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小出さんの思い出 3

昨年の今頃、「小出斉ソロアルバムリリースツアー」と銘打って岩手、福島、宮城と周っていたのに…。

小出さんのソロアルバム、言わずと知れた「Walking  Alone With The Blues」である。このジャケット写真は、主に中央線沿線でのブルースライヴの写真を撮り続けている「Fujiyama Hiroko」さんのもの。そのFujiyamaさんの小出さん追悼写真展が、北沢の「Ludens」で開催中です。明後日、27日(木)までの開催。
明日26日(水)は町田謙介さん、そして最終日はKOTEZさんのライヴがありますよ。

実は、その小出さんのCDの裏ジャケには俺の写真が使われており、記念すべき小出さんのCDに俺の名もクレジットしていただいた。お持ちの方は見てください。
繁華街の雪道をトボトボ歩く後ろ姿を捉えたのがそれ。
これがジャケットに採用された写真。

別テイクもあるんですよ。

これら写真は、数年前のクリスマス。仙台でのライヴ会場に向かう際のもの。
この日の仙台は記録的寒波の只中で、雪の少ない仙台においても前夜から降った雪が少しも溶けることなく圧雪となって道を覆っていた。当然、路面はテカテカのツルツル。雪は止んだものの強い風も相まって寒さ半端ない日であった。駐車料金をケチった俺は、ちょいと距離ある駐車場に車を止め、小出さんに歩きを強要したわけだ。道も半ばを過ぎたあたりで、前から向かってくる風は強さを増し、間断のないビンタを浴びているような感覚であったところに、小出さんが、
「もっと近くの駐車場はなかったの」
と、明らかにイラついた物言いで吐き捨てた。

小出さんに初めてお会いしたのは94年。その後、交流の度合いの濃淡はあれど、いかなる時も小出さんが怒る場面に遭遇したことはなかったのだが、この時初めて強い語気を発する小出さんを見た…。

でも、折しもその時期の仙台は「光のページェント」が開催されている。その美しさに、先程語気を強めた小出さんから撮影に興じるいつものちゃめっ気ある小出さんに戻っていました。

会いたいなぁ。

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