見出し画像

雀姫~Janki~ 1

prologue

県立碧空学院高校は、数年前に創設された高校である。その為、部活が少ししかない。多くの生徒がバイトをしている高校でもある。 しかし、この空き教室には今4人の生徒がいた。

?1:メンツが足りない😗
?2:えぇどうする?
?5:3人でやらないの?
?3:三麻は出来なくはないけど、4人でやりたいからね😃
?1:?4が休んじゃったからね
?2:じゃあジャンケンに負けた人がメンツを探しに行くってのは?
3人:受けて立つ😤!!
結果は…

?3:負けた…
?3:とりあえずクラス行くか😗
教室到着しドアを開ける。

?3:お、誰か寝てる😏
?3:ねぇ?
?:ふわぁ~あれ、”渡邉さん”🙁?

理佐:”小林”って麻雀打てる?
○○:は?
理佐:だから、打てるか聞いてんの!!
○○:打てるけど?
理佐:だったら、ちょっと付いてきて。
○○:え…
理佐は○○の首根っこを掴み4人がいる教室へ向かった。

ガラガラ🚪

理佐:連れてきたよ。
?5:おかえり理佐。
○○:これは一体?
?1:あれ、事情説明した理佐?
理佐:……😱
?2:これはしてないね。じゃあとりあえず自己紹介しておこっか。私、志田愛佳。呼び名はなんでもいいぜ!

?1:私は守屋茜。よろしく💕(この高校にこんな人いたっけ?ただ、前髪が重いね。)

?5:私は菅井友香です。小林君ですよね?

○○:そうですが😐
愛佳:友香知ってるの?
友香:小林君は新入生代表ですよ?
茜:入学式のやつね。実は寝てたからあんまり覚えていないんだ😅
理佐:私は紹介しなくて大丈夫だよね。
○○:大丈夫です。しかし、なぜ各クラスのマドンナがここにいるんですか?
愛佳:それはね?
茜:私たちがここで麻雀をしてるから。
理佐:正直にいって部活以外の生徒のほとんどはバイトをしている。高校生活をそれだけのために使いたくないの。
○○:バイトは大事な社会体験だと思いますが?
理佐:それは大事だと思うけど……
○○:現に俺は教室で寝てたわけではないですよ。で、本題に戻りますがメンツなら足りてるのでは?
友香:すいません小林君。実は、やってたんですけど私が疲れてしまって……😅
○○:そうだったんですか☺️(どうする?さっきは寝ぼけてできると言ってしまった。やってもどうせつまらなくなる。また、俺は不吉をばらまくのか。)
「”やるんて決めたらどんなことでも突き通せ”」

○○:(”……”)
○○:半荘だけです。
茜:ホントに!?
愛佳:じゃあやろ!
理佐:やるからには負けないから。
友香:では、なにか買ってこようかな😄
愛佳:コーラお願い!
茜:紅茶
理佐:水
友香:ちょっと三人とも👀!?
○○:俺は要りませんよ。コーヒーあるんで。
友香:もぉ分かったよー😮‍💨買ってきまーす。
友香は自動販売機に行くために教室を出た。

愛佳:小林君…いやコバはここに座って。
○○:(コバって……)
と思いながら空いてる席に座った。

愛佳:やろうか😄!!

東1局 親愛佳
○○:(久しぶりに触る、懐かしいなこの感覚。)
12巡目
理佐:ロン、12000(三色,西,ドラ3)
愛佳:いきなり跳満かーい!!
理佐:だっていい牌集まったからね。

東2局 親茜
理佐:ツモ、3000/6000(立直,ツモ,七対子,赤,ドラ2)
茜:親被りじゃん。
愛佳:しっかし、今日も集まるね~
理佐:なんかね。
○○:(ドラが集まりやすいか。それは才能だな。捨て牌を見る限り3人とも悪い麻雀を打ってるわけじゃない。ただ…そのドラはいつまで続くかな?)
しかし、○○は動かずに機を待った。

南3局 親理佐
理佐:(ドラは九萬。手牌は筒子の染め手。どうする…)
ガラガラ🚪

友香:買ってきましたよー
愛佳:友香サンキュー😊
茜:ありがとう😄
○○:立直😁
理佐:😖(捨て牌から情報が少なすぎる!!)
茜:👀(やっと小林君が動き出した。)
愛佳:最初は静かだったけど、コバ楽しそうだぞ。
○○:そうですか?(俺が楽しそう!?ありえない。俺がこれまでどんな人生を送ってきたか知らないくせに。何を言う!)
友香:👀(小林君が立直したんですね。手牌はーっと…化け物手組んでるんだけど!?)

