(星)の運動を理論的に解明した点において、天体物理学者の先駆的存在でした。

宗教的な天動説によらず、理論的な天体物理学の解明は、のちのガリレオ・ガリレイやアイザック・ニュートンにつながっていきます。

自然哲学者でもあるケプラーは、「数が宇宙の秩序の中心である」として、宇宙の調和を見抜く感性をも持っていました。

単なる物理的な天文学者はもちろん、自然哲学者や占星術師というだけではなかったことが分かります。

なぜなら、宝瓶宮時代のアストロロジー「宝瓶星学」こと通称:宝瓶宮占星学も宇宙の根幹法則「基本三数」をベースとしてホロスコープのみならず宇宙この世界が成り立っていることを確信しているからです。

理論なきホロスコープ解釈に飽き足らず、ついに論拠を見出しました。

そのため、前述いたしました「なぜ?」を論理的に求める方々も挫折することがなくなりました。

ご自身の頭で、数々の象意解釈を見出し考えられるようになるのです。

次元上昇した宝瓶宮時代のアストロロジーの誕生です。

「ホロスコープの新世界」が開かれました。

占星術の大先輩、天文学者のケプラーさんもご納得のアストロロジー理論となる「基本三数」(数理法則)だからです。

なぜなら、アストロロジーのホロスコープにとどまらず、宇宙この世界の根幹をなす「基本三数」ですので、それによって構成され論理的に解釈したホロスコープあれば、個人や地上の出来事も共鳴関係によってリーディングが可能だからです。

ここに、「なぜ、空の星から地上のことがわかるのか?」というホロスコープの根本命題の解答があります。

単にホロスコープの新世界というだけでなく、アストロロジーの新しい地平が開かれたのです。

【新しい時代に向かうホロスコープ】

「ホロスコープの愉しみ」の発見でした。

先回の同名タイトルに続く「ホロスコープの新世界」は今回で終了です。

次回からは、少し準備ののち具体的なホロスコープのお話に入っていきます。

海王星の象意の影響を受けた現代占星術は、海王星の象意に基づいて誤解や事実誤認が多いからです。

本来のホロスコープをご理解いただくためにボチボチお話していこうかと考えています。

まもなく、新しい時代が徐々にはじまっていくからです。

そのため、昨今は混迷の逆流渦巻く時代状況の中にあります。

よく言われる夜明け前がいちばん暗いということと同じです。

ホロスコープ解釈も同様の前夜です。

神秘的でオカルトチックなホロスコープ解釈は、それはそれとしてアリですが、やはり本来の現実に基づいた科学的なアプローチの新しい宝瓶宮時代のアストロロジーが必要な時代です。

吉凶といった勘違いなど「対立二元論」の海王星ではなく、「共鳴関係論」の天王星に基づいた新時代のホロスコープ解釈です。

でないと、今後はホロスコープ自体が矮小化しかねません。

論拠のあるなしは異なりますが、同じホロスコープを用いる以上、ニーズを共用する部分があるためです。

単純にいえば、感覚や感性的に、論理抜きで物事をとらえるかたは、占星術のホロスコープでもいいでしょう。

ですが、科学的論拠をもって実学的で実生活や社会に役立つホロスコープ解釈といった客観性や現実性を求められるかたは多いのです。

その中間の立場のかたもいらっしゃいますが、宇宙この世界の現実に基づいた論拠はなければなりません。

いろいろあっていいのですが、新しい時代とともに「ホロスコープの新世界」もはじまっていきます。

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