弁当の件から数日後 今日は講義が昼までで、午後からのアルバイトに向かっていたところに 後ろからこちらに駆け寄ってくる足音が聞こえてきた 瞬時にこの数日間の出来事がフラッシュバックする 講義が一日ある時は、 瑛:はい!今日のお弁当! 休みの日や今日みたいな時はショッピングモールなどで、 瑛:奇遇だね〇〇くん! 会わない日は無いくらい常に池田さんがいた おそるおそる振り返ると、 さ:〇〇くん、お疲れ様 〇:え、遠藤先輩...!お、お疲れ様です そこに居たのは大学
彼女との一件があった次の日 今日は一日講義が有るので準備をして いつも通りに余裕を持って家を出ようと鍵を開けようとした時 またもやタイミング良くチャイムが鳴った 〇:...まさか おそるおそるのぞき穴に目をやると 瑛:〇〇くん、今日講義あるよね!そろそろ出発するでしょ? 〇:(なんで知ってるんだよ...) このまま居留守を使うと何をしでかすか分からないので 覚悟を決めてドアを開け、すぐさま外側から鍵をかける 瑛:おはよう!〇〇くん! 〇:えっと...池田さん
午後2時 今日は大学の講義もなく、昼寝日和の空を自宅のソファに寝転がりながら眺める 〇:はぁ〜ぁ...少し寝よっかな こんな日はのんびり過ごすしかないと、LINEが来てないか確認し目を瞑る するとタイミングを見計らったかのようにチャイムが鳴った。 〇:...いいタイミングだな 少し不機嫌になりながらも玄関先まで向かい、 普段からのぞき穴を確認する習慣は無いのでそのまま鍵を開け扉を少し開くと... 〇:......っん? 気がつくと恐らく目隠しか何かをされた状態で、
雨は地面に面影を残し消えていた 遥香の家まではあまり街灯が無く、建物の影からは今にもなにかが現れそうだった 遥香︰...いつもより暗い ○○︰雨降ったからね 遥香︰そうなのかな?なんか怖いな... ○○︰そうかな? 遥香︰... 少しの沈黙の後、僕の腕に手を回し体を少し預けるような感覚が有った ○○︰... 遥香︰... 沈黙は家に着くまで続いたが、不思議とお互いの気持ちは伝わったような気がした 遥香︰...着いたよ ○○︰うん...お邪魔します 遥香
冷たい風が吹く 何も無い学校の屋上でただひたすらに 雨に打たれながら空を仰ぐ 雨音に混じり終わりを告げるチャイムが鳴る もう全てがどうでも良くなった そんなことを考えていると自然に足は歩み始め 網格子を超え向こう側へ足をつける そのまま、もたれて再び空を仰ぐ ○○︰今…そっちに行くよ 目を閉じ、もたれた体を前へ倒すと 体は風を切り加速を始める 体中の感覚も徐々に無くなっていった そして何も感じなくなった こんなにも一瞬で何も感じることのもなく命は途絶えるのか そ