次巡
○○:ツモ……
友香が化け物手と呼んだ○○の手牌が開かれた。

○○:8000/16000(立直,一発,ツモ,チンイツ,一気通貫,ドラ5)
愛佳:なにその手……😰
茜:まだ6巡でその仕上がりってありえない。
理佐:ドラの九萬がすべて吸収されているし数え役満……😱
○○:終わりましたね。じゃあ時間なので帰ります。
○○は教室を後にした。

友香:彼は一体?
理佐:私の真骨頂の麻雀が打てなかった。
愛佳:あぁ、筒子の染め手だったんだ。それでも赤1の手か。
茜:なんでドラが理佐に集まらなかったんだろう。
友香:”?4”にも連絡しておくね。

一方○○は…
ガチャ
〇〇:ただいま。
母:おかえり〜遅かったね。
〇〇:ちょっと寄り道を。
母:あらそうなの〜〇〇が寄り道なんて珍しいね。
〇〇:たまにはね
母:息抜きも大切よね。さぁご飯出来たから準備して
〇〇:あいよ〜

母:(〇〇…あの時と同じ目で帰ってきたけど大丈夫かな?)
〇〇:美味い
母:(高校に馴染めてるのかな?心配)
〇〇:ごちそうさん〜洗い物しちゃうから先に風呂入ってきな
母:お言葉に甘えてお先に〜
洗い物が終わりソファに座った。

〇〇:つい、麻雀を打ってしまった…しかも飛ばしちゃったし、どうしよう😱
母:お先いただきました〜〇〇入っていいよ😲
〇〇:了解
母:〇〇。
〇〇:なに母さん?
母:…おやすみ
〇〇:おやすみ
○○:(今日、麻雀打ったけど発作が出なかった。楽しいって顔に出てたらしい。その感情はあの時に捨てたはずなのにな。)
こうして〇〇の1日が終わった。

翌日…
〇〇:非常に行きにくい😓
〇〇が教室に入っても空気としか思われておらず席に着いた。
しかし、今日は違った。

男1:おい、廊下にあの4人がいるぞ
男2:いつ見ても綺麗だな
〇〇:(あの4人…マドンナのことか。昨日のことって幻だよな)
友香:あ、小林君おはようございます☺️
茜:小林君〜❤️
愛佳:コバおは〜😁
理佐:おはよう小林😄
〇〇:(小林君って人気なんだなぁ〜って…)
○○:俺!!

男1:小林にあの4人が挨拶だと😒
女1:あの根暗な奴に話をされているとはどういう事なの😒
理佐:じゃあ、昼休みに集まろ😲
愛佳:〇〇も誘ってよ。昨日のリベンジしたいから😲
守屋:私も😮
友香:無理矢理誘わないでね😅
理佐:分かってるから👍
愛佳:じゃあ私は1限から〇〇の対策するからサラバ
茜:私は、ちゃんと授業受けよ。
友香:それ普通だと思うけど…
〇〇:(なんか聞こえたけど、俺殺されるのかな)
それぞれ自分のクラスに戻り、時は流れ昼休みとなりました。

○○:さて、いつものとこ行くか。
理佐:小林。
○○:Σ(゚Д゚)
理佐:そこまでびっくりする🤣!?
○○:いきなり声かけられたら誰でもびっくりしますよ😒
理佐:それにしてもリアクションが😂
○○:いつまでツボっているんですか😒
理佐:ごめんって😅昼ご飯一緒に食べない?
○○:俺でいいんですか?
理佐:いいから誘ってんの。教室であることない事言いふらすよ😒
○○:行きますからそれだけは勘弁してください😩
理佐:よろしい、では行こう。
2人はあの空き教室に行きました。

理佐:連れて来たよ~
茜:お、来た😗
愛佳:対策は抜かりなくしたぜ。
友香:その労力を勉強に使いなよ。
愛佳:それ言わないで😣
○○:マドンナってのも大変ですね。
理佐:私たちはマドンナって言われるのが嫌いなの😒
○○:軽率だった。ごめん🙏
理佐:分かってくれればいい。あと小林はそういう目で見なさそうだし。
○○:それは褒められたのか分かんないけどありがとう。
茜:話に夢中で忘れてた。昨日休んでた子を紹介しようと思って。
ガララ
?:ここからパンの匂いがする~
友香:来たみたいですね。
?:みんなおはよう。あれその人は誰?
理佐:”梨加”説明するね。同じクラスの小林○○君。
○○:どうもです。
梨加:…渡辺梨加です。それよりも小林君からパンの匂いがするんだけど?


茜:そりゃあ購買のパンを買ったからじゃ?
梨加:購買じゃないよ。いうなればパン屋さん特有の匂いっていうのかな~それが小林君からはしたんだよ🍞
○○:においますか?
梨加:いや、小麦のいい匂いがしたからだよ~でもね、この近くにあるパン屋さんはほとんど行ってるんだけど、あるお店だけ行った事ないの🥐
○○:もしかして、あるお店ってベーカリー”Yao chun”だったりします?
梨加:そう!なんで分かったの!?
○○:ウチ、駅から遠いですし丘の上なんでなんとなくそうなのかなと思いました。あと学校行く前に仕込み手伝ってますし。
理佐:ってことはパン屋の息子?
愛佳:マジで!?
茜:食べたーい😍
友香:私も食べたいです。
梨加:今日の放課後行っていい?
○○:構いませんよ。
梨加:やった~!!
○○:あの~
理佐:なに?
○○:あと5分で昼休み終わりますよ。
愛佳:早く食べなきゃ!
理佐:小林食べ終わってるし
昼休みが終わり眠い時間を抜けて放課後となった。

5人:lets go!!
高校から駅とは逆方向に歩いて10分。

○○:ここから急坂ですけど大丈夫ですか?
梨加:パンのためなら頑張る
理佐:友香大丈夫?
友香:ちょっと痛いけど大丈夫だよ。
?:あれ○○~🚐
○○:父さん!配達の帰り?
父:そうだが、あれだったら乗るか?
○○:いいの!では乗ってください。
5人:ありがとうございます
○○達は車に乗せてもらい店に着いた。

母:ご苦労様~あれ○○も一緒だったのおかえり~
○○:ただいま。
母:後ろの子たちは?
○○:友達だよ。
母:○○が女の子を連れてくるなんて…お母さん嬉しい🥹
○○:うるさくてごめんね。母さん、5人はウチのパンを食べに来てくれたんだよ。
母:嬉しいわ🥰これしかないけど、食べて。
梨加:いい匂い☺️
5人:いただきます~
パクッ🥯
母:どうかしら?
5人:美味しい✨!!!
母:良かったわ~おかわりもあるからね。
女性陣が話に花を咲かせているころ…

父:○○、最近牌触ったろ?
○○:ギクッ
父:指を擦る癖が戻ってるぞ。”あの人”みたいに
○○:これはどうしても治せない。
父:母さんが心配してたぞ。
○○:ごめん💧
父:今日は打ったのか?
○○:打ってない。
父:そっか。
愛佳:ここのパン凄い美味しい!
母:気に入ってもらえてうれしいわ。
梨加:羨ましい~
母:(○○はなにきっかけでこんな可愛い子たちと仲良くなったのかしら?)
茜:今日できなかったから来週はしないとね
愛佳:もちろん!
理佐:来週こそは🔥
友香:それにしても”数え役満”であがるなんて凄いですよね。
母:○○👹!!!
○○:か、母さん?
母:麻雀したの?
○○:いや…
母:したのかを聞いてるの!!
○○:すいません…
母:あの目はそういう事だったのね。発作は?
○○:保健室に寄ったから大丈夫。
父:君たちは麻雀打てるのか。じゃあ1局やるかい?
母:あなた!!
父:○○には打たせないから大丈夫。
友香:どういうことですか?
父:ウチ雀卓あるよ?
愛梨:やりたいです!!
理佐:でも今営業中ですよね?
母:もうcloseの時間だから大丈夫よ。明日は学校お休みだから泊っても構わないわよゲストハウスあるし。
○○:母さん😅
母の言葉を聞いた途端、携帯に連絡を入れ始める5人。

5人:お願いします~!!
父:じゃあ出すか。
○○:俺やるから、父さんは夕食の準備して。
父:了解。
○○の家に向かった。女性陣はリビングにいた。

母:ごめんなさいね、自己紹介してもらえる?
5人はとりあえず自己紹介をした。

母:なるほどね。理佐ちゃんが〇〇を麻雀に誘ったわけね〜
理佐:何かまずかったですか?
 母:あー大丈夫。それより〇〇と麻雀やってどうだった?
理佐:どうだったと言われても強かったです
愛佳:でも、強いからこそ燃えます
茜:〇〇君に負けちゃったけど次こそ勝つ!!
友香:あと、小林君、麻雀やってる時楽しそうでした。
梨加:(良い匂い~)
母:(〇〇が楽しそうに麻雀をね〜あの頃に比べたら進歩ね)
○○はそそくさと倉庫へ向かった。雀卓の横にはかつて父母が載ってる雑誌が置かれていた。そしてアイツが載っているのも。

○○:はぁはぁ😰(やばい、発作でそうだった。父さんに任せればよかったかな。)
バタンッ💥

父:○○大丈夫か!?
○○:はぁはぁ😨
父:落ち着いてゆっくり吸え
○○:フゥー
父:母さん呼んで……
ギュッ
○○:それはやめてくれ!!
父:○○……
○○:大丈夫だから。
父:多少の無理をするほど、あの子たちと打った麻雀は楽しかったか?
○○:分からない。ただ彼女たちと雀卓を囲んだ時、楽しかった記憶がふと蘇ったんだ。不確かな事だけど、俺を変えてくれるんじゃないかなって思っている。
父:そうか(感情を表に出さない○○がここまで言うんだ。信じてあげよう。それが俺が担ってる”役目”の一つだ)
父:とりあえず、部屋で休め。
○○:分かった。雀卓任せて大丈夫?
父:大丈夫だから気にするな。

父:雀卓の準備できたぞ~
母:あれ○○は?
カクカクシカジカ

母:え!大丈夫じゃないじゃんなんで呼ばなかったのよ!?(ボソッ)
父:○○に全力で止められた。あそこまで言い切る○○は初めて見たよ(ボソッ)
母:そう……(自分を変えるきっかけができたのね。)
母:よっしゃー!みんなやるよ~
理佐:よろしくお願いします!
愛佳:1位取りますよ~
梨加:私もやるー
父:残った2人には夕食の手伝いをお願いしてもいいかな?
友茜:分かりました!

その頃母はというと
母:梨加ちゃん、それなのよ~8000。
梨加:はい……
理佐:(いつもやるときは梨加が1位で放銃なんて滅多にないのに)
梨加:(強い……けど久しぶりに燃えてきた🔥)
母:(東風戦終わって理佐ちゃんの16000は効いたわ~梨加ちゃんも強い。愛佳ちゃんは思いっきりさがあって上手く磨けば化けるね)
○○:母さん負けたの?
母:久しぶりなんだから勘が鈍っちゃった。
○○:開き直るな
父:ビーフシチュー出来たからおいで~
愛佳:おなかすいたー
梨加:いい匂いです~
茜:味見したけど、レストラン級の美味しさだった。
5人:いただきまーす
5人はこの後ゲストハウスで女子会を楽しんだ。

次の月曜日
理佐:あれ、小林がいない……(寝坊かな?)
その後も来ずに先生が入ってきた。

先生:えー小林だが1週間ほど入院するそうです。
理佐:(あんな元気そうだったのに…)
先生:では、出席を取る。

昼休み 空き教室
愛佳:入院か…
茜:どっか悪いのかな?
友香:心配です。
梨加:早く帰ってきて
ガラガラ🚪

理佐:小林!?
?:あれこの教室でいいんだよな?
愛佳:あんた誰?
?:1年1組土屋春樹。○○からの伝言を頼まれてきた。
理佐:小林からの伝言?
愛佳:コバの居場所を教えろ!
茜:入院って言ってんだから病院しかないでしょ。
春樹:ボケとツッコミがいていいが、教えることはできない。
愛佳:教えろ!
春樹:会って数日の奴が首突っこんでいいことではない!!
愛佳:なんだと
梨加:確かに数日だね。
春樹:伝言を伝える。
「いきなりですいません、ちょっと入院します。理由は言えませんが病とか怪我ではありません。前置きはさておき、本題に入ります。麻雀部を作って下さい。」
春樹:だそうだ。
茜:本題から入ればすぐ終わりじゃない?
春樹:〇〇の言葉をそのまま言ったから。
友香:小林君の伝言は確かに受け取りました。
理佐:でも麻雀部を作るってなっても…
愛佳:顧問いないじゃん!
春樹:まぁ頑張ってください。
理佐:ちょっと待て。
春樹:な、なんですか?
理佐:あんた部活は?
春樹:してないしバイトもしてないが?
理佐:麻雀は?
春樹:…失礼します。
ガラガラ🚪

理佐:逃げた
春樹は教室を出て廊下を抜け階段の陰まで歩いた。

春樹:📱…もしもし。
○○:📱春樹?彼女たちに伝えた?
春樹:📱伝えたぞ。本気で部を発足しようとしてる。
○○:📱それが聞けて良かった。
春樹:📱調子はどうだ?
○○:📱安定はしてる。
春樹:📱心配するな、逐一連絡する!
○○:📱ありがとう春樹。心強い友がいて良かったと思ってる。
春樹:📱フラグを立てるな。じゃあな。

春樹:(○○の”傷”は癒えてない。けど、前を向こうとしてる。あの事件を5人が知ったらどうなるか…)
平凡な1か月ちょいを2日で変えてしまった彼女たちは○○を変えることが出来るのか。
To be continued.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?